見出し画像

見たいのは電車だけじゃなくて。

長男は電車オタクである。

電車オタクと言っても、まだ2歳児、いわゆる子鉄、である。ただ、電車に関する知識量と貪欲さに関しては、一級だ。一目で大体の新幹線は見分けられる。YouTubeも、パズルも、洋服も、なんでも電車がいいし、電車だとスムーズだ(特に朝の着替えする時に、電車だとめちゃくちゃ助かる。保育園の準備は死活問題だから)。サンダーバードを、「サンバーダード」と呼んじゃうくらいは、ご愛嬌である。

きっかけは、奥さんの母からもらった350円の新幹線の本だったと思う。それをとっかかりに、新幹線から始まり、特急電車から、普通電車(という言い方があっているだろうか?)やローカル電車にも手を伸ばしつつある。

親も、子供の好きには寄り添いたいなと思うもので、電車グッズをついつい集めてしまう。好みや時期が合わないことも時々あるけれど、電車の靴下や公文の電車パズルなんかは、成功例だ。最寄りの電車が地下鉄だったので時々乗せていたら、地下鉄のアナウンスを口ずさむようになっていた。2歳児の一発芸としては、なかなかクオリティが高い方だと思う。

ママ鉄という言葉もあるように、うちの場合も奥さんが結構ハマっている。息子に負けず劣らず、電車の名前を覚えているし、細かい情報もなぜだかよく知っている。なんでそんなに覚えられるのかと聞いてみたら、息子に負けたくないじゃないとのこと。次男が産まれてから、流石にまだ出歩けず、長男と電車に乗りに行けないのが淋しそうだ。

コロナが落ち着いたら。よく聞くこの台詞(流行語大賞も狙えちゃうんじゃないだろうか)を添えて、奥さんは僕によく、電車旅行のプランをプレゼンしてくれる。金沢でE7系に乗ろう。東京駅でいろんな新幹線を見よう。あそこのカフェから電車がよく見えるらしい。「E4系のラストランまでに、乗りたかったな」と、彼女が残念そうに笑うのがなんだか切なかった。

願わくば、次に彼女が作るプランは実現しますように。長男と奥さん(できれば次男も)の喜ぶ顔を僕は見たいのだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?