ばったもん
スポーツドリンクを買うたびに思い出すことがある。
息子の水筒には、いつも麦茶を入れているが、
がんばってほしいの時はスポーツドリンクを入れている。
去年、一泊二日でカポエイラの子ども合宿に参加した。
全国からたくさんの子どもたちが集まるから緊張するだろうとスポーツドリンクのペットボトルを持たせた。
私は、1番安いスポーツドリンクをスーパーで買う。美味しいし安いしカロリーも低いしありがたい。
息子はスポーツドリンクを手に持って、他の子もアクエリアスやポカリやお茶等でそれぞれで水分補給をしていた。
合宿の練習は見学が可能だったので、見ている保護者も多く私も近づきすぎず見ていた。息子の声が聞こえてきた。
「おれも持ってるよ」と言ってスポーツドリンクをみせる息子に
大阪の先生は「ばったもんやん」とやさしく笑って言った。
息子はばったもんの意味を知らないようでポカンとしてた。
それだけなのだけど、スポーツドリンクを買うときに思い出す。
なんで思い出すんだろう。
その時、ふふと笑ったんだ。
可笑しいと思ったし、息子にはずかしい思いをさせたかなと思ったり
安い物を持たせた自分が恥ずかしいと思ったのかな。
心の中で、(「美味しいし成分変わらないなら安い方買うでしょうが!」)と言い訳していた。
嫌な言い方じゃなかったけど言われたという記憶が残ったのかな。
うーん。言われたけど、ネガティブな記憶だけでなく
つっこんでもらえたという可笑しさもある。
へへへという感じだ。
その後も、私が安いスポーツドリンクを買ってきても息子は何も言わない。言われたことも覚えていないかもしれない。
それはきっといいことなのだろう。
明日は運動会だ。
今日も私はばったもんを買う。
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