見出し画像

「聞く人」という、「得体の知れなさ」に出会うと

初対面の方にお話を伺う際、人により「警戒感」を抱いているなあ、と感じ
ることがあります。

それは全くそうだと思います。そもそも「聞く人」ってなに? 何を聞こうっていうの? その目的は? なんで自分に話を聞くの?
なんていう、「胡散臭さ」や「後で何か売られたりしない?」なんていうのはあると思います。

「聞く人」という、得体の知れなさ。

という部分を、相手によっては最初にお伝えします。「聞く人って、よくわかんないですよね」。

まあそれはそれとして、話を聞き始める。話を聞いていくほどに、警戒心を抱いている度合いの分だけ、心がひらかれていく気がします。
「どうやら本当に聞いている」そして、「自分の話をちゃんと聞いてくれている」。

聞く人を続けていく中で実感するのは、「皆、自分の話を聞いてほしい」ということです。その人の日常において、もしかすると「あまり聞いてもらえない」状況があるのかもしれない。そして話を進めていくことで、自分の考えが詳らかになっていき、思いがけず発見をすることがある。

そしてみなさん、お話をひととおりしてもらうことで、「聞く人」とはどういうことなのか、というのを理解される。「どうやら本当に話を聞いてくれるだけ」なのだ、ということを。

話を終えると、「たいした話もしてないけど」という方が多くいらっしゃいます。いや、そんなこともないんです。そうやって対話をしたわずかな時間に、出会いが訪れている。
それは僕との出会いもそうですが、お話されたご自身と、改めて出会っている。

そんな風に思われます。

そして警戒感が強かった方ほど、終えた後の「ひらいた」印象がある。

得体の知れないものが、得体が知れるようになった。
そして、「好きなこと」「大切に思っていること」の話を通して、自分自身と出会った。

それが「聞く人」という行為なのかな、と思われます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?