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翻訳アプリ: 「ただいま」「おかえり」

英語に翻訳しにくい、日本語特有の表現を今回は取り上げてみます。

日本語の「ただいま」「おかえり」は、とても素敵な表現ですよね。この挨拶には、お互いに相手を思いやる優しさ、「奥ゆかしい」愛があると思っています。

アメリカの友人宅にホームステイしていた時に、この表現を紹介しました。とても素敵な表現だと、帰宅するたびに「ただいま」を使ってくれていました。私ももちろん「おかえり」で返答しました。今でも、その家に滞在する時には、「ただいま」「おかえり」を使っています。その他の会話は全て英語なのにです。

帰宅時に彼らは、"I'm home." を使います。日本語の「ただいま」ですね。でも返答は、"How was your day?" と非常に直接的です。具体的に「どんな1日日だった?」というわけです。

日本語的には、「特別な日」でない限り、具体性を求める「どんな1日日だった?」とはあまり聞かないと思います。
その代わりに、「おかえり」(無事に返って来てくれて良かった、嬉しい!)と返答しますよね?

少し脱線しますが・・・

アメリカでは、「どんな1日だったのか」を聞くことが「普通」のことですし、そのすることが期待されています。
なので、先程の "I'm home."  "Hey, how was your day?" という会話は自然です。

興味深いことに、翻訳ソフトでは・・・

「おかえり」は、"Welcome back." でした。
日常使いの表現としては、少し「仰々しさ」を感じてしまいます。

もちろん、帰宅を喜ぶ表現として、家族に対しても発せられ、とりわけ、"Welcome back."  "Welcome back home." は、帰省した家族にとってとても嬉しい愛情表現です。

また、出張等の何らかの理由で職場を離れていた同僚に対して、「親しみを込めた」表現としても使われます。

一方、日本語の「おかえり」は、家族や親しい「身内」が日常で使う、「愛情表現」だと思っています。

ちなみに、翻訳ソフトで「行って来ます」「行ってらっしゃい」は・・・

「行って来ます」は、"I'm going."
「行ってらっしゃい」
は、"Welcome."
「行ってらっしゃいませ」
(こんな日本語普段は使いませんよね!?)は、
"Please go."
でした。

"I'm going." "Please go."  合格点でしょうが、
「行ってらっしゃい」"Welcome." は意味をなさないので、
日本語から英語、英語から日本語への翻訳を何度かくりかえしていたら、

漢字で「行ってらっしゃい」ではダメで、
ひらがなで「いってらっしゃい」と入力したら、"Take care." と求めていたニュアンスの出力が得られました。
"Take care." を日本語に逆翻訳してみたら、当然のことながら「気をつけて」でした。

日本語の「ただいま」「おかえり」「行ってきます」「いってらっしゃい」は、本当に素敵で、日本語のまま使うのに値する表現だと思いませんか?

I will definitely keep on using these phrases.  Would you like to join me? Please have a great start to your new week!
See you in a bit.
  

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