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子どもが望むことをする

これは何かというと
小学6年生の息子が
林間学校に持参するお弁当を
作っているところと、
持参したお弁当です
(右上)

「たこ焼きがいい」
「お店みたいなやつに入れて」

これが、林間学校初日
お昼に食べるお弁当に
息子が望んだことでした

こんなことは
実にたやすい希望です。

ちょっと難しかったのは
リュックに入れるのに
どう持たせるか?でしたが、
アルミホイルに包み、いつも通り
四角い布で包んで持たせました。

私にとっては
叶えるのが簡単な望みでしたが
これがなかなか
そうでもないということを
知っています。

一言目に
「え?!お弁当にたこ焼きは無理」
と口走る人はかなりの数
いるのではないでしょうか。

♦︎♦︎♦︎
私は「子育て」について話す講演業を
していますが、
伝えたいことは

子どもへの愛情は子どもがわかるように
伝えよう

という言葉にすれば
実に簡単なことです。

その簡単なことを
「親から子に絵本を読み聞かせる」
という行為を引用して
話しています。

親がどうしてあげれば
子どもは愛情を感じることが
できるのでしょう?

それは

子どもが望むことをする

それで良いのだと私は考えています。

子どもの言いなりになっていては
その子はわがままで、我慢できない人間に
なって、それはその子のためにならないから
私は子どもに愛情があるから、
我慢させている。

という反論が聞こえてきそうですが、
その反論や考えは、私の言っていること
からすれば的外れで、
なおかつ、その、至極もっともな正論は
今さら声高に言うまでもなく、
私と論ずる内容でもありません。

私はもっと単純なことを言ってます。

親はできることをすればいい。
子どもが望むことの中で、
できることはすればいい。

それだけです。

私には
相当数の子育てに関する悩みが
メールやメッセージで寄せられるのですが
内容を見て感じる多くのパターンが

子どもが特に望んでないことに
労力をついやし疲弊している

というものです。

我慢すること
頑張ること

人間が生きていく上で必要な力
だと私も思います

しかし
子どもが育つ過程で

我慢で我慢は覚えないし
頑張ることで頑張ることは覚えない

というのが、私の自論です。

例を出すとわかりやすいので
例を使いますが

「スーパーでほしいものがあると
買うまで泣き続ける」

と言う悩みには

・スーパーに連れていき、ほしいと言ったものは
「はい、承知!」と秒の早さでOKを出す

買い物に連れていくなら、毎回、欲しいものは
秒の早さで買うのです。

そのかわり
その子を買い物に連れて行かない生活を
すればいいのです。

買い物は、パパがいる家庭なら
パパが仕事帰りに全てすることにする。

宅配(ネットスーパーや生協)
Amazon、ロハコ等々の利用を
徹底し、店舗へは行かない。

私がこう書くと、
できない言い訳が
スラスラと出てきませんか?
あーだこーだ、無理だとかなんとか。

おそらく、文句言ってる人、
スーパーに行かない生活のために
手を尽くしたことないでしょう?

子どもに欲しいものを我慢させることには
一生懸命なのに、
親ができることには、大して努力をしていないのです。

お店に行って、ガチャガチャや
おやつや、ジュースを目にすれば
欲しくなるのは当たり前。

それなら、欲しくなるものが
目に入らないように、スーパーに行くのを
やめてしまえばいいのです。

でも、完全には無理ですよね。
パパだって買い物忘れはあるし、
急に足りないものもあるし、
なんてったって、ママ自身がたまには
お買い物したくなるでしょう?

だから、たまにスーパーで
買い物するときは
欲しいと言ったら、秒の早さで
買ってあげるのです。

買い物行くたびに欲しいものを買う

我慢できない子になる

こんな
↓矢印
嘘っぱちです。

毎回、秒の早さで希望を叶えてもらって
いる子は、不思議に
やたらめったにモノをほしがらなく
なります。

本当に欲しいものしか
「ほしい」と言わなくなるのです。

そして、スーパーで我慢なんか
したことなくたって
3歳半ばくらいになれば
「今からスーパー行くからおやつ1個好きなの買おうね」
という約束ができるようになります。

どれだけ約束しても
欲しいものを目の前にすると
約束なんて知ったこっちゃない
ほしいもんは、ほしいと
言い出すのが1歳、2歳。
そんな時期に
できもしない
約束をする意味など全くないのです。

頑張らないとモノを買ってもらえない
経験が続くと、

欲しいものがある

強く(激しく)主張しないと買ってもらえない

とインプットされてしまい
ひどい場合には、
スーパーでほしいものを目にしたら
いきなり泣いて主張したり
床に転がって泣き叫んだりします。

結果
買いたいものの中から
今日はこれにする!
と選ぶ喜びや楽しさを知る
ということができるまでに
余計な年月がかかるということに。

選ぶという能力は
育たないまま、やたらめったに
モノをほしい、ほしいと
言うようになることもあります。

まだ「我慢」をできる発達段階ではない子に
泣いてもわめいても
買いません!!
という躾をしている自分に
酔ってはいませんか?

正しい親をしている。
と、その親っぷりに
酔ってはいませんか?

親ができることについて
根本が間違えています。

泣き叫ぶ子に我慢させることより
そもそも、そのような状況を
作らないことに親は尽力しましょう。

個人差はかなりあるとは言え
子どもは身体だけでなく
心も発達します。

発達に合わせて親ができることをする。

発達に合っていない我慢や
教育、躾をする意味は全くありません。

子どもが望むことをする

それは、親が心の底から
わが子を「個」として尊び、
人として対等に向き合うことで
成り立つのです。

あなたの子
あなたにコントロールされなきゃ
心、発達しませんか?

目の前のわが子を
愛していると、
そう言うなら

親は子どもの望みを叶えてあげましょう

できることはしましょう。
(できないことはしない。単純に)

つい先日
こんな悩みが寄せられました。
3歳の男の子のママです。

「スイミングに行き始めました。
本人も見学したときは、行きたい!と言ったので始めたのですが、すぐに辞めたいと言い始めました。
においがいや、うるさい。と言います。
自分がやりたいと言ったから始めたのに、すぐにやめるのもどうかと思うのですが。
さなえさんのご意見お聞きかせください」

そんなもん
辞めたい言うた目の前ですぐに
子どものいる前で
「辞めます」って電話してあげれば
いいのに。
すぐ。秒の早さで。
「わかった!やめよ!」と
言ってあげればいい。

それでまた気まぐれに
やっぱりスイミング行きたいと
1カ月後に言ったらまた行かせて
また、やっぱりやめたい言ったら
秒速で辞めさせたらいい。

子どもが望むようにすればいい。

それが私の回答です。

2020.9.20
待ちよみ絵本講師
内田早苗

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