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帰国子女の中学受験:広尾学園

英語によるカリキュラムが魅力の帰国子女人気トップ校広尾学園と姉妹校広尾学園小石川の受験について、2023年度入試の受験経験をまとめました。これから受験予定のご家庭のお役に立てば幸いです。

この記事では、2023年度帰国生入試の結果、国際生入学資格と確認方法、TOEFL優遇制度のメリットや利用状況、学校が配布しているサンプル問題ではわからない英語筆記試験の難易度・面接試験の内容・他の筆記試験の内容、帰国子女アカデミーのプログラム、三田国際との比較、進学先、広尾学園小石川受験のススメ、学校情報の収集の仕方などをまとめました。

2022年12月15日の肌寒い良く晴れた朝

300名を超える帰国生/国際生が広尾に集結しました。

向かう先は広尾学園中学校

今日は、インターナショナルAGコースの入学試験です。

募集定員はわずか30名

昨年実績に基づく合格見込み数は60名

実質倍率5倍程度の超難関試験です。

そして、翌日12月16日は、本科/医進・サイエンス/インターナショナルSGの国際生入試が行われました。

国際生は、12月15日のインターナショナルAGと翌16日の本科/医進・サイエンス/インターナショナルSGのいずれかを選択して併願受験することができます。

ただし、試験内容が大幅に異なりますので、ご注意ください。

12月15日のインターナショナルAGの試験科目は、English, Mathematics, Japanese, Interview(日英)ですが、16日の試験科目は国語、算数、日本語面接です。ですので、併願するためには、英語、国語、算数、それぞれの受験対策が必要となります。

後述しますが英語の試験が難しい上に、国語と算数は2月の一般入試と同程度のレベルになります。そのため気軽に併願という訳にはいきません。


2023年度帰国生入試結果


2022年12月17日帰国生入試合格発表を待つ親子

インターナショナルAG

募集人員30名
出願者308名(男子143名、女子165名)
受験者296名(男子140名、女子156名)
合格者 72名(男子31名、うち特待1名、女子41名、うち特待1名)
実施倍率4.1倍(男子4.5倍、女子3.8倍)

本科、インターSG、医進・サイエンス


募集人員10名
出願者277名(男子154名、女子123名)
受験者261名(男子146名、女子115名)
合格者77名(男子43名、うち特待3名、女子34名、うち特待1名)
実施倍率3.4倍(男子3.4倍、女子3.4倍)

インターAGは、昨年と似たような傾向でしたが実質倍率は3.9倍から4.1倍に上昇しました。特に男子は4.2倍から4.5倍に上昇した一方、女子は3.8倍で横ばいでした。

本科、インターSG、医進・サイエンスは出願者・受験者ともに程大きく減らしました(60-70名程減)。結果、実施倍率は3.9倍から3.4倍へ軟化しました。

一番驚いたのは、インターAGと医進・サイエンスの両方に合格した受験生が5名いたことです。なぜならば、インターAGの試験科目が英語偏重のEnglish,Japanese, Mathematics, Interviewなのに対し、本科、インターSG、医進・サイエンスは、普通に国語、算数、面接なので、両方合格するということは、英語、国語、算数、面接のどれも長けているということだからです。すごいですね。

中でも、医進・サイエンスの国語と算数は入試内容も、受験者のレベルも格段に高いです。

国際生入学資格条件

国際生の資格条件を見てみます。

「国際生 入学試験」 の条件(HPより転載)
(a) 海外在住経験が1年以上あり、帰国後3年以内の帰国生。
(b) 英検2級以上、または同等の英語力を有する者。(インターナショナルアドバンストグループ希望者のみ)
※国内のインターナショナルスクールに在学している生徒、外国籍の生徒はご相談下さい。
※外国籍の方は既に日本での滞在許可(査証)があることが必須条件です。
(以上、抜粋)

この国際生の資格条件ですが、2023年度までは(a)の条件が多少未達でも受験資格を認めてくれていましたが、2024年度入試からは変わるようです。

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