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国立近代美術館 重要文化財の秘密 感想など

国立近代美術館の重要文化財の秘密展に行ってきました。明治以降の作品で重要文化財となったのは68件、今回の展覧会ではそのうち51点が観られる特別展になっています。会期中に展示が入れ替わるので、一気に全部見られるわけではないのでそこは注意が必要です。
重要文化財というのは日本の文化史上重要と認められた作品で、1点であっても美術館の顔であったり、展覧会の目玉になりうるくらいの、いわばスター作品です。
しかもこの展示、結構な数の作品が撮影可になっているのもすごくて、高橋由一の《鮭》や横山大観の《生々流転》などの作品も写真が撮れます(が撮り忘れました…)私のイチオシは川合玉堂《行く春》(国立近代美術館蔵)です。

川合玉堂《行く春》(国立近代美術館蔵)

この季節にぴったりの桜の表現が本当に素敵で、写真を上げといてなんですが、ぜひ実物で見てほしい作品です。
重要文化財になるくらいの作品は、公開された途端に評価されていたようなイメージをもってしまいますが、今回の展示では、重要文化財に選ばれるまでの経緯も解説されています。
全く評価されていなかった作品が現代で重要文化財に!というケースは流石にほとんどありませんが、賛否両論を呼び1番良い賞を逃したり発表当時は批判されていた作品も多くあります。日本の美術史にこれまでなかった、新たな1ページとなった作品たちといえるかもしれません。
彫刻や工芸品の重要文化財もあり、日本美術に興味のある人なら必見の展示なので、見たい作品の展示期間を確認の上是非行ってみてください。私は5月にもう1回行こうと思います。

鈴木長吉《十二の鷹》国立工芸館蔵

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