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Funkot 元ネタ集|フレーズ編


【2023/12/22 追記】
・各種リンク切れの修正

【2023/1/4 追記】
・『YO DJ』について、リンク切れに伴い参考楽曲を変更

【2022/5/28 追記】
・『SMS』、『Kucing Garong』、『Bailar』について大幅加筆
・『Bailar』から『Phat Bass』の項を独立
・リンク切れの修正など
※情報提供ありがとうございました

【2021/6/29 追記②】
・Scooterの『Bora! Bora! Bora!』を元ネタと紹介していた箇所について、正しくはSven-R-G 『Going Crazy』であるとご教示いただきました。大変失礼いたしました…… これに伴い当該箇所の記述を修正しています。情報のご提供ありがとうございました!

【2021/6/29 追記①】
・既存のフレーズについて、参考楽曲を大幅追加
・『YO DJ』、『Dota』、『You're My Angel』、『Going Crazy』の解説を追加

【2021/6/27 追記】
掲載順序の誤りを修正し、さらにいただいた情報を元にいくつか加筆修正しました、ありがとうございます!


▼はじめに

「Funkotを聴いてるとよく出るこのフレーズってなんだろう?」という方へ向けて作った記事です。頻出フレーズとその名称、さらにその元ネタを記載しています。
Funkotには頻繁に使われる定番のフレーズ(メロディ)があり、曲中に唐突に現れることもしばしばです。それらを知らなくても楽しめますが、知ったらもっと楽しめますので、興味のある方はぜひどうぞ。

ネット上にはプロが執筆された同じ内容の記事が多数あります。最下部にいくつかを掲載しますので、まずはそちらをお読みいただくことをオススメします。本記事もそれらの内容の多くを踏襲しています。

方針として、そのフレーズが実際に使われている楽曲も併せて数曲紹介するようにしています。読者の利便性に資するため、その場で聞ける(SoundcloudまたはBandcampで聞ける)もののみを紹介しています。
なお両方のサイトにアップロードされているものは後者を掲載しています。是非買ってください。
CDのみの収録曲は掲載していません。ごめんなさい。

なおFunkotにはフレーズのみならず声ネタでも頻繁に使われるものがあります。冗長になるため本記事ではフレーズのみを取り上げています。
声ネタについては別記事にまとめ、本記事の最下部にリンクを掲載しておりますので、ご参照ください。

お読みいただく前に、以下をご了承ください。
・筆者はTrackmaker / Remixer / DJではなくいちリスナーであり、クラブ事情やインドネシアの事情に明るくありません。そのため誤解や偏見が多分に含まれているおそれがあります(とりわけ孫引きが多いかと……)。なるべく正しい情報をお伝えしたいので、もし誤りを発見された方は、お手数ですが私のTwitter IDまでご一報ください。

・「これも掲載すべきだろう」というものがあればお知らせください。順次追記します。

・クラブミュージックそのものにあまり明るくない方でも理解できることを目的として書いているため、説明が冗長にうつる部分もあるかと思います。

・楽曲や記事へのリンクの掲載は、作者の許可を得ておりません。作者の方で掲載を望まれない方は上述のTwitter IDまでご一報ください。

それではどうぞ。

・SMS(Rain and Tears)

Ria Ameliaのダンドゥット、『SMS』です。
カノンコードが特徴的なイントロのフレーズが非常に多くのFunkotで使われています。体感ではダントツナンバーワンで使われてますね。Funkotを探していたら絶対に聞くことになるフレーズです。ちなみに筆者の一番のお気に入りのフレーズです。

さらにこのフレーズの元ネタはアフロディテス・チャイルドの『Rain And Tears』ですね。ただし『Rain And Tears』原曲からそのまま『SMS』へとつながったわけではないようです。
3つ目の動画に掲載したリミキサー不詳の『Rain And Tears』が2001年ごろにジャカルタでプレイされていたらしく、これを経由して『SMS』となったようです。

『SMS』も『Rain And Tears』もどちらの曲も、曲中での引用のみならず、それ自体のFunkotリミックスが多く作られるほど人気のフレーズです。

ホントにいたるところで使われていて載せきれないので、5曲を厳選して掲載します。

■使用例

0:22~ デレステの『Twilight Sky』のリミックス。『SMS』のフレーズからそのまま自然に『Twilight Sky』のイントロに移行するのがとても気持ちいい……。

