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産声も忘れてしまったスマホから洩れる光で涙に気付く 時間だけ費やしている公園のもみじは何度落葉しても 足音が反響しない帰路をゆく生きているのか分からない星
隕石が落ちてくるような確率で生まれた恋を沈めるシンク 殺すのは自分の心だけでいいウミガメが泣く夜の砂浜 アリバイを作るみたいに会う深夜 感傷的な星の電飾
痛覚はまだ生きていてクリスマスケーキを選ぶ指がぶれるよ 両手ではすくえなかったことばかり数えきれない星々の夜 粉雪も降らない街で涙腺が戸惑うほどの言葉がほしい
心臓につけられた傷の深ささえ笑えるくらいの星のみずうみ 湖に波紋をつくるさざめきが出て行かなくて揺れている星 流星のようにライトが駆けるのを眺める車窓に日の出の気配