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他人の音源を悪用していたスプナーを追い詰めた話【前編】

はじめに

どうやら最近のSpoonでは、YouTubeとかにアップされている他人の音源を自分が演奏したかのようにCASTに投稿している悪質なユーザーが増えているらしい。そしてそのCASTが、あろうことか運営のおすすめにまでなっているというのだから、なんともまあ情けない話である。

ところが、いざ悪用に気づいた第三者が通報をしたところでSpoonの運営はなかなか腰が重い。理由としては2つあって、ひとつは著作権侵害の申し立ては権利者のみが行使できること、もうひとつは運営にとってはどんなCASTでもSpoonさえ投げてもらえれば収益になるので音源そのものが悪用であるか否かに大して関心がないということだ。すなわち、運営のおすすめCASTとは、“運営にとってこれから稼げそうなCAST”という意味である。

もしあなたが義憤に駆られて通報したとしても、Spoon運営のふがいない対応に落胆することになるだろう。本人に注意しても無視されブロックされ、何も知らない無辜のスプナー達が騙され次々と課金していくのだ。では、どうすればこういう悪質なユーザーを止めることができるのだろうか?

そんな正義感の強いスプナー達の参考となるべく本記事では、ちょうど1年程前に実在したYさん(仮名)という悪質ユーザーに一泡吹かせてやったエピソードについて、その方法や立ち回りについて解説しながら語っていくことにする。

オープンマイクで音源を流す強心臓のY

「ちょっときいて!今いるオープンマイクにやべー奴がいる!!」

とあるオープンマイク枠にいた時にSpoonの友人からそんなSkypeが飛んできた。今いるオープンマイクにいるYという人物が、どうもCASTでYouTubeの音源を盗用しているらしいということだった。その時はそこまで関心はなく、さすがにオープンマイクではそんなことはしないだろうと思っているくらいだった。

いざYの順番が来ると「はーいそれじゃあやりまーす」と気だるそうに挨拶したかと思えば精密機械のように正確無比な名探偵コ〇ンのメインテーマをソロギターで弾いてみせたのである。Spoonのコラボ機能は電話回線を利用しているため、どうしても音質が劣化してしまうにも関わらず音量のバランスが完璧で正直圧倒されてしまった。

開いた口も塞がらないうちに演奏が終わり、Yは「はーいありがとうございましたー」と気だるそうに言うのみで、枠主と会話もせずさっさとコラボを切ってしまった。その気だるさには"このくらい楽勝っすよ"みたいな余裕さえ感じた。しかも友人が言うには、昨日も同じ曲を演奏したのに何から何までまるで同じだというのだ。本当だとしたらとてつもない演奏技術である。少なくともSpoonの、それも比較的初心者が多めのオープンマイクで演奏していいレベルではないことは言うまでもない。

思わずファンぽちせずにはいられなかった

ピアノにバイオリンまで弾きこなすYのCAST

Yが投稿したCASTを聴き漁っては元となる音源をYouTubeで探した。その結果、そのほとんどの元動画を見つけることができた。Yは複数の投稿者から音源を盗用していて、中には相当有名なソロギタリストの動画もあった。それだけではない、YのCASTにはピアノやバイオリンで演奏したものもあったのだ。しかもそのどれもがプロ級の腕前といって差し支えないレベルである。

あまりの大胆不敵さに「悪用するにしても、もっと地味にやれよ……」と思ってしまった。バイオリンの元動画には男性が演奏している様子が映っていたが、オープンマイクの時の気だるい声は明らかに女性のものであった。これで「YouTubeの動画も自分がアップしたものだ」という言い逃れはできないこととなる。悪用を裏付ける情況証拠としては充分である。

それにも関わらずYのCASTを聴いた何も知らないスプナー達は、その“変幻自在な演奏技術”にいたく感動しSpoonを投げていた。さらにはYのほうも、そうやってSpoonを投げてくれる人たちに対してCASTのコメント欄で、人様の音源を悪用しておきながら、あろうことか「Spoonは100からお願いしまぁす♡」と言ってのけたのだ。僕は警察でもなんでもないが、ひとりの音楽を嗜む者としてこの事態を放置しておくわけにはいかない。

悪魔の囁き

普通ならばこの時点で悪用の事実を指摘して注意するなり運営に通報するなりしてYを止めたのであろう。しかし僕はそうしなかった。僕の脳内で何かが囁いたのだーーー

「どうせならもっといっぱい嘘つかせようぜwwwwwwww」

想像してみて欲しい。強欲な人間が自己顕示欲と承認欲求のために嘘を塗り重ね、肥大していく嘘に取り返しがつかなくなり自らが押しつぶされていく姿を…僕はその瞬間がたまらなく見たくなってしまったのだ。

ここでこいつを屠るのは容易いことだ。もっと泳がせて言い逃れできなくなるくらいになってからのほうが仕留め甲斐があるというもの。そう、まるで脂の乗った美味しいフォアグラとなるためにブクブクと太らされるガチョウのように。

よし、こうなったらもっとおだてて気持ちよくさせて、「みんながアタシを褒めてる!Spoonこそがアタシの居場所!Spoonサイコー!!きもてぃーーーーー!!!😆」ってなった時に、どん底に叩き落としてやろう。そんなことを考えてるうちに、気がつくとYのファンボードに投稿していた。

人様の音源を悪用しておきながら
「耳汚し」などとよく言えたものである

そんなこんなでヨイショしてるうちに気分を良くしたのか、なんとYがLIVE配信を始めたのである。この時のためにあらゆる準備をしておいたのだ。この千載一遇のチャンスを逃すわけにはいかない。僕はあくまでYの“いちファン”として配信に乗り込んだのであったーーー

長くなりそうなので、今回はここまで。
次回、追い詰められたYが信じられない行動に!
抱腹絶倒の【後編】につづく!!!

<次章>

他人の音源を悪用していたスプナーを追い詰めた話【後編】

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