続ける楽さ、変える勇気

これまでの人生、何かを辞めた、という経験が異様に少ない。
例えば、小、中、高、野球ひとすじ。全部最後まで続けていた。
高校なんか明らかについていけてなかったと振り返っても思うけど、辞めなかった。
勉強もそう。ほどほどで切り上げても良かったはずなのに、なんか知らないけど続けてしまった。
習い事とか、もっと小さい事でも、自分で見切りをつけて辞めた記憶がない。

こういう人生の積み重ねが、決断力のなさの根源なんではないかと思う。
自分自身で決断してきた経験が圧倒的に少ない。
その時その時を振り返って後悔はないけれど、流されるままになんとなく来た、という感触は確かにある。

辞めない根性、みたいのは確かについたかもしれない。
続けているとできることが増えて楽しくなり、いい仲間にも出会えて、「やめなくてよかったな」と確かに思えてきた。
野球にしても、下手なりに最後の方はマシになった。中学でやめるのと高校までやりきるのでは全然違う。

けど、実際のところは、続ける方がよっぽど楽だっただけ。
やめるのは自分から言わないと叶わないけど、続けるのは何も言わなくていい。ダラダラ続けることは思考停止でもできる。できてしまう。
だから、高校で部活を辞めていったメンバーを少しだけ尊敬する。
気まずいとか、明日からどう見られるかとか、そういう目線を振り切って決断できるハートが羨ましい。

会社の同期が転職することが決まった。新卒入社して3年目、まぁそういうタイミングか、と思う。
聞けば、次は地下アイドルのプロデュースをするとのこと。ライブとか握手会とか、ほんと何でもこなすらしい。
これまでの経験を全部リセットして全く違う環境に飛び込む、その決断がたまらなく羨ましい。

中学・高校の同級生にも、転職してたり結婚してたり、人生のターニングポイントを越えてる仲間は多い。
最近も高校のクラスメイトが1人、Twitterで結婚の報告をしていた。
同じ教室に同じ時間いたはずなのに、ずいぶん先を行かれてしまった気持ちになる。
幸せになって欲しいと心から思う一方、「俺はどうなるんだ?」と、ベクトルが自分に向くのも抑えられなかった。

彼らを羨ましく思うだけの今の自分に、人生を変える決断はできない。
転職するか否かの判断に向き合う勇気がない。やってみたい仕事や叶えたいことも曖昧。
結婚とかも全然考えられないし、パートナーと暮らすようなイメージも湧かない。

25歳、自分がどうありたいのか、正面から向き合わないといけない時期かもしれない。

アンパンマンも言っている、
「何が君の幸せ?何をして喜ぶ?」と。
わからないまま終わる、そんなのは嫌だ。

なんだか暗い文章になってしまった。
しかし、この1ヶ月悶々とあった得体の知れないものを、なんとか文字にできた。

敢えて新しいことを始めるのか。続けてみるのか。
誰かに話を聞くのか。ぐーっと考え込むのか。

答えも、解決策も見えない。
が、決して逃げてはいけない。勇気を持て。

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