1:47~ バンドリの『SAKURA MEMORIES』のリミックス。原曲と同じく歌い出しの直後に入る間奏としてSMSのフレーズが挟まれています。

5:34~ 特定の年代の人の中には音楽の授業や卒業式で歌った方もいるのではないでしょうか?Kiroroの『未来へ』のリミックスです。やっぱり女性ボーカル曲に合いますね……。
SMSとは関係のない余談ですが、「曲名の『Sayang』って何?」「途中のインドネシア語カバーは何?」という方向けの解説。Kiroroの『未来へ』はアジア中で非常に人気があるそうで、Via Vallenによるインドネシア語カバーが『Sayang』(=愛しい人・大切な人)です。YouTubeで2億回近く再生されているとんでもない曲です。この曲自体もフレーズとして挿入されることもしばしばです(例:この曲の2:23~。曲名が『"S"ayang』である点を意識してお聞きいただくと面白いと思います。)。
もっと言うと中国語でも『後來(Hou Lai)』という名前でカバーされていて、こちらもものすごい人気です。こちらの曲もFunkotになっています

0:10~ 秀蘭瑪雅の『路要自己走』のリミックス。原曲の雰囲気に合いますね~~~ 中文歌曲のFunkotはMandarinと呼ばれます。本記事の最後の方で代表的なものを2つ取り上げています。

0:22~ フレーズが使われているというか、『Rain & Tears』そのもののリミックスですね。この曲は途中でMakinaになって最後にまたFunkotに戻ってくるパターンです。皆さんMakinaはお好きですか?ぼくは大好きです。「途中で○○(別の音楽ジャンル名)になる」曲が多いのもFunkotの特徴ですね。途中でMakinaになるタイプは割と多く、他にも色々あります。これとかこれとか。
4:08~ には後述するCascadaの『Miracle』(またはそのインドネシア語カバーである『Emang Gue Pikirin (EGP)』としても知られます)のフレーズも使われています。

・Canon(パッヘルベルのカノン)

『パッヘルベルのカノン』として知られる有名なクラシック曲です。
上述のSMSがカノンコードということもあり、SMSと組み合わせて使われる例も多く見られます。

■使用例

4:41~ 「アイカツプラネット!」の『Bloomy*スマイル』のリミックス。(筆者が大好きな)間奏で使われているパターンですね。ずっとアガりっぱなしになれます。
2:30~ のフレーズは後述する『Asal Kau Bahagia』というインドネシア語楽曲です。

0:32~, 3:42~ 「ひだまりスケッチ」の『スケッチスイッチ』のリミックス。こちらも同様に間奏で使われているパターン。アニソン系と相性がいい印象ですね。

1:04~ 「アイカツフレンズ!」より『ありがと ⇄ 大丈夫』のリミックス。前奏で『Canon』を流してひと掴みしてから歌い出しのパターン。そのまま1:35~は『SMS』も流れています。CanonとSMSの組み合わせの一例です。4:13~はこれまた後述する大アンセム「心の友」が使われています。

7:04~ ジャスティン・ビーバーの2010年の大ヒット『Baby』から『Canon』に移行、そしてそのまま『SMS』に変化するパターンです。アンセム三段盛りで最高。ちなみにこの曲には後述する『Sound of my Dreams』も含まれています。

こちらは『Canon』そのもののリミックス。誰もが知ってる曲のFunkotは原曲との比較がしやすい分、Funkotの特徴が掴みやすいかと思います。

・Fujin(Такого как путин)とZunea-Zunea

SMSと並ぶ大頻出フレーズ。SMSと並んで筆者の一番のお気に入りです。
あらゆるFUNKOTに取り込まれているので耳にする機会も多いはず。
元ネタは2002年にロシアで大ヒットしたПоющие вместеの『Такого как путин』。日本では『プーチンみたいな彼』として紹介されています。タイトルどおり「プーチン大統領みたいなステキな彼氏が欲しい」と歌った曲です。筆者の記憶が正しければ、ヒットしていた当時、「加熱するプーチン崇拝」みたいな特集で日本のニュースでも取り上げられていたはずです。

この「プーチン」が「フジン」に訛って?空耳されて?「FUJIN」と呼ばれるようになったと理解しています。
ただし『Такого как путин』はあくまで元ネタであって、『FUJIN』とは結構メロディが異なりますね。
そしてあまりに人気のフレーズだからか、このフレーズを用いてManis Manja Groupが『Bete』として歌っているくらいです。はるばるロシアの大統領讃歌からインドネシアのダンドゥットまですごい変遷です。

また「FUJIN」と似たメロディを持つ曲としてクレオパトラ・ストラタンの『Zunea-Zunea』というものもあり、こちらもFunkotでしばしば引用されます。「Fujin」と合わせて使われる例もよく耳にします。

