知らなくて良いことも

知らないほうが良いこともある

娘達に言われて、わからないことはGoogleさんに聞く

疑問に思ったことは調べる
が、何故か頭には残らない

だが、最近信号待ちの自転車の方々は結構な割合で、スマホを見ていることに気がついた

(なにを検索するんだろう)
アナログな私は不思議に思った

信号待ちの数分も無駄にはできないくらい、皆忙しいのだ

夕方の風が気持ち良く
新緑からすこし大人びた緑色を帯びた葉が
陽の光を遮りながら揺れている

(自転車なら気持ちの良い景色だな)
車の私が言うことではないが

私は歩きながら飲料も飲めない
不器用だから、自転車漕ぎながら
他のことはできない

皆凄いな
でもなんかもったいないな

学生の頃、教授から
「昔は食用ピンクの色素がなく、サボテンにつくカイガラ虫からとっていた」
と聞いた

途端に、苺ポッキーとアポロチョコから遠ざかった
できたら知りたくなかった

そんなことはないのだろうか
スマホをずっと見ていたら

今見なきゃ良かったこと
携帯がなければ避けられたこと

私達は便利になった
いつでも世界と繋がることで
知らなくて良いことまで
知るようになった

知識が増え、便利があたりまえになり
時間を失い、空想しなくなった

世界が知識で満たされた
頭から妄想の肩身が狭くなった

きっと検索した知識は一時しか留まらず
またすぐ検索するのだろう

世の中の知らなくていいことは
もうすぐなくなるのかもしれない

わからないことからの想像や妄想をしなくなった世の中で

いつか人間関係に影響を及ぼさないか
人に人間らしい言葉をかけられなくならないか

もう人間の我々が、人がどう思うかを想像しながら話をしなくなる日も近いのかもしれない


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