夢日記60”町一番のゴールデンハムスター”

私は友達に自分の飼っているゴールデンハムスターの話をしていた。いかに愛らしく利口なハムスターなのか自慢をしていた。すると後ろから近所であまり評判の良くない人が現れた。

彼が言うには自分の家で飼っているゴールデンハムスターの方がもっと可愛く利口なのだと言う。私の言っていた町一番のゴールデンハムスターと言う言葉を取り消して欲しいのだそうだ。

ハムスターは皆可愛い。しかし自分で飼っているハムスターと言うのは殊更に可愛く見えるものだ。だから私はその言葉を取り消さなかった。どうしても納得が行かなかった様で彼は簡単なゲームを飼ってるゴールデンハムスターにさせてどちらが町一番のゴールデンハムスターか決めようと誘ってきた。

友達は止めていたが、前々から態度が悪く不満に思っていたり、うちのゴールデンハムスターは多少の芸を仕込めるぐらい賢いので勝って鼻を明かしてやろうと思って耳を貸さなかった。

早速とゴールデンハムスターを連れて彼の家に行った。彼はうちのハムの大きさを見て驚いた。うちのハムは店で買った頃から同時期に生まれた他のハムよりひとまわりもふたまわりも大きかった。体重だけ聞けばデブハムと勘違いされるだろう。でも標準的な体重にすると見るからに痩せすぎになってしまう。

やがて彼は自分の家で飼ってると言うゴールデンハムスターを連れて来た。私も思わず驚いた。その大きさはもはやモルモットだった。モルモットをゴールデンハムスターと言い張るつもりじゃないかと思いまじまじと眺めたがその特徴や動きは間違いなくゴールデンハムスターだった。

彼の言う簡単なゲームはサイズ差だけで有利不利にならないように調整されているバランスの取れている物だった。だから改めて勝負を引き受けた。

しかし、相手のゴールデンハムスターは彼の言う通り非常に賢くジャンガリアンハムスターの様に俊敏に動いた。多少はうちのハムが善戦する事もあったがいずれの項目でも負けてしまった。

彼はにたりと笑うと最後のゲームはハム同士を喧嘩させて優劣を決めようと言い出した。駄目だ。そもそもハム同士喧嘩させようとすること自体あり得ないが、どうやってもうちのハムが殺されてしまう。

私は町一番のハムと言う言葉を取り消すから勝負から降りたいと言った。彼は首を横に振ってゲームは最後までやると言って聞かない。顔が本気だ。本当にやる気だ。

元はと言えば軽率な物言いをした飼い主の私に責任がある、溺愛してるあなたなら飼ってるハムスターが傷ついたり死んだりする事の悲しさは理解できるはずだと説得した。彼は少し悩んだがやがて納得してくれた。

これから無茶な要求をされたりしたらと思うと気が重かったが、今はうちのハムが無事で良かったと思いながら家に連れ帰って行った。

パイナポォ(「 ・ω・)「