■使用例

3:12~ デレステより『ØωØver!!』の間奏で使われているパターン。直前に『シェリーに口づけ』が来て「!?」となっているところに畳み掛けるように「FUJIN」がやってきます。しかもその上にはこちらも定番の声ネタ『On A Mission』です。アガらないわけがない。最高。

3:41~ 平井堅の2004年の大ヒット『瞳をとじて』のリミックス。メロディラインに加えて元ネタの『Такого как путин』のボーカルも挿入されたパターンですね。最高。

2:28~ 「忍者戦隊カクレンジャー」より『シークレット カクレンジャー』のリミックス。めちゃくちゃ唐突に「FUJIN」がやってきていきなり後頭部を殴られます。その後は何事もなかったかのように去っていきます。最高。

5:37~ 「Zunea-Zunea」が引用されているパターンです。

・I Like it Loud

これも最頻出と言ってもいいでしょう。数え切れないほどの曲に取り込まれているフレーズです。
元ネタは『Marshall Masters - I Like it Loud (Schwarze Puppen vs Russenmafia Mix)』。

以下はややこしい蛇足。
FunkotではScooterというテクノバンドの曲がフレーズ・声ネタともに多く使われています。同バンドには『Maria (I Like It Loud)』という曲があり、先述の事情からいかにもこの曲がこの「I Like it Loud」のフレーズの元ネタっぽいのですが、そうではないのです。筆者も初めは誤解してました。
Scooter版の方は「Schwarze Puppen vs Russenmafia Mix」バージョンではない方の元祖Marshall Mastersの『I Like It Loud』が元ネタです。ややこしいので、いずれもYouTubeで聞けますので聞いてもらえればと。

■使用例
「I Like it Loud」はJMBSさんによるMIXがあります。こちらを聞いてもらえればフレーズはもう一発で覚えてもらえると思います。

3:00~ 自然な流れで「I Like it Loud」が聞こえてきます。「I Like it Loud」は激しく主張することなく割とあっさり挿入される印象が強いように思います(少サンプルですが……)

4:12~ こちらも同様に自然な流れで「I Like it Loud」が挿入されるパターンです。

1:17~ 「HHG 女神の終焉」より『Rollin' Lonely』のリミックス。序盤・終盤を除いてそこまで前面で主張せず、要所要所でこっそり鳴ってますね。

0:00~ 『スプラトゥーン』より『トキメキ☆ボムラッシュ』のFunkot。2:08~には後述する『Sound of my Dreams』も含まれています。

0:33~ Nella Kharismaの 『Sayang 2』のリミックス。めちゃくちゃ刻みまくってて最高。それにしても「Sayang」ってホント頻出単語ですね……

・Hymn

Ultravoxが1982年にリリースした名曲。邦題ではそのまま『聖歌』として知られています。これも筆者が大好きなフレーズです。

■使用例

0:52~ 『うれしいひな祭り』のリミックスです。本題の「Hymn」のフレーズ紹介以上のインパクトのせいで完全にそっちに持っていかれてますが……

3:11~ 「ドラえもん」より『ドラえもんのうた』(渡辺美里版)のリミックスです。唐突に挿入される「Hymn」。最高すぎる。前後しますが1:27~は同じく定番の「Take on Me」(後述)です。

0:40~ 韩晶の『不要用我的爱来伤害我』のリミックス。かなりハードな仕上がりの使われ方です。人気の中文歌曲ですね。

1:25~ 同じく韩晶の『不要用我的爱来伤害我』のリミックス。前者とこちらで是非聴き比べてみてください。作者による違いが浮き彫りで面白いです。1:52~は「YO DJ」という頻出フレーズです。記事の後半で解説しています。

・Lembang

Funkotといえばこのフレーズ、という方も多くいらっしゃるかもしれません。一度聞いたら忘れられないド定番フレーズです。
昔は『Cyber Groove』という名称でも呼ばれていましたが、最近はその呼び方はめっきり聞かなくなりました。
もう随分前になりますが、日本の某CMでもこのフレーズをかなりリスペクトしたっぽい曲が使われていました。
名前やメロディの由来はさっぱり分かりません……。西ジャワ州に同名の土地がありますが、関係あるんでしょうか?有識者の方、是非ご教示ください。

■使用例

1:46~ めちゃくちゃガムランな音色の「Lembang」。モロにインドネシアって感じのメロディなのでとても合いますね。

7:13~ DB(ダウンビート)部分で特徴的な「Lembang」の音色が聞こえますね。この曲でずっと流れているのが次にご紹介する「Tokyo Drift」です。

・Tokyo Drift

映画『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』よりTeriyaki Boyzの『Tokyo Drift』です。ガムランっぽい音色が特徴ですね。このフレーズもあらゆるところで使われています。

