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穴があったら埋めるでしょ?~回復志向と最上志向~

ある時、ふと思いついて
「道に穴があいていたら埋めるでしょ?」と聞いたら

「埋めないよ!飛び越えればいいじゃん!!」とものすごい勢いで言われました。

「後から来る人が落ちちゃうかもしれないじゃない。道が平らだったら、誰もが安心して通れて落ちてしまう人がいなくなる」とがんばって言い張ったのですが、

納得してもらえませんでした。


これは最上志向と回復志向の差です。

最上志向さんは今から先を見ています。それもよりよいことだけを見ています。
回復志向さんは今までの結果による傷や損傷や不具合などに注目しやすいのです。

最上志向さんは、傷を修復しているより、先に進んだ方がいいよ!と考えます。無駄が嫌いだからです。より良いものだけを選択したい。

一方、回復志向さんは土台を確かなものにしておきたい。もちろん、困っている人がいたら救いたい。救うことで、不幸せな人が減り、ひいてはみんなの幸せにつながっていると考えます。


ちなみに冒頭の会話を初めてした後、おもしろいなと思って、何度か最上志向さんに同じ話をしてみました。

びっくりするくらいにみなさん口をそろえて「穴は埋めない!」という返事でした。


このことから、穴を飛び越えて先に進もうとしている人に、穴があるということは言ってはいけないんだと思うようになりました。
それでも、ときどきつい言ってしまいますが、
ついつい言ってしまったことって、その場で気がつくことができた時は、訂正すればいいだけ。

訂正することで理解が深まります。違いを感じて自分に合わせて訂正してくれたのだ、というコミュニケーションが生まれます。
差や違いを知ることは相互理解になり、自分の特徴を相手に押し付けてしまったり、相手に譲ってもらったりせずに、自分の資質を主体的に使いこなしていくことにつながっていきます。

そのためには
できるだけ、1つ1つの資質の特徴をはっきりと理解していく必要があります。
なんとなく感じているままで、自分はこの資質だけど、少しこんなところもある、といった捉え方ですと、どうしても主体的に応用していける範囲が狭まってしまいます。
混ざった認識では精度が下がるからです。

ちなみに混ざらないようにするために同じ資質を持つ人と資質の話をするといいのです。

どこに共感してどこに差があるのか話すことでわかっていきます。


これは面倒なようですが、めちゃくちゃ楽しいことです。
想像以上に楽しいです。
何度体験しても楽しいですね。



さて、少し話の先を変えまして、

資質のTOP10に最上志向も回復志向も持ち合わせていない場合はどうなるでしょうか。

傷に対する気持ちはどんな傾向でしょうか?

簡単に結論を言ってしまうと、最上志向、回復志向以外の特徴が出てきているはずなので、最上志向、回復志向を除いた32通りの出方をすると思われます。
穴をどうするか?について、ひとくくりにできず、その人の特徴的な資質によって決まってきます。

必要があれば埋めるし、視野に入っても埋めることを選択しないかもしれない、穴をよく観察するかもしれないし、穴のあることに心を痛めるかもしれない。さまざまなことでしょう。



今回は日本人の中で持ち合わせている人が比較的人数の多い資質、「最上志向」と「回復志向」についてお話ししました。
正反対、と感じる資質はいろいろありますが、だからと言ってその資質のすべてが正反対であるわけではありません。たまたま正反対に感じる部分があるだけ。そして、最上志向と回復志向を両方とも上位に持ち合わせる人もいます。

それぞれの資質は必要があるから育ってくるのであって、その存在に法則があるようでいて、本当はないのです。
理解のためになんとか法則性を見つけ、理解の助けにしますが、イレギュラーな部分が多いです。

そしてそもそも資質理解の「究極の理想は協力し合う」ことです。
どんな資質もよりよくなることを目指しています。
どれが素晴らしいどれが正しいではありません。
全ての資質は強みで才能です。

最上志向と回復志向が協力し合ったら、上を目指しつつ、トラブル(穴)をしっかり補強していく、単純すぎる考え方ですが、そうなるとより強くなることができると思いませんか?まさに強み×強み。



そういえばこんなことも。夫婦間はどちらかが「最上志向」でどちらかが「回復志向」のことが多いです。
将来を見据えるとお互いを補い合える相手を選ぶのでしょうか。

ちなみにわが夫氏も最上志向1位なので(私は回復志向1位)、上の質問をしてみました。
答えはもちろん「埋めない」でした。
さらには「道は自分の前にしか広がっていない」と断言していました。

日頃ストレングスのことを話すと嫌がる夫氏ですが、ばっちりストレングストークになっていました。(そのことは指摘しないでおきました。)