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【BBB限定】レビューまとめ_23年1月更新

NO.156

《naushuy》
少し迷ったシチュエーションです。 リバーはブラフが思いつかず降りました。 相手はハンド数少ないですがスタッツは適正値で、変なショーダウンハンドも今のところ見ていません。 オリジナル有利のフロップでXRが返ってきてディフェンスしたんですが、相手のXRレンジにガットドローが少ないと仮定した場合フロップでフォールドもあったのかなと見直して思いました。 ドローが少ないと仮定したのは、この場面ドローでアグレッシブにプレーする頻度が高すぎるとマイナスEVだと思っていて、相手が勝っているプレイヤーの場合そういう戦略を取る可能性が低いと判断したためです。 osnelavさんのご意見を伺いたく投稿させて頂きます。よろしくです。

《osnelav》
問題のフロップ以外は特にレビューの必要もないと思いますが、一応一般的なレグのリバー傾向を載せておきます。

当たり前といえば当たり前ですが、XR-B-Bのラインは非常にバリューヘビーになりやすく、今回のサイズに関してもオプティマルであれば30%程度のブラフコンポネントが含まれるべきですが、regもここに十分なブラフを入れ込むことができません。 今回は赤い線で囲ったランアウツが出たことになりますが、この中でも特にアンダーブラフになりやすいシチュエーションです。 今回のQTs ツーペアというのは、かなりフォールド寄りで間違いないと思われます。

フロップですが、まずソルバーの戦略としては、バックドアのあるQTsはコールとなっています。

しかしnaushuyさんがおっしゃるように、ブラフレイズがソルバーよりもかなり少なくなりやすいシチュエーションかなと思います。
ソルバーは以下のようなレンジでXRを行い、全体の頻度は12%程度ですが、このフロップでこの頻度でXRを返せているレギュラーが十分にいるとは思えません。

よって、いくつかのブラフの項目ごとにノードロックをかけて、こちらの戦略への影響を調べてみました。 なお、バリューレイズやその他の項目については頻度は変更しないようにしているため、単純にブラフコンポネントのどの部分が減ったらどのような影響が出るか、という話になります。

まずこちらは相手のわかりやすいガットドローでのレイズ頻度をすべて5%程度に低く抑えた場合になります。 つまり、相手のXRは非常に強いハンドか6ヒットのようなハンドに大別されることになります。 すると、QTsは一部フォールドする部分も出てきていますが、おおむねまだコールもしくは3Betを選択できるハンドのようです。しかも、QTsの3Bet頻度は少し上がっているという面白い結果になりました。

次に、先程のガットでのレイズ頻度を抑えたことによるコンボ数の減少と同数の6ヒット(ないしはTヒット)でのブラフレイズを減らした場合を検討してみました。 つまり、相手のXRは非常に強いハンドかガットのようなハンドに大別されることになります。 すると、Tヒットはほぼ全フォールドという結果になりました。

最後に一応、ガット、6ヒット(ないしはTヒット)両方のブラフレイズ頻度を減らした場合です。 ほぼフォールドですが、Tヒットのバックドアは数少ないブラフ3Betへ移行する割合が高いハンドとなっていました。 が、これは相手のATや66でさえEV0にしてフォールドする部分が出てくるというものになっており、実際の相手がそんな神フォールドを行えるとは思えないので、レイズ頻度が上がったということについて深堀する必要はないのかなと思います。

もちろんブロッカーなどまでしっかりと見ながらノードロックをかけたわけではないため、一概に結果をうのみにするわけにはいかないのですが、 傾向として、 ・相手のドローブラフが減った時ではなく、自分よりも弱いヒット系ブラフが少なくなった時にこそフォールドを増やすべき という傾向はありそうです。 そして、ここは完全な私見ですが、多くのレギュラーも、ガットはまだXRに追加できても、6ヒット(やTヒット)は十分にXRに加えられる相手は少ないのではないかなと思います。よってnaushuyさんのおっしゃるように、ソルバーの生身の結果はコールするようなハンドでも、フロップで鉄フォールドとする、というのは非常にEVを下げないプレイなのかなと思いました。 (ソルバーをかじったような相手で、ブラフレイズに通常より6ヒットが異常に増えている相手もいるかとは思います笑)