■使用例

『Tokyo Drift』そのもののリミックスです。ダウンビート部分で原曲のダークな感じがより強調されていて好き。

3:43~ 『secret base~君がくれたもの~』のリミックスです。のフレーズが入っている曲はタイトルに「TOKYO」と入っていることが多いような気がします(少サンプルですが……)。この曲は後述の「Lethal Industry」も特徴的に使われていますので、そちらの解説に移ります。

06:24~ 「デレステ」の『エチュードは1曲だけ』のリミックスです。間奏の入りで使われているパターン。8:06~は『You're My Angel』ですね。こちらも頻出フレーズなので後ほど解説します。

03:05~ 「ストライクウィッチーズ劇場版」の『約束の空へ ~私のいた場所~』のリミックスです。間奏でアンセムフレーズが使われていて、失速しないパターン。原曲でも1番のソロパートはすぐ終わって2番の合唱パートへつながるのですが、そこの間奏部分は4小節だけでほぼ失速しないので、原曲・原作愛が伝わってきます……

・Lethal Industry

TiëstoのLethal Industry。めちゃくちゃ有名なDJのめちゃくちゃ有名な曲です。そしてこのフレーズもめちゃくちゃ使われてます。

■使用例

1:47~ SL2の『On A Ragga Tip』のリミックス。『let it be』や『Troublemaker』も色々と入った楽しい曲です。『Lethal Industry』も合わせたこの4つが一曲にまとまってるの、冷静に考えたらヤバくないですか?

5:20~ アンジェラ・アキの『手紙 ~拝啓 十五の君へ~』のリミックス。レゲエにメタルときてピアノ曲ですが、どれにも合いますね~~~ 6:19~にはこちらも同じくSMSが使われています。

・Silence

Tiëstoを紹介したのでトランス繋がりでDeleriumの『Silence』です。これもわりと頻繁に耳にしますね。原曲も最高なのでガンガン聴きましょう。

■使用例

0:28~ 陰陽座の『甲賀忍法帖』のリミックスです。Free DLなのでフルで聴きましょう。

1:05~ a-haの『Take On Me』です。ここまでに何度も『Take On Me』は登場しているのでそろそろ触れておきます。

・Take On Me

a-haの世界的大ヒット曲『Take On Me』です。この世でこの曲が流れてない瞬間ないんじゃないですかね。超有名曲なのでFunkotももちろんあります。

■使用例

1:04~ 「アイドルマスター」より『サニー』のリミックスです。この曲には先述の「FUJIN」も入ってますね。

・Phat Bass

映画『ブレイド』をご覧になったことはありますか?あの映画のOPのクラブで流れていたNew Orderの『Confusion (Pump Panel Reconstruction Mix)』のさらにリミックスがコレです(ややこしい)。

■使用例

1:04~ DDRより『stomp to my beat』のリミックスです。このフレーズはこのようにかなり早回しで使われることが多いです。

3:27~ 『飲酒オンザビール』のリミックス。一瞬で曲を高速化して盛り上げられるこのフレーズの特徴がよくお分かりいただけると思います。

2:39~ 「東方紅魔郷」から『明治十七年の上海アリス』のリミックス。やはりPhat Bassはダウンビートから一瞬で高速化させるのが大の得意な印象です。

2:10~ 『しゅきしゅきぴっぴっぴ♡』のFunkotリミックス。めちゃくちゃうるさい(褒め言葉)イントロが終わって音数が減りつつも裏でPhat Bassが鳴ってるおかげで全然減速感がないのですごい

・Bailar

「Bailar」として知られるフレーズです。先述の「Phat Bass」と似ていますが別物です。
Funkotの文脈的にはおそらくPorn Kingsの『Up To No Good』の系譜からの引用だと思います。そしてその大本は『Higher State Of Consciousness (Tweekin Acid Funk)』ですね。

名称の由来について。このフレーズ(先述のとおりおそらく『Up To No Good』由来)とラテン音楽(名称不詳)をミックス?マッシュアップ?した「Bailar」という楽曲(作者不詳、おそらくインドネシア人?)が存在するのですが、ラテン音楽部分の声ネタで「Bailar」と言っている箇所があるんですね(ちなみにラテン音楽であること、他に「Vamos」などの声ネタも聞こえることからスペイン語と推測すると、「Bailar」は「踊る」の意だそうです)。
そしてこの曲がFunkotに取り入れられた際、ラテン音楽部分は抜け落ちてこのフレーズだけが残ったのですが、「Bailar」という名称だけが残ったのが由来のようです。

