実録・財布失くした話

完全ノンフィクション。いつもそうか。

人は財布を失くす。
財布だけではなく、スマホも、金も、記憶も失くす。
そういう生き物。

これから財布を失くす、全ての皆様へ。

失くしたのは、天気のいい日曜日でした。
仲間とフットサルをし、心地よい疲労の中打ち上げとして酒を飲み、そこそこ酔っ払いました。
「そこそこ」の程度は推して知るべし。

電車を盛大に寝過ごし(その時点で方面自体が違う)この時点でタクシー帰宅が確定。

乗り込み、自宅の行き先を告げると同時に失神。

目が覚めて、支払いをしようとすると、
財布がない。
どう足掻いても、かばんをひっくり返しても、
ないものはない。現実は残酷です。

運転手さんと一緒に交番に行き、遺失物届を書き、
「お金は後日こちらの口座に振り込んでください」
と運転手さんの口座番号をメモで貰う。

その日は為す術なく帰宅。
ちなみに、鍵とかスマホは失くしてないから偉いもんです。
ギリギリ踏みとどまったと言えなくもない。

そこからはもう、LINEpay一本勝負。
オートチャージを駆使してご飯食べてました。
電子マネーが普及したおかげで、わりと困ることはなく。学生だったら死んでた可能性あります。

現金と共に全クレジットカード・キャッシュカードを失ってるので、最低限のものから利用停止・再発行手続きをしつつ、
奇跡を信じて免許証は手続きせず。
めんどくさかっただけ

今の会社が交通費を実費精算する方式なので、危うく現金不足で死ぬところでした。
唯一作ってた青い銀行の通帳と、認め印を持って窓口へ。

お金を下ろすの、普段ATMなら1分かからないでしょう?
窓口だと待ち時間も含めて10分かかるんですよ。衝撃。
認印も3つぐらい候補があって覚えてなかったから全部持っていく羽目になったし。

ATMに、もっと感謝の気持ちを持たないといけない。
たまに止まるのはご愛嬌、あんま文句言わないことにします。

失くしてから約10日、帰宅するとポストに1通の手紙が!
「磯子警察署長」の文字。
磯子?神奈川??という疑問はつきませんが、とにかく勝ちを確信しました

「あなたのものと思われる財布が届いてるので、取りに来てください。本人確認書類も持ってきてね」とのこと。
本人確認書類、まさにその財布の中なんですが、という気持ちを抑え、唯一使えそうなパスポートを持参しました。
海外旅行以外でパスポート見せる経験、2度としたくない。

磯子駅、失くした当日の記憶が無いのではじめましてだったんですが、死ぬほど遠かった。有楽町から電車で約1時間、駅から警察署も歩いて15分。

何の罰だ?と思いながら歩いてたんですが、
財布を失くした罰ですね。完全に。

頂いた手紙には、「平日9:00~16:30の間に取りに来てね、土日は休みだよ」という旨があり、着払い郵送を覚悟しましたが、
ダメ元で電話したところ
「当直が対応するから夜でも大丈夫です」とのこと。
神奈川県警、いっぺんに好きです。ありがとう。

届けてくださった方は、1割相当を受け取る権利があるのですが、なんと「受け取りを
これから希望しない」との事でした。
なんて清廉な心の持ち主…
むしろ、受け取って欲しい。お礼させて欲しい。

当直の方にお礼を言って磯子警察署を後にしました。
磯子警察署、2度とお世話になりたくはありませんが、本当にありがとうございました。

見つかるまでの10日ほど、実に心細かったです。
何やってても、「財布失くしたんだよなぁ…」って沈む感じ。
あと、免許証がないから運転できない、保険証もないから病院も簡単にはかかれない。

リスクヘッジの大事さは身に刻まれました。
・カード類を一緒にして持ち歩かない、必要最低限のみ。出し入れが多少めんどくさくても、きっちりする。
・学生みたいに飲まない。電車で寝ない。(学生時代には財布失くしたことないけど…)
・届出はちゃんと出す。再発行とか、めんどくさくても。

これから財布を失くすであろう方へ、参考になれば幸いです。
人は財布を失くす生き物なので…


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