《nyakku》
神レビューですね ブロードウェイ2枚のようなオリジナルに有利なボードで画像の部分で適切にブラフx/rできるREGはある程度のレベルじゃないといないという解釈でいいのでしょうか? となるとスタッツからそれを判断することは可能でしょうか?それともざっくりレート全体でそういう傾向と考えていいのでしょうか?(例えばスターズ100NLzoom以下はそういう傾向とか

自分は9ハイ以下のボードはむしろ頻度ブラフx/rのところが頻度過多になってると思っていますが、逆にこういうボードでは確実に足りてないです でも総合するとx/rの値はまともになってしまうんすよね…

《osnelav》
そうなんですよね、スタッツではもちろんxr率の高さを参考にしたいところですが、スタッツでまともなxr値でも、 概ねこういったボードでは足りておらず、逆にコーラーに数多く強いハンドを主張できるボードでは高い傾向になってしまう人は多いと思います。
 一番有効なのは、自分のプレイしているステークスのデータを使って、H2NのMDA機能でAハイボード(ブロードウェイ2枚でも良いです)のレグ全体の傾向を見てみるのが良いと思います。 200nlzは僕も100000ハンド弱しかプレイしていないので何ともですが、 100nlz以下は確実にその傾向はあると考えてよい気がします。特にBTN vs BBではなく、レイザーがCO以下のアーリーだった場合です!

《nyakku》
ありがとうございます。 ボトムヒットでセットと合わせてx/rとA+ローoでの偽フラドロx/rはいっつもできませんw

《osnelav》
特にその辺のブラフハンドは、ドローハンドと違ってその後のストリートの動きを知らないと大幅なEVマイナスになりかねないですしね笑(主に特にローキッカー6ヒットについては、「死なばもろとも」で、相当がんばってベットしていくパターン多めという印象です)

《naushuy》
有料サロンも脱帽級の神レビューありがとうございます! 割とざっくりした投げ方をしてしまったと思っていたんですが、詳細且つ分かりやすいレビューが返ってきて終始感嘆しながら拝見させて頂きました。 Wizardもソルバーもコールと言われたのでうーん…と少し悩んでいたんですが、ノードロックの仕方次第でこんなに違う結果が出るんですねー。 これに限らず、レギュラーがソルバー通りでなくバリューブラフどちらかに寄りやすいシチュエーションはかなりあると思うので研究のモチベが上がりました! ソルバーもH2Nも使える状況にあっても使いこなせているとは言えないので、結論の出し方までの過程全体が今後の座学に非常に参考になりました。 また迷ったら投稿してみたいと思います! ありがとうございました

NO.157

《けーおー》
自分がUTGです。 考えていたことを書くと、オープンに対してHJがコールBBからスリーベッドがきて、HJのプレイヤーを巻き込むためにCCしました。 フロップの考えは、私は3wayでのベッドはかなりハンドに自信がないと出来ないというイメージがあり、フロップで打ったということはターン、リバーでのベッドもありえると考えてスロープレイを選択しました。 ターンでは思惑通り、ベッドがありそれにあえてコール。(ここでオールインで良かったと思います。) リバーでのドンクはここでチェックバックで回るのが嫌だったのと後の二人のどっちかがコールしてくれたらいいなという下手くそプレーです。

《osnelav》
今回はマルチウェイということで、ツールなしの私見です。 かなり、「僕の意見では、」というものが入りますので、ご了承ください。

【プリフロップ】
今回はKKをコールにとどめたということですね!HJのプレイヤーを巻き込むためという意味ではCCがベターだと思いますが、 一応僕の意見を書いておくと、ここは100%4Betの方が良いかなと思っています。

 理由としては、
①スタックが100bbあることから、マルチウェイには(僕としては)したくないこと HJがコールしてきたとすると、ちょうど間に挟まれるポジションとなるため、ポストフロップで一番判断に困ることが多いポジション関係です。特にスタックがディープの時にポジションがないというのは大きなディスアドバンテージになります。 トーナメントのミドルスタック以下の状況では、同様の状況で3Betにプレミアムハンドはコールを選ぶこと(AAであれば100%コールの時もあります)もありますが、スタックが浅ければ、プレミアムハンドの強さが保たれ、またコールがもらいやすい序盤のストリートで全スタックを入れ込むことが可能になるからです。またHJがコールしてきても、さらにポットが大きくなりポジションの優位性はより少なくなりますので、フロップで入れ込むことなども容易になります。 しかし、100bbスタックにおいては、相手がより弱いハンドでフロップ以降で全スタック入れ込むことも少なくなりますし、マルチウェイであれば、相手もより慎重にプレイしてしまう可能性が高くなります。

