日記"ろ"

まだ竹尺4つで身長が測れた頃、公園によく行っていた。学校のそれは、あまりに人が多く、また早い者勝ちであったので、憂さ晴らしに公園のそれで立ち漕ぎをしてやったのだ。いつの間にやら少しずつ、ブランコから落ちることが怖くなくなって、肩幅も、尻も大きくなり、極め付けは長くなった足が地面に引っかかるようになった。そして、ブランコはいつの間にか取り外され、残ったのは錆びて塗料の剥げた柵やブランコを垂らしていた枠だけだった。今日、新しいブランコが吊るされた。座ってみたらつるつるしているし、チェーンを握っても手は赤くならない。軋まないブランコに揺れながら、物足りなさと一緒に感情を掻き回した。

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