輝きに魅せられて(星組観劇記録②)
この記事のつづきです↓
感想のつづき
フェルゼン(天飛くん)
・いや、イケメンですな… 『龍の宮物語』で演じた龍王の弟君はどことなく影がある青年だったけれど(そういうお役も好き)、フェルゼンはもう正真正銘の貴公子。王妃との別れのシーンで膝をついたときのシルエット、本当にカッコよかった…
・1幕のアントワネットとの密会シーンで、目線をいただいた(気がする)。キュンとしちゃった…
マリーアントワネット(有沙瞳ちゃん)
この公演で「どんな時でも絶対に見る」と決めていたジェンヌさんのうちのひとり。
実は、有沙瞳ちゃんはル・サンクでその姿を初めて見た瞬間から、なぜか忘れられなかったひとなのだ。シンプルに言えば、お顔、とりわけ笑顔に惹かれた。弾ける笑顔がとても可愛くて、『龍の宮物語』を観る前から認識していた娘役さんだ。
・有沙瞳ちゃんが登場した瞬間、「わぁ〜〜〜〜‼︎有沙瞳ちゃんだ‼︎‼︎」と感動した。彼女に限らず、この感動は他のジェンヌさんにも感じることだけど、一段とワクワクした。大好きな屈託のないスマイルも、しっかりとこの目で受け取った!
・オランプちゃんと王妃の最後の別れのシーン。私は双眼鏡(前回の記事で「オペラグラス」と書いたが、正しくは双眼鏡。カッコつけました)を構えながらずっと泣いていたので、涙と、光を反射する2人の金髪&白い衣装が互いに作用しあって、2人が柔らかな光を放っているように見えた。冗談ではなく、本当に天使かと思う神聖な空間だった。2人が手に取るところとか、宗教画でありそうだったもん…
・このとき(オランプとの別れ)の王妃は、豪華なカツラやドレスではなく、地毛かつ落ち着いた色のドレスを身に纏っていた。それが、王妃のそのままの姿であり、無条件に心から美しいと感じる姿だった。王妃1人の慈愛に満ちた歌声、表情… 本当に美しかった。あのとき、私のか、はたまた有沙瞳ちゃんのだったのか、どこからか嗚咽する音がした。我慢がその音で瓦解して、私も身体が震えるほど泣いたのを覚えている。今思い返していても、涙が出てきてしまう。あと、演出が素晴らしい。王妃の中では、亡くなられた皇太子は自由に動くことのできる姿で大事に輝いていて、そして同じくらい、今を生きる王と王子、王女もいて、彼女は彼らと人生をともにすることを決めたんだということが伝わってきて… 温かく愛に溢れた空間だった。
ロベスピエール(極美さん)
まず言わせてください。
…どうしてそんなにカッコいいんですか!?
一言でいうと、美。そして、恋。
2幕はじめの客席降りの際、私は一目惚れに似たような衝撃を受けた。
↓観劇後、目で見たものを記録しておくためにスマホで取ったメモ
前回の記事で述べたように、自席が入り口にとても近かったので入場直後のジェンヌさんを拝見した。
ある一人のどんどん遠ざかっていく姿を見るよりも、どんな表情をしているかを沢山見たいと思ったので、「一人のジェンヌさんを追う」という見方ではなく、「振り向いたまま、流れるように視界を横切るジェンヌさんをつぎつぎ見ていく」というスタイルを取った。
でも結局、先頭を歩く彼女の姿が目に深く焼き付いてしまい、ほぼ脳内が放心状態になってしまったけれど笑
一瞬しか極美さんの姿は視界に入らなかったけど、私はその「一瞬」に一目惚れしたんだなと感じた。
加えて、客席降りって改めてすごい演出だなと思った。
舞台上から目線やジェスチャーをいただくことも、あちらとこちらが繋がった感覚になる。だけど、客席降りはそれ以上に「リアル」の度合いが高い。空気の揺れ、香り、目線の高さ、そして距離の近さ… 単純なこれらの違いで、こんなにも感覚に違いが出るのには驚きだった。
ジェンヌさんと観客の人生が一瞬でも交わりあった演出で、私は「このひとたちの人生に私が(一瞬だが)入り込んでしまった」と感じざるをえなかった。
客席降り、恐るべし。
フィナーレ
ここからはフィナーレの感想を列挙していく。メモに書いたまま綴っていくスタイルで。
後日談
観劇から3日後、相変わらず私は「極美慎フィーバー」の最中にいた…。
そしてずっと、客席降りの際に見た彼女を思い出していた。
私の中で、あの一瞬はずっと残っていくんだろうと思う。
そして、宝塚を観劇するにしたがって、そういうきらきらした一瞬がどんどん増えて溜め込まれていくのだろう。
今回初めて観た星組さんは情熱的で、名前のとおり星みたいにそれぞれが輝いていた。そして私はこの輝きに魅せられてしまった。
星空を眺めることに飽きないように、私はこれから先も星組さんの公演を観てみたい。そして、あの日知ってしまった輝きをもう一度浴びたい。
星組さんの次の公演も、まだ観たことのない組を観劇し知っていることが増えていくことも、とても楽しみ。
どうか、誰もが心身ともに健康でいられますように。