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クリームパンと小さな手

息子は小さい頃から、美味しいところだけ食べる。
息子と夫と夫の友達と出かけて、
息子がクリームパンのクリームの部分だけ食べて、
まわりの部分を夫の友達にあげて、
「僕の健康のこと考えてくれてはるわ」と言って食べてくれていたよと笑って教えてくれた。

ピザもそうだ。具の乗ってない耳の部分は私に渡す。
私はピザの耳の部分が好きだから、まぁいいかと食べている。
しかし、これを家以外でやっていては彼のためにならないと
最近は全部食べるように言っている。
デリバリーのピザならクリスピー生地にしてサクサクと食べている。
しかし、ピッツア屋さんのピッツアはそうはいかない。
あの耳のところも美味しいのだが息子にとっては味のないところなのだろうか。彼に聞いても「ここ食べるとお腹いっぱいになるんだよ〜」と言う。
それでいいのだが。

これは今だけのプレゼントのような気がする。
もうクリームパンは全部食べるようになった。
寂しい。全部食べるんだよと言ったけど、クリームのない部分くれるっって
なんと可愛らしいと思っていた。
ピッツアの耳の部分もそのうち食べられなくなるのかもしれない。
ちょっと寂しい。かな?

私のピッツアを頼むと2人分の耳を食べなくてはいけなくて、私のお腹がはち切れそうになる。しかも彼は耳を食べないから、もう一枚食べたいとか言う。そうなると高くついてしまう。
彼の好きなピッツアを2枚頼んで私は耳だけというのをやってみたことがある。これは自分が可哀想になるし、彼にとっても良くない。
やっぱりピッツアは耳まで全部食べろコノヤロー。

「ピッツアの耳にチーズかけたら、最後まで美味しく食べられるんじゃない。つけるチーズとかさ、お店もそういうサービスあればいいのにね」と
夫にさも得意げに言ったら、「有料であるよ」っと返事がきた。
そうか。あるか。知らなかった。

ピッツアの耳の部分って美味しいけど、具の部分があってこその美味しさかもしれない。
酸いも甘いもどっちもおいしいと味わいたい。
椎名林檎の「人生は夢だらけ」を聞きたくなった。

息子よ。人生において無理やり酸いを食べに行かない方がいいけど、酸いを味わく時がきても、私は食べてあげられないから自分でなんとかするんだよ。
きっと捨てるのはもったいないから、美味しくなるように味変できたらいいね。きっとなんとかなる。相談に乗るよ。












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