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多くのビジネスパーソンが一度は間違える熟語の読みと慣用句の意味

よく目にする漢字でありながら、ビジネスマンでも多くが間違って読んでいる漢字や、意味を誤用している慣用句は少なくありません。ビジネスでは、漢字を読み間違えると、恥ずかしいだけでなく、伝えたい内容に誤解を生む可能性もあります。
現代では、うろ覚えでもコンピュータで変換されてしまうため、間違いに気付けない場合もあり、特に注意が必要です。
今回は、ビジネスシーンで誤用の多い漢字や慣用句をまとめました。以下のリストをチェックして、きちんと読めるかどうか、ぜひ確認してみてください。

読み方を間違えやすい漢字熟語

代替(だいたい)
ビジネスシーンで「代替戦略」「代替品」などの形でよく登場する「代替」は、「だいたい」が正しい読み方です。「大体(だいたい)」という言葉と区別するために、現在では敢えて「だいがえ」と読む場合もありますが、特に必要がなければ、「だいたい」と読みましょう。

凡例(はんれい)
「ぼんれい」は誤りです。「凡」の字は、「凡才」「平凡」など、「ぼん」と読む機会が多いため、「ぼんれい」と読みたくなるかもしれません。
意味は、「編集の目的、用途、方針などを記したもの」です。

汎用(はんよう)
「汎用」は、先に紹介した「凡例」と混同して、誤読されがちな言葉です。「ぼん」と読む「凡」と「汎」がよく似ており、凡庸(ぼんよう)という言葉もあるため間違って読んでしまう人が多いようです。
意味は、「一つのものを広くいろいろな方面に用いること」で、「汎用性」「汎用機」という言葉にも使われます。

遵守(じゅんしゅ)
ルールや法律を守ることを意味する言葉は、ビジネスシーンでも良く登場する言葉です。
正しい読みは「じゅんしゅ」ですが、「尊敬」「尊厳」といった言葉でよく使う「尊」の字と似ていることから、「そんしゅ」と読み間違っている場合も多くあります。


貼付(ちょうふ)
「貼付」をひらがな混じりで書くと「貼り付け」となりますので、意味を強調するために、訓読みで「はりつけ」と読む場合もありますが、漢字熟語としては「ちょうふ」が正しい読み方です。「てんぷ(添付)」と誤読・誤用する人も多いので注意が必要です。

漸く(ようやく)
「ようやく」が正しい読み方ですが、「暫く(しばらく)」と混同して誤読してしまう人もいます。どちらも「く」がついていて、字面も似ているので、読み間違えが多くなるようです。


相殺(そうさい)
差し引く、打ち消す、という意味で、「債権の相殺」や 「相殺の契約」など、ビジネスでよく使われる言葉です。
「そうさつ」と読む場合もありますが、その場合は、「そうさい」とは意味が異なり、「殺し合う 」という意味です。ビジネスシーンでは「殺し合う」と言う意味で使われる事は少ないので、「相殺」という言葉を見たら、「そうさい」と読んでおきましょう。

事由(じゆう)
物事の理由や原因を指し、正しい読み方は「じゆう」です。「う」を抜いて「じゆ」と読んでしまう場合がありますので注意しましょう。

完遂(かんすい)
「最後までやり遂げる」という意味の「完遂」は、「かんすい」が正しい読み方ですが、「かんつい」と間違って読まれることが多くあります。この間違いの理由は、「遂に」が「ついに」と読むこと、また、「墜落」の「墜」と似ているためでしょう。

役務(えきむ)
他人の利益のために提供される仕事やサービスを指します。話し言葉としてはあまり使われませんが、契約書では頻繁に登場します。
「役」を 「やく」と発音する状況が多く、「やくむ」と読まれることが多いのですが、正しい読み方は「えきむ」となります。

年俸(ねんぽう)
就職活動の面接で、「年俸制」という言葉を耳にすることがあります。「俸」と「棒」の字と混同して「ねんぼう」と読んでしまいがちです。もちろん、「年棒」という書き間違いにも注意しましょう。

