敗戦国の末路

 国がどうとかいいたいわけじゃない、ただ、某政党の某議員が某々的なことを言いたい訳でもない。ただ口気持ちいいスっと笑える単語だよねという話をしたい。
 敗戦国の末路という言葉は国が違えば大問題発言だ。そんな危なっかしい言葉であるにも関わらず日本人の変態性を形容したり、ダメダメな人間がいるこの国もう終わりだよという意味で敗戦国の末路という言葉は使われる。短く簡潔に酷いことになったと伝えられる最強の言葉であると思う。1945年に戦争がおわってかなり時間が経っていることもあるし、日本の危なっかしいところを笑う国民性も関係している言葉だろう。
 敗戦国の末路に関してはこの辺にしておいて別の言葉の話をしよう。
 クソザコナメクジ、自分を卑下する時に使われるこのワードも口気持ちいいが2:2:4という少しアンバランスな切れ目をしていると思う、クソとザコとナメクジで分かれるのだから。ナメクジでない三文字くらいの言葉の方がリズム的には受けが良さそうな気がするのだ。そこの所は個人の感性の問題かもしれない。
 構成する音としてはポケモンセンターのあの感じだ。回復音のテン・テン・テテテンというあのリズムがクソザコナメクジには含まれている。もしかしたら人に刺さりやすいリズムなのかもしれない。
 リズムもさることながら言葉の強さもクソザコナメクジを語る上では外せない。
 クソとかザコという言葉は人に吐く暴言によく使われる言葉であり、言葉の与える印象が強い。そして何故かナメクジ、弱い動物ならマンボウなどでいいし嫌われている動物ならゴキブリとかドブネズミでいい。しかし選ばれたのは綾鷹でなくナメクジでしたという一見不思議に思える選択だ。しかし、このナメクジという選択は塩をぶっかけられてしぼみゆくあのナメクジの姿や雨の日しか表に出ない根暗感が出せるのだ。故にクソザコナメクジはクソザコ“ナメクジ”でないと意味がない。

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