マガジンのカバー画像

ネタバレ「東の海神西の滄海」+「漂舶」

46
記事「ネタバレいっぱい海神再読」をまとめました! 「十二国記」の「東の海神西の滄海」の感想文、全章に渡って全伏線を拾ったつもり。クライマックス八章2と続編「漂舶」の謎を解け!
運営しているクリエイター

#朱衡

ネタバレいっぱい海神再読 海神の謎に挑戦!

はじめまして。樹狐と申します。よろしくお願いします。 早速ですが、これから十二国記「東の海神西の滄海」(以下「海神」とする)のネタバレ再読感想文を始めます。 感想文といってもすごい長いです。各章の各区切りごと、ところによってはかなり長くなっています。あと海神の他の章のこととか、シリーズの他の話のこともでてきたりします。 なんでそうなるかというと、海神を綿密に伏線を張った精密機械みたいな物語と思ってるからです。ネタバレありありなんで、初読の方はシリーズを出来たら全部、最低「月

ネタバレいっぱい海神再読第五回 一章3.尚隆の治世の才について

あらすじ:朱衡・帷湍が側近となった経緯、王としての尚隆の才について語り合う。 ●雁の気候について 雁の季節は風にもたらされるらしい。 夏は西の内海黒海から吹く冷たい風で涼しく、冬は北東の虚海の戴国から来る乾いた冷たい風で寒く、間の秋が作物の生育に適した気候らしい。いまは夏の終わりで秋の始め。秋の終わりに一月ほどの雨期が来る… 気候設定の創り込みが素晴らしい。海神は時間が入り組んでるけど、作中の「いま」は秋の始めから終わり、すなわち雨期の始まりに向かって突き進んでいくんだよ