この短編小説は1948年に発表されました。
内容としては、2019年に流行った「ミッドサマー」と同じ感じです。
奇妙な風習が作り出す恐ろしさを描いているのですが、
個人的にはやっぱり、その非論理的な風習を省みることもせず、ただただ思考停止で従っている登場人物達が一番恐ろしいなと毎回感じます。
なんか「集団の恐ろしさ」を感じるのです。
一人一人の個人が集まって集団が出来上がった時に、
風習であったり、集団の目的であったりを遂行する為に、
何があっても邁進していくその姿勢が恐ろしいなと思うのです。
その姿勢は、例えば、今回のコロナ茶番で浮き彫りになりました。
ワクチン接種会場で打った直後に倒れて病院に運ばれた人がいるのに、
その会場にいた残りの人達は接種を続けました。
普通だったら有り得ないですよ。目の前でワクチン打って倒れてる人がいるというのに、なぜ自分もそのワクチンを打とうと思うのか。
「ワクチン打って集団免疫をつけよう!」とか「ワクチンの安全性は保障されてる!」とかいった”催眠”にかかって、思考能力を失ったんでしょうね。
そういう奴等の一番酷い所というのは、”犠牲者”に目もくれないことです。
「倒れた個人の事例なんて知ったこっちゃない、全体が良くなる為に必要な犠牲だ!」的な感覚なのでしょうか?
マスクの問題も同じです。マスク未着用者に対して、着用者からの執拗な攻撃が行われました。
「全体が良くなる為に必要なことをちゃんとやれよ!やらないのだったら排除されて当然だ!」的な感覚なのでしょうか?
こういう「個人の事よりも全体の事を優先する」全体主義者が根拠にしていたモノが非科学的だったというのが、メチャクチャ恐ろしいことなのです。
過去の例を挙げれば、ヒトラーの全体主義は「ユダヤ人の血がドイツ人を汚す」という自身の妄想癖によって作られたことを根拠にしてましたし、今回のワクチン接種やマスク着用の推進者達は「感染症にワクチンやマスクが効く」という”曲学阿世の徒”の戯言を根拠にしてました…
自分の中の妄想を絶対的に正しいと信じ込んでるが故に、
それに即してないまともな人間を攻撃してくるし、
自らの非を反省しようともしない。
コロナ前の自分だったら、
「まぁ、何を信じて、何をしようと、その人の勝手なんだから、その人達が良いと思ってるならそうさせれば?」
的な”やっすい自由論”を言ってたと思いますが、
このコロナ禍において、
ワクチン未接種を理由に就活の面接を断られたり、
意味のないマウスシールドをゲーテインスティテュートから強制的に着けさせられたりして、
意味のない根拠に基づいたやり方で、私の個人の自由を制限してきて、全体の利益追求を優先する全体主義をこの身で体験してしまったが故に、
その恐ろしさを身をもって知り、断固として許せない立場になりました。
「ルールだから!」の一点張りで、何の意味も無い感染対策を押し付けてきたゲーテインスティテュート。いくらメールでその意味の無さを訴えても、「ルールだから!」の一点張りで思考放棄していたゲーテインスティテュート。「文句があるなら試験を受けさせない!」と試験開始前に、受験者が全員いる中で恫喝してきた、ドイツ人の責任者。
「あの時は仕方なかった」なんて言おうものなら絶対に許しません。全員が全員そのルールに従ったていたのであれば、しょうがないと言えるでしょう。ただ自分一人は反論していたのです。
しかも科学的な根拠を示して自分の論を論理的に訴えました。にもかかわらず、アイツらは「ルールだから!」の一点張りで、なんの根拠を示すことなく、他人の自由を制限してきやがったのです。
「あの時」にちゃんと声を上げていた人がいるのだから、「仕方なかった」では済まされないのです。「仕方なかった」で済ますのは、声を上げた人の意見を真摯に聞かず、「ルールだから」という根拠のない戯言であしらった”己の怠慢”です。恥を知れ。
で、この「くじ」という小説の中には、根拠のないルールが存在し、それに支配されている人達の姿が描かれています。人々はそのルールが慣習化してしまい、思考を放棄して、毎年そのルールに従うしかありません。
そんなことにならない為にも、「考える能力」というのは大事な事なんだと理解しています。決して、思考能力を放棄して、周りに迎合するような人間になってはいけないと思います。
そんな奴が非論理的な風習を壊せるはずが無いし、それどころかその風習が続くように働きかけるので、百害あって一利なしです。
この「くじ」については、他のサイトにて、とてつもなく凄いレベルの解説文を見つけたので、詳しく知りたい方は是非ともそちらを読んで頂けたらと思います。
短編小説ということで文字数は「8875文字」でした。15分もあれば読めてしまうくらいの長さではないでしょうか。
あと、この小説をもとにしたショートフィルム(英語字幕)をYouTubeで見つけたので、そちらも掲載しておきます。
文字派の人と動画派の人がいると思いますので、お好みに合わせて楽しんでもらえたらと思います。その後に、解説のリンクを張っておきますので、深堀したい方はどうぞ。
・動画:シャーリイ・ジャクスン「くじ」(Shirley Jackson The Lottery)
・文章:シャーリイ・ジャクスン「くじ」(Shirley Jackson The Lottery)
・とてつもなく凄いレベルの解説:シャーリイ・ジャクスン「くじ」(Shirley Jackson The Lottery)