2:10~ 

1:31~ 0:32~の「INDIAN POWER」(これもフレーズ・声ネタともに頻出)や、またBailarが始まる前の一瞬の「Phat Bass」にも注目(傾聴?)ください

・Merry Christmas, Mr. Lawrence(戦場のメリークリスマス)

1983年公開の邦画『戦場のメリークリスマス』(英題:Merry Christmas, Mr. Lawrence)のテーマも非常によく使われるのでご紹介します。「戦メリ」と略されることもしばしば。Funkotの文脈では同曲をTranceでカバーした『Heart of Asia』として使われている印象です。「オォ~ホォ~リィ~」というボーカルが入っていたら『Heart of Asia』ですね。このフレーズも大好きです。本題から逸れますが『戦場のメリークリスマス』は名作なのでFunkotに関係なくぜひ見てください。そういえば作品の舞台はジャワ島でしたね……。

■使用例

5:04~ Darwinの『Believe Again』のリミックス。「オォ~ホォ~リィ~」ありですね。泣きメロ+泣きメロで無条件で泣けます。

3:31~ デレマスの『さよならアンドロメダ』のリミックス。TeddyLoidの『Fly Away』の背景で流れ始めて戦メリに移行。最高すぎる。
そしてTOMOYUさんのこの曲自体もいろんなFunkotパーティーのクロージングに頻出なのでぜひいっぱい聞いてください!

4:29~ サザンオールスターズの『希望の轍』のリミックス。サザンにも合いますね~。戦メリは曲名から冬っぽくもあり、でも映画のイメージからか夏っぽくもありで不思議ですね。1:15~は先述したSMSです。

戦メリそのもののリミックス。なんとFreeDLでフルで聴けます。ピアノソロから盛り上がって最後に『On A Mission』の声ネタがかかる一連の流れが最高すぎて大好きです。

・Power of Magic

Imperioの『Cyberdream』より「Power of Magic」として知られるフレーズです。名称の由来はその歌詞からですね。
この曲はLolitaが『Teman Makan Teman』としてインドネシア語カバーしていることでも有名です。

■使用例

4:03~ 「アイカツ!」より『KIRA Power』のリミックス。今気づいたけど「Power」繋がりですよねこれ。

4:44~ 藤井隆の『ナンダカンダ』のリミックス。どんな曲でも間奏で挿入されるとシリアスでトランシーな感じになる印象です。

7:16~ 上記Soundcloud上のものはプレビュー版なので4分ちょいまでしかないです。FreeDLなのでDLしてお聞きください。「ゾンビランドサガ」より『徒花ネクロマンシー』のリミックス。たこやきレインボー『ちちんぷいぷいぷい』へのリファレンスかなと勝手に想像してます。

こちらは「Power of Magic」そのもののリミックスです。このフレーズの魅力がよく伝わる一曲です。

・River Flows in You

Yirumaの『River Flows in You』です。Funkot関係なく超有名なので、名前は知らないけどフレーズは聞いたことあるという人も多いかも。

■使用例

1:02~ 鬼束ちひろの『月光』のリミックス。めちゃくちゃ相性いいですね……。そのうえ原曲と全然関係ないラップ(定番の声ネタBad Boyです)が乗ってもまとまってるの、これも冷静に考えたらヤバいです。

1:24~ ケリー・クラークソンの『Behind These Hazel Eyes』のリミックス。この両者もめちゃくちゃ合いますね……。

0:58~ Noisecontrollersの『All Around The World』のリミックス。直前までのメロディアスな『風のとおり道』からのパスがキレイにキャッチされてて最高です。やっぱり同じフレーズでもRemixerによってかなり印象が変わりますね。フレーズに着目するとそういう解釈の違いが見れるのもとても楽しいです。

『River Flows in You』そのもののリミックス。最高すぎる。

・Poem Without Words

Anne Clarkの『Poem Without Word』です。ごめんなさい、この曲のことはよく分かってないです……。なぜFunkotで頻出するのかなど、有識者の方がいらっしゃればご教示ください。

■使用例

例というかそのままのリミックスですね。途中で映画『エクソシスト』のテーマ(正確にはそのリミックスである『Millennium Dream』 )が入ってきてますが、これも合いますね。ぼくはPoem Without WordsとエクソシストのテーマとX-Filesのテーマとハロウィンのテーマがよく区別がつかなくなります。
ちなみに同じフレーズが使われたFunkotは他にもいくつかあります。

・Miracle(Emang Gue Pikirin, EGP)