②相手の3Betレンジがソリューションよりリニアであること レベル感にもよるとは思いますが、相手の3Betがソリューションより強いのであれば、4Betにコールをもらえる可能性が高くなります。 なので、AA,KKについては、より4Betを選びたい状況かなと思いました。(もちろん相手の3BetレンジがAA,KKのみならKKで4Betすることは自殺行為になりますが…笑) 以上の理由から、KK+のプレミアムハンドに関しては、もしかしたらソリューションでは一部コールでも良い部分があるかもですが、100% 4Betしちゃいます。

【フロップ】
 僕も100%スロープレイします。 ただ、その理由として、けーおーさんとは別の意見を持っていて、 BBはこのフロップであれば、マルチウェイとはいえ、ドライなKハイボードを見て、さまざまなハンドでCBをしていてもおかしくはないと考えるからです。
 つまり、ここでレイズしてしまうと降りてしまうハンド、コールしてくるハンド、レイズしてくるハンド、全てが混ぜ合わさったCBだと考えますが、KKはレイズに対してコールもしくは入れ込んでくるハンドを強力にブロックしてしまっています。
 ですので、ここはスロープレイを選びます。 逆に、もしこのドライなフロップで、相手がかなりハンドに自信がないとベットできないという自信があるのであれば、 レイズしても良いのではないかと思います。 なぜならかなり自信があるハンドに対してはシンプルにコールがもらえる可能性が高いからです。 また、フロップの時点でかなり自信があるハンドであっても、ターン以降ベットが続いてもらえると言い切れるわけではなく、 マルチウェイですし、ターン以降そのプレイヤーにとってバッドカードが出たりして手が止まる可能性もあります。
 仮に相手のレンジがAA、AK、ツーペア、セットで構成されているとしたら、KKはフロップで僕ならレイズしちゃうかもです。

【ターン】
ターンも100%スロープレイします。 理由としては、KKフルハウスにとって、ここでレイズしてエクイティを消したいハンドがほぼないからです。 リバーでフラッシュカードが出ても良いですし(むしろ大歓迎です)、何なら8がもう一枚出ても悪くはなさそうです。 逆に相手のレンジがAA,8のトリップス、クワッズ、フルハウスのみで構成されてるなら、先程のフロップと同じ理由でレイズを選んでも良い気もします。

【リバー】
リバーに関しては、特に問題ないんじゃないかなと思います。BBのチェックに対しては、オールインは自然なアクションな気がします。

NO.158

《ますさん》
100nlリング、お互い200BB持ちの4betpotです。 ターンとリバーのベットorチェックの選択で迷いました。 リバーのオールインはオーバープレイ気味でしょうか? また、ターンはどの様なハンドと頻度でベットするかもアドバイスいただけると幸いです。 相手のスタッツスクショはありませんが、標準的なプレイヤーでした。

【フロップ】 4ベットポットでQハイボードなので、全レンジCBを打つことが多いです。 Deepだったので40%程度の大きめのサイズを使いました。

【ターン】 チェックするかベットするか迷いましたが、相手に残ってそうなJJ.TT.をおろしにいくのが1番の目的でベットしました。

【リバー】 相手に残ってるレンジとしてはQQ.AQs.KQs.QJs.QTsとJJ.TTもまだ一部残っているのかと想定しました。 ターンまで着いてきて、リバーでギブアップするプレイヤーが100nlのレート帯では多い気がしていたので、リバーのオールインでおろせるハンドは結構あるのではないかと思い突っ込みました。

《osnelav》
今回のハンドについて、 ①ソリューションのレンジ構成 ②現実の戦いでありそうなレンジ構成 の二つについてそれぞれピオ解を用意しました。 が、若干の違いがあるにせよ、どちらからもおおむね同様の結果が得られております。それぞれのレンジ構成を簡単に載せていきます。①の特徴は、主にボードカバレッジ(どんなボードが出ても、ある程度ヒットやドローが一定数存在する)がお互いにあることです。

②は、かなり荒い設定ではありますが、やや極端にポラライズした4Better側と、かなりマージな4Bet caller側のレンジを用意しました。

まず、一番の問題のリバーのオールインについて確認していきます。 ①では相手に65sや76sが存在し、②では存在しないため、バリューでAIできる頻度にも若干の違いが表れていますが、 主にAA-QQでオールインし、ノーエクイティのAK,AXs,88などからオールインブラフを行うこととなります。

