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改札を出れば開発予定地で冬がひそめる息も白くて 白桃のゼリーにスプーンを刺しこんでしずかな冬に触れたい微熱 左手が指輪を回している冬の約束はずっと遠回りして
手のひらを満たす愚かな悲しみでサンタクロースも上手く折れない 割り切れる涙はなくて思い出を吐いたとしてもルビーにならない 冬と言う吐息が消えたら降りていく最寄り駅には枯れ葉が残る
右頬が冬に引き寄せられていてマスクを取っても無人の歩道 月がない夜空につめたく浮かびたいクロールの手でかき混ぜる星 積雪の幻を見る 故郷の影は遠くに消えていくだけ