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学位記授与式当日を迎えました(2022年3月17日)

2021年度に大学院理工学研究科機械工学専攻で総代および専攻賞に輝いた二名の学生さんに研究インタビューを行いました。まずは、おめでとうございます!!!

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こんにちは.2022年3月修了の伊藤研(環境システム制御研究室)の田部井です。
私は学部から3年間、強化学習という手法を用いたビニールハウス内の温度制御について研究をしていました。振り返ると学部4年時は1日中研究室で研究するという感じでしたが、修士の2年間はコロナの影響で研究室でも自宅でも研究をする生活でした。

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特に修士1年次(2020年)は大学への入構が制限されていたので、主に温室の温度環境を模擬したシミュレータを作って試行錯誤をしていました。ベースとなっている手法は強化学習というもので、制御器がデータを集め、その情報に基づいて目標値に近づく入力を逐次選択します。例えば次の図の上側が学習の初期で、下側が学習の進んだ状態です。Referenceが目標温度、赤の実線が温室温度です。

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全体的に段々と制御性能が良くなりますが、たまに悪くなることもあり、シミュレーションの様子を見ているだけでも面白いと思います笑。
もちろん最終的には下のような模擬温室を使って、どの程度の制御性能があるかを実験においても評価します。ただ、1回の実験には数時間を要するため、複数回データを集めるのは大変ですね。

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受験生の皆さんに向けて 私は“制御”に興味があって、この学科を選びました(安直ですが…)。学部では工学に関することを広く学び、その上でやはり“制御”を学びたいと思い、それを専門としている研究室を選びました。機械制御システム学科は幅広く学ぶことができるカリキュラムになっています。実際に研究で実験機器を作る際には理論だけではなくハードウェアもソフトウェアも必要になり、学部で学んだことが足掛かりになりました。そのため、ものづくりを体系的に身につけたい人は楽しみながら勉強できる環境だと思います。


次は有山君ですね。

こんにちは.2022年3月修了の伊藤研(環境システム制御研究室)有山です。

私は白ネギ圃場に適用可能な自動搬送台車の開発していました。新規の研究であったため、共同研究先の農家の方へのヒアリングや実際の作業の問題分析からスタートし、自動搬送台車のコンセプトや要求機能を決定しました。
私は主に自律移動についての研究を行い、要求機能を実現するための最適なセンサや手法を選定しました。あらゆる条件や制約を満たす手法の選択は非常に難しく、たくさんの論文の読み込み、指導教授や研究室学生との議論によりやっとの思いでシステムの構成を決定しました。
次の二つの図のうち上図は,学部4年時に製作した試作機で,下図は自律移動のためのランドマークに使用する畝の3次元物体点群データです.

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研究室では研究だけでなく、ゼミや発表などさまざまな活動が行われます。そのなかで私は質問力を身につけました。私の研究室では、発表の場に立ち会った人は発表者に必ず質問しなければならないというローカルルールがあります。質問された発表者に新たな気づきを与え研究内容の質を向上させることはもちろん、質問者の理解力や言語化能力の向上に役立ちました。
加えて、大学院時代において教えることの難しさを痛感しました。相手側の理解度や性格を考慮した教え方の工夫が必要である事に気付かされました。

受験生の皆さんに向けて 大学生活を充実させるキーワードは「リアル」と「人」です。動画配信サービスやサブスクで面白い動画やアニメをみてバーチャルの世界に浸るのももちろん楽しいですが、もっとリアルな世界の体験に時間やお金を費やすことを心掛けることをおすすめします。具体的には、サークルや部活などの活動や、旅行や留学です。もちろん大学の講義や研究活動もその一つです。私の場合、大学からラグビーにチャレンジし、様々な経験をし、幅広い年代の方々とお話することができ、自分の世界が広がりました。研究との両立に理解を示していただき多くのサポートをしてくださった、指導教員と研究室メンバーには感謝しきれません。声を上げればサポートしてくださる先生や先輩がたくさんいる最高の環境です。是非芝浦工業大学で青春しましょう!

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