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0101|不食日記|14日目|食べ物と感情

7時前に目覚める。今いる飛騨寄りの東美濃でも雪は結構降った。雪雲の向こうの太陽視。

体温36.7°C 体重45.7kg 体脂肪率18.1% 血圧83/118 脈拍76bpm

水と塩、お茶、お雑煮のおつゆを薄めたもの。この家のもち米で作ったお餅に、やはりここで育てた小豆のあんこ。これだって一期一会、試さずにいられない。

朝イチはひととおり雪かき。ついでに雪の原っぱに寝転んだり、雪うさぎをつくった!そのときは楽しい気分だったが、そのあと作業に入るとなんだかイライラ。朝少し食べたせいか、昨日食べたせいか。爆発だけはさせないようにと音楽をきいたり、目の前の仕事はあまり気乗りしないけどなんとか気持ちを持っていくように努めた。

昼頃、明るくなってきたのでいつもの周回散歩コース。普段よりクルマの通りも少ない。あたり一面真っ白で静まりかえり、南の空にはうっすらとした雲向こうのおひさまがその輝きと存在を主張する…新しい年のはじまりを印象づけた。歩き出したときからイライラは消えて、あたたかい日差しと雪景色を楽しんでいた。

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それでも、おなかが空いてるのでナッツ少し、小さなパラダイス酵母パンひと切れとお雑煮のお汁。お腹が空いていたってよく動けるし食べなくてもいいってもうわかっている。だから、もしかしたら「習慣」で食べているのに近い。

午後の作業も壁の下地づくり。胴縁用角材の切り間違い、少し高いところのハシゴ作業。不安定な位置で角材、メジャー、インパクトドライバー、ビスを落としては、あーなんでうまくいかないんだろ、わたし一人でやるのは難しい…イライラがまたつのってきた。

「これはやっぱり食べていないからだ。自分が好きなようにできていないからストレスなんだ」と独り合点して、非常食としてクルマに置いてあったチョコバーを一本と少し食べる。これでブドウ糖を摂りたい脳とご腸内は満足しただろう。何食わぬ顔で現場に戻る。ここで感情を爆発させてしまったら糖分摂取が原因だと言われかねないからだ。

ふと、食べたり飲んだりが手軽なストレス解消法であったことにも気づく。糖分やアルコールでからだや張りつめた神経をゆるめる?それでは飲食が精神的なストレス解消法である場合は、それが身体自身に与えるストレスは??あるいは今までのストレス解消法が使えない不食はストレスにならないのだろうか?食べなくても平気ってわかっているのに食べたいって気持ちはなぁに??もし食欲が、胃腸や腸内細菌、前頭葉の欲求にコントロールされているのだとしたら、わたしは本当の欲求はなぁに??

とはいえ、なんとか次の段取り、石膏ボード貼りに取りかかりはじめて17時もだいぶ過ぎたので終了。朝の雪遊びと昼休みの散歩以外、イライラする時間が多くてすんなり集中できなかったと感じた。

現場監督の進さんは「今日から不食始める。それで○○(松果体ではなくて何か忘れた)が活性するって最近取り寄せた本に書いてあったんだ。全く(俺様のように←実際には言っていないがわたしにはそのように受け取れた)松果体が活性すると必要な情報が次々に入ってくるし、毎日が楽しいわ」と明るい。わたしは、この話し方をマウンティング、あるいはわたしができていない、と責められているように感じることが多い。「あ〜あ、わたしはここで毎日大工仕事して全然楽しくない。楽しいことなんて全然ない」つい、自己憐憫的な気持ちもあって言い放った。「だから、そういう現実がずっと起きるんやろ。ずっとそうしていたいんや」違う、そうじゃない!泣き叫びたい気持ちと反抗心は表に出さないまま、その場を離れた。

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少しして涙が出てきた。そして「母の気持ちだ」と気づいた。構ってほしかった、さびしかった気持ち。だから甘いものを好きなだけ、いっぱい食べてそれを埋めてきた。ガンになっても、ガンになったのだからこそ(死期が近いしガンになった可哀想なわたしだから?)好きなものを食べる、と言っていた。「あなたは健康的な食生活や運動をしているからいいわよね、長生きするわよ」そう言われて、その言葉に隠れた彼女の気持ち(わたしには食事制限はできないし、ガンになっちゃって苦しいわたしの気持ちをわかってよ!)を察してなんだか悲しくなったこと。そのパターンの承認欲求がわたしにも植え付けられていたことを。

ニ時間近く半身浴。こうして温かいお湯に浸かっていると眠くなるし、お腹は空いているけど、お酒だって飲みたいけど今日は大丈夫かもしれないとも思えた。この「修行」を程よくすんなり終えて、食べても食べなくても、からだもこころも考えもすっきり、からっとなること。自分のことを信じて、愛する。

お風呂から上がるとお腹が空いてきて、昨日の残りの白ワインひと口。煮干しを少しつまんでまた、お雑煮のおつゆを薄めたもの。24時過ぎ就寝。


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