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365短歌(2022)

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2022年に投稿した三首の連作短歌をまとめたマガジンです。
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#冬

連作 冬の約束

改札を出れば開発予定地で冬がひそめる息も白くて 白桃のゼリーにスプーンを刺しこんでしずかな冬に触れたい微熱 左手が指輪を回している冬の約束はずっと遠回りして

連作 冬と言う吐息

手のひらを満たす愚かな悲しみでサンタクロースも上手く折れない 割り切れる涙はなくて思い出を吐いたとしてもルビーにならない 冬と言う吐息が消えたら降りていく最寄り駅には枯れ葉が残る

連作 右頬が冬に

右頬が冬に引き寄せられていてマスクを取っても無人の歩道 月がない夜空につめたく浮かびたいクロールの手でかき混ぜる星 積雪の幻を見る 故郷の影は遠くに消えていくだけ