コンパクトな国

 いままでの新自由主義の真逆を行こう。

 病院、幼稚園・保育園、学校、介護施設、福祉、携帯(通信)(新たなインフラなので)に関わるすべての業種を公営にしよう。電気ガス水道、交通手段を含むインフラもすべて公営化しよう。

 そうすれば非正規雇用者をいくらか吸収できるし、金が市場に流れつつ、国民全体の生活が安定化するし、出生率も上がるだろう(つまり国が維持しやすくなる)。格差も減る。

 軍事費も減らせばいいし、外交に注力しなくてもいい。自国民の幸福と安定がすべてだ。

 消費税を上げて(公営化のために)生活必需品の税金を無くして(国富論)、生理用品を国が生産して無償で配って(それを資本主義の競争に乗せる意味が見えないから)、生活保護を無くして(低賃金になるともはや生活保護を選ぶかもしれないから)、高校までに家庭でかかる費用を国が肩代わりして(給食費とか)、大学を難易度を上げよう(少しでも多くの労働者を早く出すために)。

 景気は悪くなるだろうが、そもそも、よくなったところで出生率は上がらない。完全出生率はずっと2くらいなのだから。それに、景気のよさが国民の幸福につながるわけでもない。

 道州制にすれば地方に(日本には地方の方が多いからより多くの範囲に)細かい施政がしやすくなるかもしれない。

 公営化で雇用を作れば外国人労働者を呼び込める。

 少子高齢化問題は、団塊の世代が去ることで少子化問題になるだろう。

 出生率は2.7がいいと言うけど、2を割っても国はぜんぜん維持できる。1人の若者が1人の老人を支えるのではなく、いまの介護なら1人で数人を支えられる。そして、老人が少なければ若者も少なくても問題はない。

 人口は国力の基本で、とくに日本は人口で得をした国だった。しかし、国のために人がいるのではなく、国民が強国を求めないなら、それよりも自分を幸せにしてくれる国を求めるのなら、それが小さな=衰退した国だとしても、まったく問題ないどころかむしろ理想だと思うし、それを意図的にできたならそれは「コンパクトな国」と褒めたい。

 世界の人口は数十年でピークを迎えて減少するのだ。どの国も少子化するなら、どんな少子化が理想なのか、もう考え始めてもいいだろう。

 恐竜はいまや小さな鳥になった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?