①では相手のレンジに確実にコールしてくる65s,76s,AAなどが存在するため、 1:最も相手のコールレンジのブロッキング効果の高く、相手のフォールドレンジをブロックしていないAXsがファーストチョイス 2:相手のコールレンジはブロックしていないが、相手のフォールドレンジを全くブロックしていない88がセカンドチョイス 3:相手のコールレンジの一部をブロックしているが、同時に相手のフォールドレンジもブロックしているAKがサードチョイス となっており、AKについては特に相手のフォールドレンジをブロックしていないAd持ちもしくはKd持ちがブラフとして選択される傾向にあります。

②では、相手のレンジに先程の65s,76s,AAは存在せず、(ますさんのレンジにもAKとAJo,ATo,AXs,くらいしかブラフハンドが存在しないことになっていますが) AQo,KQsがソリューションレンジよりもコールに回り、メインのフォールドさせたいレンジがJJ-TTとなっているため、 最も相手のコールレンジをブロックしつつ相手のフォールドレンジをブロックしていないAKをメインにブラフハンドが構成されています。

だからどうしたという話ですが、 要するに今回のますさんの思考(フロップ:全レンジCB→ターン:ミドルポケットの半分をターゲットとしたセカンドバレル→リバー:残っているレンジ想定に対してフォールドレンジをアンブロックかつコールレンジをブロックしているAKoをブラフとしてチョイス) については、非常にクリアで、目的及びにターゲットがはっきりしていて、現実的な相手のレンジ想定を加味しても全く矛盾がない結果だったということです!

ちなみにターンについてですが、頻度については、相手のレンジのこちらのレンジに対する強さによって変わります。 ①のように6が相手のレンジを相対的に強くしつつもともとのこちらのバリュー領域についてもそれほどの強さがない場合には、若干ベット頻度が落ちます。 どのようなブラフハンドを選べばよいのかというのも、相手のレンジ構成や自分に残っているハンドに依存しつつ、またリバーのベットやチェックによるEVにも左右されるためターンの時点での話だけでは一概には言えませんが、 簡略化して考えるとしたら、例えば今回のようなターンからかなりポラライズしていくときの一般的な基準としては

1:相手のコールレンジに対してエクイティを持ちすぎないこと(30-50%と多すぎないことが重要です。それらはチェックの方がEVが出ることが多いです。)

2:相手のディフェンスレンジをブロックしていること(例えば今回でいえば、Qヒット系のブロックやAcJcブロック)

3:相手のフォールドレンジに対して絶大な獲得できるEVを持つこと(今回でいえば、88など)

4:相手のフォールドレンジをブロックしていないこと を総合して判断することが多そうです。

なので、例えばAKoとAJo,ATo等を比べると、 〇1の面ではほぼ一緒 〇2の面ではQJsやQTsの数にもよるが、まあほぼ一緒 〇3の面ではAKもAJもほぼ一緒、AJよりはATの方が若干上かもしれない 〇4の面ではAKの方がAJ,ATよりも圧倒的に良い、AJの方がATより良い といった評価付けをして、 そうなるとAKoでAcやKcを持ってたり、AdやKdを持っていない(相手のAQs,KQsのブロッキング効果が弱まります)物から主に選びつつ、 たまにはAJやATでもクラブ持ちのところでブラフしよっかな、できればAJの方がよさそうだな、といった感じで選ぶとソルバーライクなブラフハンドのチョイスに近くなっていくのではないかなと思います。

時間かけた割に実りの少ないレビューとなってしまったかもしれませんが、 単純にAKだからチェック、4枚ストレートで自分のハンドに7がないためチェック、とかではない、深いレベルでの思考が行えている良いブラフだったと思います。

ハンドレビューありがとうございます。 そこまで深く考えずにリバーでオールインしてしまいましたが、結果的にはそこまで悪くないブラフだったようでひとまず安心しました。 ターンでブラフを継続するハンドの選定と頻度がいつも悩みどころだったので非常に勉強になりました。 実戦でも取り入れていけるように何度も読み返します! ありがとうございました!

