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ネタバレ「東の海神西の滄海」+「漂舶」

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記事「ネタバレいっぱい海神再読」をまとめました! 「十二国記」の「東の海神西の滄海」の感想文、全章に渡って全伏線を拾ったつもり。クライマックス八章2と続編「漂舶」の謎を解け!
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#小松尚隆

ネタバレいっぱい海神再読 海神の謎に挑戦!

はじめまして。樹狐と申します。よろしくお願いします。 早速ですが、これから十二国記「東の海神西の滄海」(以下「海神」とする)のネタバレ再読感想文を始めます。 感想文といってもすごい長いです。各章の各区切りごと、ところによってはかなり長くなっています。あと海神の他の章のこととか、シリーズの他の話のこともでてきたりします。 なんでそうなるかというと、海神を綿密に伏線を張った精密機械みたいな物語と思ってるからです。ネタバレありありなんで、初読の方はシリーズを出来たら全部、最低「月

ネタバレいっぱい海神再読第十九回 四章3.小松尚隆登場!

あらすじ:六太はかつて王の選定から逃れようと日本に渡り、小松尚隆と出会った。 ●少春 二十三年以上前、蓬山。 少春は梟王に村を滅ぼされ、生き残った子供の口べらしになるために自ら昇仙した女仙。飢えた少女が折れた柱を支えて不眠不休飲食を断って二日って、普通なら死ぬような自己犠牲を認められたという事? 梟王に村を滅ぼされても次王に素直に期待している少春に対し、六太は王=権力者というものを拒否して家出。同じように圧政の被害者であっても六太のトラウマは少春に共有されない。六太は王探

ネタバレいっぱい海神再読第二十四回 五章4. 小松尚隆は何故腹を括ってしまったのか

あらすじ:二十年前小松で迫りくる戦いの気配を感じる六太。尚隆の予測通り小松は破滅の危機に立たされる。 ●国を望むということは 現在、元州城。斡由の言に動揺した六太。 六太)尚隆は国が欲しいと言ったんだ。王になりたいとも、位を極めたいとも言わなかった。 …それが単に王になりたいとか偉くなりたいとか、そういうこととは違うように感じた。だから尚隆に玉座をくれてやったんた。 尚隆は確かに正しい意味で民のための王になりたかったんだろうと思う。六太の判断は正しかった。 ただ…尚隆