ここからはFunkot最頻出アーティストCascadaの3曲をご紹介します。
Cascadaの曲はインドネシアで絶大な人気のようで、インドネシア語カバーが多くあります。まずは『Miracle』とそのカバーである『Emang Gue Pikirin』(=EGPと略されることも)から。

■使用例

『Emang Gue Pikirin』そのもののリミックス。DangdutからスッキリとFunkotになっています。プレビュー版では聴けないですが、この後国産トラック『Funkot Anthem』が入ってきてとても盛り上がる一曲です。

・Every Time We Touch(Cinta Satu Malam)

同じくCascadaの『Everytime We Touch』です。多分Cascada最大のヒットですかね?これも『Cinta Satu Malam』というインドネシア語カバーがあります。余談ですが大本のオリジナルはマギー・ライリーの1992年のリリースです。これも素晴らしいので是非お聞きください。

■使用例

『Everytime We Touch』そのもののリミックスですね。途中でHardstyleになるヤツだ!DB部分でHardstyleになるヤツはそこそこ多いです。国内だとかつてのShisotex氏、インドネシア現地だとDJ Nicko M3氏がよく作ってる印象です。

2:42~ 『ワールド・エレクション』から「ラブ・エレクション」のリミックスです。「ラブ(Cinta)」つながりでの挿入だろうな~とか、『おに禁』がサンプリングされてるのは薬師るりつながりだろうな~とか、元ネタを考えるのが楽しい曲です。あと奈良県平群町が誇る超大物DJのコールもサンプリングされていて最高。

1:28~ 「アイカツスターズ!」より『スタートライン!』のリミックスです。ずっと後ろで聞こえてますね。アンセムだからといって前面で主張することなく「よく聞いたらコレあの曲では?」となる使い方がされるのも面白いです。

・Sound of my Dreams

個人的にCascadaの中では(ここでは紹介してませんが)『Bad boy』と並んで一番好きな曲です。

■使用例

3:30~ Canonのところでもご紹介した曲です。この曲だけでいくつアンセムが盛り込まれてるんでしょうか……。

『Sound of my Dreams』そのもののリミックスです。4:16~にはSven-R-G 『Going Crazy』のフレーズも出てますね。

・Kucing Garong(MADRAS、Sunday Club)

Erna Sariのダンドゥット、『Kucing Garong』(=泥棒猫)です。ダンドゥットが元のヤツだと『SMS』と並んで非常によく使われるフレーズなので、絶対どこかで耳にすることになります。これそのもののリミックスも山ほどありますね。この曲はFunkotのみならずFengtauでも使われているのを耳にしたことがあります。
すごい曲だ……

特徴的な間奏のフレーズはM.A.D.R.A.S.の『Woodoorave』が元になっています。そしてさらにその元ネタはBoney Mの名曲『Rasputin』となっています。
すごい系譜だ……

同じく間奏のところでRed Hot Chili Peppers 『Otherside』のフレーズが引用されている点も特徴的です。『Otherside』は超有名曲ということもあり、それ自体のFunkotも複数あります。

イントロのフレーズについては『Sunday Club(Party)』というインドネシア?の楽曲が元になっているかもしれない?です。この曲の存在は2006年ごろには観測できており、『Kucing Garong』が2007年リリースのため、時系列的には前者のほうが先なので。

またこのフレーズは『SMS』でもご紹介したRia Ameliaの『Misscall』のイントロにも同じく使われています。
『Sunday Club(Party)』はオリジナルのメロディなのか、更になにか元ネタがあるのかは不明です。

■使用例

0:38~ 『Kucing Garong』で始まり、全編に渡ってところどころフレーズが登場します。3:16~は前述の『Lethal Industry』が使われている点にも注目です。

2:15~ 「FORTUNE ARTERIAL ~赤い約束~」の『絆-kizunairo-色』のリミックス。間奏でも減速することなく大アンセムが超高速で橋渡ししてくれることでアガリっぱなしになれるタイプですね(個人的に「W.O.O.Oさんの曲だ……!」ってなります)

4:10~ 「少女終末旅行」から『動く、動く』のリミックスです。『Kucing Garong』の間奏部分が使われているパターン。

・Jika Cinta Dia

こちらもインドネシア楽曲、GEISHAによる失恋ソング、『Jika Cinta Dia』です。いい曲だ……。これもあらゆるリミックスがあるので外せません。

■使用例

『Jika Cinta Dia』そのもののリミックスですね。パーティの後半で「Jika Cinta Dia~」とこの曲が聞こえてきたらぼくは泣きます。

こちらも『Jika Cinta Dia』そのもののリミックス。Tami Auliaによるカバー版ですね。失恋ソングがこんなアガる曲なことある???