NO.159

《ますさん》
お疲れ様です!
ハンドレビューお願いします。 リバーでのベットサイズと相手からのオールインへのアクションに迷いました。

【フロップ】
普段からレンジでCBを打ってます。 今回は40%ぐらいを選びました。

【ターン】
普段はオーバーペアとドローのついたハンドで継続して70%ぐらいのサイズを選ぶことが多いです。 JヒットはKJが下限ぐらいでベットとチェックを混ぜることが多いです。 今回のTJはチェックしました。

【リバー】
オーバーペアには負けてますが、Jヒット相手に2ペアで捲ってるので大きめのサイズを選びました。 ただ、今思えばバリューターゲットになりそうなミドルペアに対しては降りられてしまうサイズかつ、負けてるオーバーペアにはコールされてしまいそうな感じがしたので、30%~50%ぐらいでもよかったのかなと思いました。 ベットに対して、相手からオールインが返ってきました。 大きいベットに対してフルハウスの可能性もあるボードで、ストレートではオールインを返してこない様な気がしました。 JTを抑えてしまっている以上、中々相手のバリューハンドが思いつかなかったんですが、スタッツのwsdをみてフォールドしました。 フォールドは降りすぎなのか、ある程度はコールすべきなのかアドバイスいただければ幸いです

ちなみに降りた後にQを1枚見せられました…

《osnelav》
毎度のことですが、まずGTO戦略を提示します。 そのうえで、リバーについてのレビューを行います。 レンジはGTOwizardの200bbソリューションのレンジを使用しました。フロップは40%PSB一択とした場合、レンジCBを行います

ターンの戦略です。 ペアボードでレンジCB→相手は見込みのあるハンドをコールしたことで、 お互いのエクイティはほぼ拮抗しており、おおむね半分程度ベットして半分チェックします。 Jヒットに関してはこの時点でエクイティは60%後半から75%程度となっており、特に相手のJヒットに対しては負けているJTに関してはxでブラフキャッチ優勢です。

リバーは、ますさんが悩まれた通りの結果が出ています。 ターンでxxで進んだことで、JTはエクイティ的には90%近い数値になります。 =ベットサイズ的には全然大きなベットでも問題ないエクイティですが、大きなベットをした際に主なターゲットとなるJとTヒットをブロックしているため、小さいベットで下のポケットをターゲットに入れることも半分程度行っています。 JcTcのみ、相手のTヒットをブロックしていないため、100%ビックベットを行なっています。

大きなベットをした際の、相手のアクションです。 相手のコールレンジの多くはJヒット及びにTヒットで構成されています。

最後に先程のオールインレンジに対するJTsは、コールとなっています。

ここからいくつかの調整を加えます。 JTsのアクションが変化する要因として、具体的には
①相手のバリュー領域が拡大している(ストレートをオールインレンジに入れている)
②相手のブラフ領域が縮小している(ストレート、フルハウスブロッカー等のブラフが減少している)
③相手のバリュー領域が拡大しつつ、ブラフ領域が拡大している これらがどの程度拡大・縮小すれば、JTsのアクションが変化するかを見てみます。

①についてですが、IP側はKQをターンで25%の頻度でチェック、 リバーで、そのうちの、まずは50%の頻度でオールインするように設定しました。他のオールインレンジについては調整していません。

30%コールし、70%フォールドする結果となりました。

リバーでKQの25%をオールインに設定すると、 60%程度コールして、40%程度フォールドする結果となりました。

ざっくりと、自分よりも強いバリューがそれぞれ 12%、6%程度増えたとき、という感じです。
ここから得られる知見は、 相手のバリューレンジがほんの10%拡大しただけで、トップツーペアが結構フォールドしなければいけないハンドになりそうだということです。

②についてはより面白い結果でした。 最初は相手のブロッカーブラフの領域を少しいじったりしていたのですが、 それよりもローペアに数%のブラフレイズがあることに気づき、そこを削ってみました。

すると、それだけでJTsはかなりフォールド色が強いハンドへと変化しました笑

最後に、「やりたがり」の相手に対する戦略を示す③については KQを先程の①で示したようにリバーで50%程度入れ込みつつ、 少しずつKTs,QTs,QJsのブラフ頻度を上げていきました。 それぞれ50%までブラフ頻度を増加させてもJdTd、JhThはコールできるハンドとはならず、 それぞれ75%までブラフ頻度を増加させて初めてコールを検討できるハンドとなったため、 「これら全てが」50~75%程度ブラフして初めてEVが0となるハンドということがわかります。

