君たちはどう生きるか

｛シネマガイド｝

宮崎駿監督作品が久しぶりに公開。
戦争中、母を亡くした真人（まひと）は母の実家｢アオサギ屋敷」に父親と引っ越す。

父は､その家に一人で住んでる母の妹（夏子）と再婚する。父は､会社の仕事が忙しく殆ど家にいない。
真人は、親切にしてくれる夏子や学友たちとも今一馴染めずにいた。

お手伝いさんの6人のばーさんたちが真人を見守ってくれる。

山の中のお屋敷の裏山に大叔父が建てたという古ぼけた西洋風の塔が高く聳えて気味悪い。
その建物の最上部の鳩小屋にアオサギが住んでいて真人をその古い塔に導き様々な謎かけをする。

継母の夏子は妊娠する。伏せっている日々が続いたが、ある日、森の中に一人で入っていくところを真人は見かける。
そして夏子は、行方不明となってしまう。

村中大騒ぎとなり大勢で捜査が始まる。
真人は、同級生たちとも仲間に入れず喧嘩をしてケガをしたと自分で自分の頭を石で傷つける。

そんな時、いつも怪しい行動をしているアオサギが現われて真人を夏子の居場所に案内するが、二人は、泥沼に落ちて抜け出せず底なし沼が開けて異世界の海辺にたどり着く。
冒険フアンタジーが海辺から洞窟へと続く。

炎を操るヒミから食べ物を与えられる。

ヒミに導かれて真人は、インコの群がる住家で夏子を見いだす。
真人は、出産を間近にした夏子を｢かーさん」呼ぶ。
真人が出産場所にいることを忌むべき事であるとインコ大王に咎められて大叔父の元に連れて行かれる。
大叔父は､積み木のように石を積み上げた異なる理想世界を創り上げてた。

大叔父は、真人にこの世界に住むか現実の世にもどるかと選択をせまる。
真人は､迷う。空想の世界にとどまるか、現実に戻るか。

真人は、母親を失って新しい母親（母の妹、叔母）に懐けないが、それでも新しい関係を築こうとする。
生活的にはむしろ恵まれているが、祖先の築いた秘密に心を奪われている。その秘密（異世界）をまた新しい関係（義母の出産）を築くために冒険に駆り立てられる。
しかし、真人は、現実の世界で関係する周りの人やつながりと妥協してうまくやっていこうと想う。

東京に帰る日がやってくる。持ち歩く学童カバンに一冊の本を入れる。
マンガ｢君たちはどう生きるか」

正直に言って､見終わってから筋書きを思い出すのに苦労した。
それほど夢中に見てしまったが描写される映像展開の変化と早さに翻弄された。そして、何を言うとしているのか真人が巡る冒険を通して真意を見つけようとしたが､自身の頭の中ではまとまらない。
アニメを見慣れてないせいかもしれぬ。
第９６回米アカデミー賞長編アカデミー賞受賞
宮崎駿監督｢君たちはどう生きるか」