気がつけば金なくて

 金を使って使って使い続けていたのは分かっていた。預金残高を見て人は初めて事の重大さに気づくのだろう、これ以上引き出せば預金から自動引き落としにしている諸々が払えないほどになっていた。ちょっとずつ使わなくていいところでお金は使っていた。お菓子、ファングッズ、使わない小物などなど、おかげでもう使える金がない。
 大好きなエナジードリンクに使える金も無い、本当に金がないのだ。しかし、明日は遊びの予定だったりする。この状況でまだ使おうとしているのだからどこかネジが外れてしまっているという他ない、たとえ全く使おうとしなくともバイクで通勤をしているためガソリン代だけはかかる。1回入れれば満タンにするのに500円、これを週2くらいで入れているから週/1000円だ。安くはない、けれど車や電車に比べれば安いはずだが今の私はここに寿命にも似たるものを感じている。
 下手に金を使えばバイクを動かせなくなるがこの金を持ち運んでいると菓子類やカップ麺の誘惑に負けてしまいそうになる。
 最近は外食をして一食二千円、美術館で図録を買って三千円と貧乏人からすればかなり使っている。金を使わないことは可能なくらい家には作り置きがあるが間食がとまらず出費も止まらない、右肩上がりだ。これが成長率とかそういったやつなら良かったのだが無駄な出費ばかりなのだから自分の懐の緩さに嘆くばかりである。

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