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【読書体験】他者と働く「わかりあえなさ」から始める組織論

こんちは!

「きじむな」です。

「空心菜」が好きです。沖縄の方言では「ウンチェーバー」と言います。

さて、

読書体験とは?

読むだけではなく「読みながら思考を整理し、読後に自分の言葉でアウトプットすることで気持ちや行動に変化を起こすこと」と定義します。

①読む目的設定 → ②読む → ③読後の思考整理 → ④端的まとめ(20文字前後で)の順番で進めます。ここまでやってはじめて「読書体験」であり、気持ちや行動に変化を起こします。

今回の本は「他者と働く」

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他者と働く

「わかりあえなさ」から始める組織論

著:宇田川元一(埼玉大学 経済経営系大学院 准教授)

もっと気持ちよく働く環境を作りたいという”あなた"へ、同僚や上司と新しい関係を作る「考え方」や「方法」を学べる本です。

ひと言でまとめる

「じっくり対話で、道具的関係から人間的信頼関係へ」という本

感想

非常に奥深い本だった。何度も繰り返し読むことになるだろう。大事なことは第一章と第二章に書かれている。この二つの章を自分の"今"に置き換えて、じっくり読むことで理解が深まる。ノートを準備して、メモ書きしながら読むと良い(私は本に直接ガンガン書き込みます)

やはりこの本でも「7つの習慣」のインサイド・アウトに通ずるものがあった(本ではインサイド・アウトについて全く触れませんが)

章の間の「コラム」もかなり面白い。「対立から対話へ」というコラムで、対話は不要な対立を避けるための行動という言葉にものすごく納得した。そうか!組織を良くしたいと考えている自分って、不要な対立を避けたいと考えているのかもしれないと、気づきを得た。ということは、今の組織には「対立」があるということか...「目にははっきりと見えない対立が...」まずは準備から始めようと思う。

もし”あなた"が、今の組織やチームを良くしたい、もっと気持ちよく働きたいと考えているのなら、一読して損はないだろう。

読後の思考整理

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技術的問題とは、既存の知識や方法で解決できる問題。

適応課題とは、既存の知識や方法で解決ができない、人と人の関係性の中で生じる問題。

見えない問題、向き合うのが難しい問題、技術で一方的に解決が難しい問題が「適応課題」と言える。

・適応課題は「対話」で解決する。

対話とは、新しい関係性を構築するプロセスである。

組織とはそもそも関係性である。良い組織、良いチームとは「関係性が良い」と言い換えることができる。

関係性が良いとは「信頼関係ができている」ということだ。

本書で伝える「対話」とは、コミュニケーション手法のことではない。場合によっては言葉を使わないこともある。

問題は(狭い範囲)で合理的に発生する。現場は現場なりのナラティブの中で合理性があって行動する。結果、全体でみると(広く見ると)問題となることがある。

ナラティブとは、解釈の枠組み。

解釈とは、ものの見方、考え方。

・ものの見方、考え方を変えるには「インサイド・アウト」のマインドが必要である。

新しい関係性を作る対話を始めるには「インサイド・アウト」必要。

インサイド・アウトとは、自分の内面から原因を探すこと。「どうするべきだ!」と硬直した自分の解釈だけで、相手や環境(外)のせいにせず、「じゃーどうするか」を考えるマインド。

・新しい関係性をつくるには、相手を変えることではなく、こちら側が少し変わる必要がある。

・何が変わる必要があるのか?それは、ナラティブ(解釈の枠組み)を変える必要がある。

多くの人は「上司たるもの/部下であるならばこういう存在であるはず」という暗黙的な解釈の枠組みを持っている。解釈の枠組みは、仕事上の役割に対して一般的な職業規範や組織特有の文化のなかで作られる。

いかに硬直した解釈で相手を見ているか←自分の解釈を客観視する。

相手と自分の解釈、ものの見方、考え方に溝があることに気づくことがスタートライン。

・「私とそれ」:道具的関係

・「私とあなた」:人間的関係

・道具的関係から人間的関係へ

準備観察解釈介入

準備:いったん自分の解釈、ものの見方、考え方を脇に置いてみる。

観察:こちらが、どのように働きかけることが出来るかを見つける作業。この段階をじっくり時間をかけること。(時間がかかる)

相手を観察し理解するには、ある程度の関わりが欲しいところ。相手が置かれている状況や、考えていることを知るためのコミュニケーションの場があると良い。

コミュニケーションが無いと相手を理解することは不可能

コミュニケーションこそが、相手を理解する大前提

新しい関係性構築のプロセスは、地道な作業の繰り返しである。

・準備→観察→解釈→介入→観察→解釈・・・・このプロセスを地道に繰り返すことで、新しい関係性が構築される。

「良い新しい関係性」=「信頼関係」と言えるだろう。

※本の中で取り上げられていた「あなたへの社会構成主義」著:ケネス・J・ガーゲンの本も読もうと思う。

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