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阪神淡路大震災に未だ苦しむ兵庫県

阪神淡路大震災から本日で29年が経ちました。
この震災以降、熊本や東日本や石川で大規模な災害が発生していますが、阪神淡路大震災のみ政府からの財政支援が行き届いていないことを皆さんご存知でしょうか。

阪神淡路大震災により、兵庫県、神戸市それぞれ1兆円以上の震災関連債を発行しました。
うち、建物やインフラ復旧のための地方債は2010年代まで両自治体とも完済しきれず、財政を圧迫する要因になっていました。


さらに、生活支援などに充てられた地方債は兵庫県が2000億円以上、神戸市は800億円以上、未だに残されています。

三宮駅周辺の再開発が遅れてきたのも、災害関連債の返済を優先したためです。


阪神淡路大震災を契機に、災害関連の法律が見直され、2011年の東日本大震災では、政府が国民全体を対象にした復興特別所得税まで創設し手厚く政府が支援しました。
これにより、東北の各自治体は阪神淡路大震災の被災自治体のように災害復旧・生活支援のため財政が圧迫されていません。

以上でお分かりいただけたと思いますが、近代に発生した大規模震災のうち、阪神淡路大震災による兵庫県と県下の自治体のみ、財政支援が取りこぼされていることになります。しかも今なお苦しみ続けています。
このことを知るまでは私も「神戸市ってハーバーランド以外パッとしてない」とか「どんどん他市に流出してるな」とか「政令市なんだからもっと魅力向上を頑張れよ」と軽く考えてしまっていました。無知を恥じて反省。


ここからA県、ここからB県。
A県は財政が安定してるから復興が早い、B県は財政が厳しいから復興に何十年も要する。
・・・こんなの私には理解できませんし、そもそも今の自治体はどこも財政に余裕などなく、現状維持すらできない所ばかりです。果たして大規模災害の財政負担を負うべきは地方自治体なのでしょうか。

災害に境界線はありません。大規模災害の復旧に係る予算は政府が必要十分額を支出するべきであると考えています。
そして実際、東日本震災からはそのようになりました。

であれば、取りこぼしに遭っている兵庫県や神戸市などが未だ抱える地方債は政府が肩代わりしてあげてほしい。
特例交付金として最低でも現在の地方債をチャラに、できればそれに加え返済済みの数十パーセントを交付してあげてほしい。

兵庫県選出の国会議員が過去に政府に様々働きかけ、動いた事案もいくつかはあると思います。しかし残念なことに財政的に根本解決にはなっていません。
もっともっと兵庫県下の首長や議会、兵庫県選出の国会議員は声をあげるべきなのに、なぜ暴れないままここまで来てしまったのでしょうか。もう諦めて取りこぼしを受け入れているのかもしれません。。

阪神淡路大震災のみ取り残されていることを、あなたはどう考えますか?


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