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01文通_たわいもない話を。

3月29日現在、東京ではコロナウィルスの影響で外出自粛となっています。つい最近までは思いもしなかったほど、世の中に不安も危険もあふれています。これから世界はどうなっていくのか、少し鬱々となりますが…列島ききがきノートが最初に掲げた「生きるを見つめ直す」というメッセージを改めて追求していきたいと思います。

その1つの模索として文通を始めてみました。やみくもに焦るよりも、「私」を主語にして、文章を楽しみたい。お互いの生活を知りたい。深呼吸して考えたい。

しばらくの間、編集長の工藤と兵庫在住の道前さんの文通をお届けします。どうぞ!

道前さん

こんにちは。列島ききがき編集長の工藤です。
東京は最近とっても暖かくて、桜も一気に咲いています。

みんながマスクをしていること以外は普通の日常です。
僕が住んでいる街は芝浦というところで、山手線の新駅で話題になった「高輪ゲートウェイ」のすぐ近くです。

芝浦は運河が流れていたり、食肉屠場があったり、高層マンションが並んでいたり、倉庫街があったり、混然とした場所です。光も影も両方あるような雰囲気で、東京らしいなと思っています。

最近、東京らしさってなんだろうと考えながら歩いています。そのきっかけは、昨年から関わっているプロジェクトで、そこで僕は東京在住外国人60名へのインタビューをしています。

「あなたにとって東京とは?」と皆さんに聞くと、「便利でなんでもあるけど寂しい街かな」と答える人が何人もいました。おそらくその寂しさはホームシックとはまた別の、孤独感みたいなことなんだと思います。

街に溢れる便利なことの数々、1人1人が抱える寂しさの風景、雑然とした街の匂い…28年間生きてきて感じ得なかったことをこれから感じていきたい。そんなことを考えています。

最初ですから少し短めに。
道前さんは最近どんなことを考えていますか。
どんな街に住んでいますか。

工藤大貴(3月23日、芝浦より)

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工藤さん

はじめまして。
第18回聞き書き甲子園参加高校生で、4月から高校2年生になる予定の道前結です。道に前と書いて、「どのまえ」と読む少し読みにくい苗字なのですが覚えていただけると喜びます。笑

私が住んでいるのは兵庫県の西宮というところです。西宮といえば、毎年1月10日に福男選びが行われる西宮神社が有名でしょうか。そして高校野球の聖地、甲子園球場があるのも西宮市です!(大阪にあると勘違いされがちですが笑)

甲子園で試合が行われている日は、球場周辺がかなり賑やかになります。今年は春のセンバツが中止になってしまったので、街が静かで、何だか春じゃないみたいです。

自転車で数分の所に球場がある以外は、スーパーがあったり学校があったりマンションがあったり…と案外普通の街です。そんな場所で16年間生きてきました。

昨年参加した聞き書き甲子園で、日本には私の知らない場所がまだまだ無限にあることを実感させられました。そしてそこには、多くの人が知らないであろう素敵な人々、そんな人たちが織りなす素敵な物語がたくさん秘められているのだと感じます。

そんな物語と出会う度に、この物語を言葉にして多くの人に広めたい!自分が感じたことを伝えたい!…と思うのですが、なかなか上手く言葉にできず、消化不良な気持ちを抱えてしまいがちです。

そんな弱点を克服するために、ちょっとずつ、文章をつくる練習、自分の感じた気持ちを言葉にする練習をしていきたいなと考えています。実際この文章をつくるのにもすごく時間がかかってしまいました。笑

ここまでいろいろと書かせていただきましたが、明日塾めんどくさいなあとか、早く家に帰ってテレビ見たいなあなんて考えてばかりのごくごく普通の高校生です。いろいろと拙いことばかりだと思いますが、これからよろしくお願いします。

道前結(3月28日、西宮より)

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ありがとうございます。 列島ききがきノートの取材エリアは北海道から沖縄まで。聞きたい、伝えたい、残したいコトバはたくさんあります。各地での取材にかかる交通費、宿泊費などに使わせて頂きます。そして、またその足跡をnoteで書いていければ。