・Asal Kau Bahagia

引き続きインドネシア語楽曲、Armadaによる2017年のヒット曲『Asal Kau Bahagia』です。これも失恋ソングですね。そしてこれも名曲すぎる……

以下、ほぼ筆者の妄想なので、眉唾として話半分にお読みください:
この曲のサビの一部分は平井堅の『Gaining Through Losing』のカバーではないか?と筆者は見ています。この曲はF4が『流星雨』として中国語でカバーしており、この曲が台湾版ドラマ『花より男子』の主題歌として使われました。そして『花より男子』はアジア中でヒットした作品のため、インドネシアでメロディが引用され『Asal Kau Bahagia』になったのではないか?と推測しています。

■使用例

2:30~ Canonのところでもご紹介した「アイカツプラネット!」から『Bloomy*スマイル』のリミックスです。原曲知らない人からしたら元からそういう間奏の曲だと思うんじゃないか、というレベルで合いますね……

『Asal Kau Bahagia』そのもののリミックスです。シンプルに良すぎる。

・心の友

五輪真弓の1982年の曲『心の友』です。
この曲について調べるといかにインドネシアで人気があるかについて無限に情報が飛び込んできます。もはや第二の国歌だとか。ぼくは日本人ですがFunkot経由で知ったくちです。何度聞いてもいい曲だ……。こういう逆輸入で素晴らしい曲が知れるのもFunkotの楽しいところだと思います。

Funkotオンリーのパーティだとドアンセムのクロージングソングとしてしばしばかかることがあり、ファンコッターの大合唱が生まれます。

■使用例

4:13~ Canonのところでもご紹介した曲です。「愛はいつもララバイ~」のサビの部分が使われています。友情つながりですね。

DJtagosakuさんによる『心の友』そのもののリミックスです。サビの合唱から始まるのが最高です。

JMBSさんによるリミックス。Ziviliaによるカバー版ですね。日尼チャンポンなのが最高です。
間奏で使われているのは故Aviciiの代表曲『Levels』。Aviciiの曲はいろんなFunkotで使われてます。同じ『Levels』ではこれなど。Aviciiに限らずEDMの名曲の数々はあらゆるFunkotに取り込まれているので、EDM畑の人は是非探してみてください。

・Wo De Hao Xiong Di(我的好兄弟)

ここからは中国語楽曲のご紹介です。中文歌曲のFunkotはMandarinと呼ばれます。代表的なものをいくつか。
まずは高进&小沈阳の『我的好兄弟』です。
中国&中国語は詳しくないのであまり解説できないですが……歌詞を読む限りBrotherhoodについて歌ったものだと解釈しています。サビにかけての盛り上がりがカッコいいんだこれが……
この曲もいっぱい使われているのでご紹介していきます。

■使用例

DBありのヤツですね。DB部分でところどころ『Wo De Hao Xiong Di』のボーカルが入ってくるのが気持ちいいです。

イントロ後の高速ビートが気持ちよすぎます。こっそり裏で鳴ってる『New Thang』も良すぎる。

「像一杯酒 像一首老歌~」からの刻みまくったイントロ、1:30~の激しいビート、1:56~の緩急、何もかもが好きすぎる。

こちらは『我的好兄弟』に『夜清浅』を加えた一曲です。4:04~は先述の「Hymn」リスペクトっぽいメロディが聞こえます。

・Wo Men Bu Yi Yang(我们不一样)

大壯の2017年の大ヒット曲です。中国人で知らない人はいないとか……
こちらもBrotherhood的な歌ですね。それにしても声が渋すぎる。

■使用例

3曲どれも最高すぎる。
(2曲目のNox2氏のものは0:48~に先述の『我的好兄弟』が使われてますね)
この曲も色んな人がリミックスしているので是非聴き比べてください。

・鳥の詩 / you

夏っぽい国産トラックにだいたい入ってたりします。
一定以上の世代は無条件で反応します。

■使用例

iTunesで買えるFunkot。リンク押して飛んでもらえれば試聴できます。

動画説明欄にもありますが、『鳥の詩』にAlphazoneの『FLASHBACK』を合わせた『Flashbird』のFunkotリミックスです。『Flashbird』が入った『Zenith』はC72(2007・夏)での頒布なので現在は入手困難かもしれないです。
ちなみにこちらの曲の2015バージョンは先述の戦メリのメロディが入ってたりします。

『you』のリミックスです。途中でマキナになります。最高すぎる。

こちらも『you』のリミックス。名曲に思い出補正がかかって絶対泣きます。

6:57~ 上記Soundcloud上のものはプレビュー版なので4分ちょいまでしかないです。FreeDLなのでDLしてお聞きください。『奈落の花』のREMIX。当然ひぐらし繋がりですね。

