夢を語る人を止めるなら、風呂を焚いてほしい。
あるカフェで、20歳くらいの若者が、
「おれ、ミュージシャン目指しているんだ」
と夢を語っているのを聞いた。
すると、近くにいた友人たちが
「え、やめなよ。音楽学校出身でもないのに。普通に就職しなよ」
と言ったり、
「君なんかには無理だよ。ミュージシャンで食っていけるなんて一握りなんだぜ」
と言って、しばし口論となった。
僕は隣の席で、ぬるくなったコーヒーを啜りながら、耳に入ってくる青春を懐かしんでいた。
人が夢を語る時、必ずといっていいほど夢を止める人という