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枠のついたガラスに 風に揺られた光が 虚い見え隠れする 右端に決してとどかず 桟に挟まった…
鯉が砂を流れるよ お前は私の鏡かも 音が爪を跳ねる 私はお前の記憶だよ フラフラ揺れて綺麗…
威厳は無邪気さにゆれ 思慮深さは涙に流される 荷台をもち 車輪を受け取ろうと 扉を叩く …
青い月を追いかけて 白い苔に潰された 赤い靴と黄の花 僕は光と霞んでいるのに
石の上で回って 綺麗に腕をかしげよう 揺らぐ箱につつまれて 底の崩れた船になろう 音の返し…
僕の捏ねた言葉は 銀の麻の上を滑り 色の滲む場所を求める 大きな風の起こした波 静かな風に…
青い飴の欠片を揺らす草に 袖から落ちた水滴が落ちる さらに碧さが深まった欠片は 沈みながら跳ね小川となる 僕は、靴の渋い音を残し 家の軒下へと足を踏み出す
神のつむぐ音は無限の内 風が残したリズムは波紋の内 偶然が重なり美しさになる だから美し…
うちわの軋みがつくりだした軽い風が するりと蜘蛛の巣の破片に つかまり跳ねる 蹴りをもらっ…
帆にふくまれた音 海を逆さにしたような空 砂つぶが五つ 弾けるように転んでいく 時間がび…
暮れかけた日が 空との白い境界線を ひきのばし きれかけた隙間からうっすらと 青さをおとそ…
星ひとつ射止めて 僕の目とし 草ひとつ揺らして 僕の声としたい 波ひとつなでて 僕の肩にし …
まっすぐと かげりなく のびている 幅があり あつみが足りぬと 僕にいう 瞳を超えて納ま…
君をまえにすると 僕は薄汚れている 君の心はガラスである ガラスは簡単に砕けるものでない 響きに敏感なだけである そこで僕は 煤を撒くことに躍起になるのだ いつの日か砕け 君の破片の光で 僕に色をつけてほしい