既出(きしゅつ)
正しい読み方は「きしゅつ」ですが、「既」を「概」と間違え、「がいしゅつ」と読んでしまう間違いが多くあります。

更迭(こうてつ)
更迭とは「ある役職に就いている人をその役職から外す人事」のことを言います。正しい読み方は「こうてつ」ですが、「迭」の字が「送」と似ているため、「こうそう」と読み間違えられることが多いようです。書くときも注意が必要です。


各々(おのおの)
「一人一人」「それぞれ」という意味です。「かくかく」と誤読される場合があります。文章や口頭での説明でよく出てくるので、気をつけましょう。

暫時(ざんじ)
「しばらくの間」という意味で、例えば「暫時、休憩します」といったように使われます。“いつでも”という意味の「ずいじ(随時)」と誤読してしまう場合があります。

脆弱(ぜいじゃく)
意味は「もろくて弱いこと」です。組織や器物のが弱いという意味でビジネスシーンでもよく出てくる言葉です。「きじゃく」という誤読があります。

割愛(かつあい)
「時間の関係でここは割愛します」というように、会議でよく使われるフレーズです。本来の読み方は「かつあい」ですが、「わりあい」と誤読する人もいるようです。

破綻(はたん)
「経営破綻」のように、ビジネスシーンでよく登場する言葉です。「はたん」と読みますが、「綻」が「錠」によく似ているため、「はじょう」と読み間違えられることもあります。


意味を間違えやすい慣用句

役不足(やくぶそく)
役不足は誤用が多いことで有名な慣用句です。意味は「能力が足りない」ではなく、「役」が「不足」している、つまり「能力に対して役目が軽すぎる」ことを意味します。「力不足」と間違って使う人が多くいます。
「私には役不足です」といった使い方をすると、「私には軽すぎて不満」という意味になります。

小春日和(こはるびより)
小春日和とは、晩秋から初冬にかけての、あたかも春のような穏やかで暖かい気候のこと、つまり、「秋の気候」のことです。旧暦では10月、新暦ではおよそ11月頃の気候を指します。「春」の晴天の日を小春日和というのは誤りなので気を付けましょう。

煮詰まる(につまる)
「煮詰まってしまい、アイディアが浮かばない」など、精神的に追い込まれた状況で使われがちですが、本来は「議論や意見が出尽くして結論の出る状態になる」ことをいいます。結論が出る寸前に用いるのが正解です。

失笑(しっしょう)
「あきれた」というニュアンスで使う人がいます。しかし本来は「的外れな発言に失笑を買っていた」という場合、「思わず笑いだす」「おかしさのあまり噴き出す」という意味です。

檄を飛ばす(げきをとばす)
「元気のない人に頑張れと励ます」という意味で用いられることが多く見受けられます。
本来は「自分の主張や考えを広く人々に知らしめて同意を求めること」をいいます。

潮時(しおどき)
「もう潮時だ」などと物事の引き際をマイナスの意味で表現したものという誤用が多くあります。本来は「一番いいタイミング」を指す言葉です。「このプロジェクトの潮時」という場合は、始める場合も止める場合も、今が最もいいタイミングという意味です。

破天荒(はてんこう)
常識がないという意味で使われやすい言葉ですが、本来は「今まで誰もできなかったことを成し遂げること」をいいます。とても立派な様をあらわします。

姑息(こそく)
「卑怯だ」という意味で誤用されることが多くあります。本来は「その場しのぎの対応をすること」をいいます。「姑息な手段」などであれば、“その場しのぎ”という意味で使い方に間違いはありません。

おざなり
「おざなり」とは、いい加減に物事をすませること、その場だけの間に合わせを表します。似た言葉に「なおざり」があります。「なおざり」は、いい加減にしてそのままの状態で放っておくことを言います。おざなりとなおざりは、「いい加減である」ことは共通点ですが、行動する、しないのかで異なります。

徐に(おもむろに)
この言葉も誤用が多く、間違った意味で「不意に、突然に」と使われがちです。正しくは「落ち着いて、ゆっくりと行動する」様をいいます。「おもむろに」は漢字で書くと「徐に」で、「徐」はゆっくりしているという意味の漢字です。「徐行」や「徐々」などの熟語もあります。


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