夢日記61”戦闘人形”
私は気が付くと地べたに倒れていた。ここはどこなんだろう。目を空けて周りを見渡すと武装した顔の見えない数人にアサルトライフルを向けられていた。スーツ姿の強面な老人がつぶらな瞳でこちらを見ている。
「ようやくお目覚めかな。探したんだぞ」
「あなたは?」
「とぼけるな。嫌という程見た面のはずだ。忘れたとは言わせんぞ」
老人はそう言うが全くその顔に見覚えがない。
「お前を作るのには随分苦労したんだ。明日にはトゥーレに飛んで仕事をしてもらうぞ」
「トゥーレ?仕事?」
少しずつ思い出して来た。私は何かの作戦のために作られた戦闘人形。仲間が複数いたはず。しかしどうしてこんな所で倒れていたのか思い出せない。目の前の老人の事も同様に思い出せない。
ただ銃を向けられていると言うのに不思議なほど怖くない。撃ちたいのであれば撃てばいいんじゃないかと思えるほど。まだぼーっとしているからかもしれないし、実際に撃たれても大した問題はないのかもしれない。
もしも彼らから逃げて来たなら嫌悪感の1つでも湧きそうなものだがそんな感じもない。特に彼らに対して抱く感情がない。
老人は周りに命令して私を無理矢理立たせた。
「引き金を引く、敵を倒す。それだけ覚えてりゃ充分だ」
少なくとも自分を知る相手は目の前にいるので記憶が戻るまでは付き合う事にした。
パイナポォ(「 ・ω・)「