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嘘つきが教える嘘つきはこういう奴/ヤンキー編

 私は奴らと昔々に付き合いがあった。友達の友達のそのまた友達がヤンキーで奴らとの付き合いはひと月で終わった。会う度に奴らの気に触れるようなことを言って殴られていたからそもそも性格が合わないのだろうと思う。
 一般的にヤンキーと呼ばれる人種でも奴らはチンピラとヤンキーという呼び分けをしている。ヤンキーの中でヤンキーとチンピラという分け方は非常に重要でチンピラは弱いやつには手を出して金を巻き上げたりするくせに強い奴らにはペコペコするという特徴があり、ヤンキーは弱いやつに多少気に触ることを言われても怒らない上、喧嘩は手段ではなく目的らしい。正直そんな奴見たことがないからチンピラが自分はチンピラではなくもっと綺麗な存在だと主張するために作り出した幻の存在なのだろう。暴力を目的にする奴も大概であるがヤンキーにとってはより綺麗でカッコいい存在に映るのだろう。
 ヤンキーの生態として刹那的な過ごし方もあげられる。高校は行かずに退学になるものも多く、大人のヤンキーなら稼いだ金をすぐ使う、故に常に金に飢えている。ちなみにヤンキーはそういった時大体仲間の家に行って飯を奢ってもらうかもしくは弱みを握っているやつのところに行き金を用意してまた散財する。ヤンキーが飯の世話をしてもらうような相手というのは半分ヤンキーのような人間で「ヤンキーのノリに混ざりたいけど混ざりきれないし喧嘩も弱い」というヤンキーのなりそこないである。喧嘩は好きではないが非日常なヤンキーの生活に混ざることが好きというのが悲しきなりそこない達の生態である。
 ヤンキーはなりそこないに「裁判起こされて裁判費用必要になったわ」という嘘をよくつく、そして「ちょっと貸してくれへん?」と持ちかけるのである。その金を返すことがないのはもちろんのこと貸してくれないとわかった瞬間にその旨を書いたメッセージを全て送信取り消しする。そのため必ずスクリーンショットが必要だ。
 ヤンキーは基本的に計画的に嘘をつくことはない。その場限りの嘘としてそういった嘘をつき何ヶ月も連絡を切ってから再度金の無心をする。そうやって周期的に嘘をつくことで嘘がバレないと思っているのかもしれないがバレバレである。
 また、その場限りの嘘以外にもヤンキーは自分達のルールで生きており相手と約束をしたとしても「そんなんしらん」と言い張られる。そしてヤンキーは仲間に自分の正当性を主張させるのである。最終的には多数決で「俺の方が正しい」と言ってくるのだから救いようがない。

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