リハビリテーションって何?

今回は,「リハビリテーション」について説明します.

リハビリテーションの職業というと,理学療法士,作業療法士,言語聴覚士,視機能訓練士の国家資格を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか.そして,その仕事内容については,機能訓練の光景を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか.

リハビリテーションの語源はラテン語です.

reは(再び),habilisは(適した)

という意味であり,合わせて直訳すると,「再び適した状態になること」という意味があります.その他,「権利の回復、復権」とも翻訳されます.

リハビリテーションは,個々人の持つ能力を最大限生かして,再び社会の中で自分らしく生きていくことを目標にしています.その手段に,機能訓練があり,機能面を補助する道具や人的支援サービスがあります.

まず,病気や事故が起きた直後早期のリハビリテーションでは,機能回復を目指すのですが,その後は,障がい度を評価して,必要に応じて道具の使用や家屋改造などを行いながら,生活の中で積極的に身体を使えるように工夫していきます.

また,体の不自由さが残っても,安心して,安全に生活ができるように支援していくのもリハビリテーションの役割です.

現在のリハビリテーションの役割は,心身機能のアプローチのみならず,活動,参加へのアプローチにも焦点を当て,これらのアプローチを通して,生活機能を総合的に向上させ,発展させていくことが求められています.

最初の始まりが,いわゆるリハビリテーション職が行う機能訓練であったとしても,冒頭に書いた狭義のリハビリテーション職と一緒に行うことが最終目的ではありません.

専門家によるリハビリテーションを終了した後に,実際の生活の中で,食事,トイレ,着替え,入浴,掃除,洗濯,料理,外出ができるようになること,難しい場合でも,福祉サービスなどを利用し,介助を受けながらも地域の中に生きがい・役割をもって生活できるような社会参加が可能になることが目標となります.

現在は,facebookのような文字配信SNS以外に音声配信SNSもあるのですが,私は,音声配信SNSの活動の中で,気道熱傷の後遺症でうまく話すことができなくなった一人の女性と出会いました.

その方は,コロナで通院が難しくなり,自らのリハビリ目的にLIVE配信されているのです.LIVE参加の中で,やり取りしていると,その方は自らのリハビリにと思ってらっしゃるのですが,今の不安や思い,苦しみなども交えて配信されており,貴重なお話をお聞きしていると,ご自分の練習ということ以外に,その行動を日本全国に発信してらっしゃることそのものがリスナーの光になり,私自身も元気な気持ちになります.本当にすごいことですよね.

彼女の発信を聞きながら,一番ご本人が頑張られておられることは間違いないのですが,できていたことができなくなった悲しみを乗り越え,しっかりと社会参加されていることは,障がいが起きた後の周囲の支援と,これまで出会ってこられた,お医者さん,看護師さん,言語聴覚士さんが,プロフェッショナルだったのだと思いました.

常に彼女が感謝の言葉を伝えられるのは,言語聴覚士さんへの感謝の気持ちです!

私自身も頑張らないといけないなと思いました.
今回はリハビリテーションとは何かについての説明でした.

それでは,また!

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