こちらは現地REMIXERであるaGas L3氏によるもの。同じ『you』のfunkotですが上記3曲とは全然違う解釈がされているところが面白いです。

・YO DJ

ごめんなさい、コレは元ネタが何なのか、名前の由来は何なのか、全く分かっていません。元ネタについては有識者の方にお尋ねください……
メロディが似たフレーズに「Gam」や「Gam Gam」と呼ばれるアンセムフレーズが古くからあり、そちは元を辿ればヘブライ語の『Gam Gam』に行き着くようです。
ただ「Fujin」と「Zunea-Zunea」のように似ているだけの全くの別物・別起源の可能性も大きいので筆者の知識量ではなんとも言えないですね……。
というわけで元ネタはご紹介できないですが、かなりの頻出フレーズなので外せません。フレーズはぜひ覚えてください。

■使用例

4:22~ ホロライブインドネシアによる『おちゃめ機能』のカバーのFunkotリミックスです
ここまで何回もご紹介した、間奏部分でアンセムを使う王道展開ですね

・Dota

Basshunterの『DotA』です。この曲のフレーズもよく耳にします。
読者の中にもプレイヤーがいるかも知れません。あのDotA Allstarsの歌です。
『DotA』は『Daddy DJ』のカバーなので、そちらの名称でこのフレーズを知っている人もいるかも。

■使用例

0:41~ 『Angel In The Night』のリミックスです。同じBasshunter繋がりですね。フレーズの元ネタが分かると「なぜそのフレーズが選ばれたのか」という作者の意図というか遊び心も分かるのも面白いです。

『DOTA』そのもののリミックスです。何度か上でご紹介しましたね。途中で『Levels』が入ってくるところが大好きです。こちらはなんとFree DLです。

・You're My Angel

Styles & Breezeの『You're My Angel』です。最頻出とまでは言わないまでもよく耳にする印象です。コレ自体のリミックスも複数ある人気曲です。

■使用例

6:11~ Bang!の『Shooting Star』(ハピコアのアンセムですね)のリミックス。Aurosonic & Neev Kennedyの『Now I See』のボーカルが流れ始めたうしろで徐々に聞こえてきます。アンセム+アンセムで最高です。

1:25~ 『硝子の少年』のリミックス。イントロとアウトロに挿入されたパターンです。悲壮感漂う歌唱が終わった後の締めで『You're My Angel』のメロディが流れるのが非常に合います。4:44~は何回か触れているSven-R-G 『Going Crazy』です。そろそろそちらの解説もしておきます。

・Going Crazy

Scooterの『Bora! Bora! Bora!』という曲と同じフレーズのため勘違いしており、修正前の記事ではそちらの引用であると紹介しておりました。大変失礼しました……。こちらと同タイトルの現地のRemixerの古いトラックも多数あるとのことです。

■使用例

3:52~ 前世紀末に大ヒットしたEiffel 65の『Blue (Da Ba Dee)』のリミックスです。映画『アイアンマン3』のオープニングで流れてた曲というと伝わる人も多いかも。『Going Crazy』からバトンを受け取った4:33~の盛り上がりが好き。1:56~はBailarですね。間奏でも疾走感が失われません。

6:44~ hololive IDOL PROJECTより『シャイニー スマイリー ストーリー』のリミックス。

0:25~ (これピエール・マルコリーニがどうこうの回だっけ……)ここまでで何度も『Going Crazy』が使われている曲を紹介しておいて、まだあるあたりが頻出フレーズなのを体現してますね。

▼おわりに

以上です。
今回ご紹介したもの以外にももっといろいろあるのですが、冗長になるため一旦はここまでとさせてください。

冒頭でも申し上げましたが、色々と誤りもあるかと思います。お気づきの方はお手数ですがご指摘いただければと思います。
また、参考として多くの方の楽曲を掲載させていただきました。大変ありがとうございました。こちらも問題がございましたらご一報ください。

最後にいろんなフレーズがふんだんに盛り込まれている曲を3つほどご紹介します。どのフレーズが使われているか、是非探してみてください。

この記事が少しでもどなたかのお役に立てば嬉しいです。それでは。

▼同内容の先駆者様

DJ KISS aka soloist School Of Funkot mix 2012

Dugem Rising™ JMBS - CLASSIC FUNKOT MIX(Youtubeリンク)

Funkot Classic Tune Mix
※現在リンク切れ

元ネタ|あれはFUNKOTだねぇ。

ティッケー情報!!|サンプリング元ネタ

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