余談ですが、JhThとJdTdは、 相手がバックドアでついてきてリバーでブラフに回すこれらのハンドをブロックしているため、 JcTcが最もコールには適したハンドとなっています。

結局これまでの3つの検討は、リバーでのバリューブラフ比をこねくりまわしているだけなのですが、 以上の話をまとめると、 要するに ⓵相手のバリューが少し拡大しただけで、 ⓶相手のブラフが少し減っただけで、 ⓷相手のバリューが拡大していれば、結構ブラフを増やしても、 JhThはかなりきわどいハンドだったということです。 見た目のハンドの強さにとらわれない、実践の相手に対するますさんの嗅覚に脱帽ということでこのレビューを締めたいと思います。

①まずは相手がローポケットやストレートフルハウスブロッカーでのブラフをしてきそうか してくる頻度が低そうならフォールド ②してくるとしたら自分のJTsは相手のブラフをブロックしていないか(相手がフロップでコールしてくるバックドアのハンドを持っていないか) でコールを考える というのが今回のレビューから得られる実践に活かせる考え方かもしれないですね

《ますさん》
おはようございます。 今回も有益なハンドレビューありがとうございます! 正直コール寄りかと思ってましたが、バリューレンジが少し広がるだけでここまでJTがフォールド寄りになるのは勉強になりました。 限られた時間しかない実戦の中でここまで考えれなかったですが、ハンドレビューを繰り返して感覚をつけていかないとだめですね… ありがとうございました!

NO.160

《death》
ハンドレビューお願いします。
40fで相手の方がバリカタ系スタッツ(私のようなスタッツ)の相手に対して超オーバーアグレな方です。(Twitter情報)

これまでに3回3betして3回4betされててうち1回はHJ vs COでJTsで4betしてました。 今回も3betしたら秒で4betが返ってきてまず5betを返すべきか悩みました。100bbだったらオールインしたかったんですが、150bbだったのでオールインは厳しい。 また相手がポストフロップもオーバーアグレならポジションもあるしプレミア全部コールした方が稼げると思うので100bbだったとしてもコールの方が利益的かなと思いました。

ポストフロップですが、フロップはイージーコール、ターンはSDVあるのでチェック。リバーオールインには悩みましたが、タイムバンク使いきっても考えがまとまらず、時間切れで降りてしまいました。 が、あとから考えるとこの相手であれば明らかにブラフ過多なのでKsありのAKは鉄コールだったかなと思ってます。 逆にAsありのAKやAQは相手のブラフレンジをブロックしてるのでブラフ過多のこの相手には降りた方がいいのではないかと思いました。 またこの相手ならフラドロはターンで100%打ってるのでリバーにフラッシュは残っておらず、逆にスペード持ってる方が相手のブラフオールインのレンジを抑えてしまってマイナスになるかもしれません。

ターンでチェックレイズオールインするためにあえてフラドロをターンチェックレンジに残した可能性もありますが。 また相手のリバーのバリューレンジですがAA-QQでこのサイズのオールインはやりすぎですし、フラッシュ+と考えるとターンチェックしたフラッシュは少なそうだしJJ3コンボにフラッシュ0.5コンボぐらいあるとしてブラフはAKAQのスペード全部もしくは、スペード関係なく全部、とかでしょうかねw またA7-A2sとかもあると思います。 というわけで質問です。

①プリフロの4betが超ブラフ過多な相手に対して、どんなレンジでどうディフェンスすべきか?(できれば100bbの場合と150bbの場合でどう変わるかも知りたいです)

②リバーオールインにはどこまでコールすべきか? よろしくお願いいたします。

《osnelav》
①に関しては残念ながらプリフロップ解を手に入れられるソフトを持っていないので、お手数ですがmonkersolverやpio edgeを持ってらっしゃる方にお願いしていただく方が良いかもしれません…
トイゲーム的な感じで
・相手の4betにポケットペア系が多い時
・オフスーツブロードウェイが多い時
・トラッシュハンドが多い時 ・その混合 などを変化させてみて向いているアクションの変化を見てみると面白いかもしれませんね!

②に関しても、定量的な推定が難しい(変数が多い=相手のプリフロップが先ほどあげたようにどこに傾いているのか、ターンのチェックレンジがどこに傾いているのか、リバーのブラフがどこに傾いているのか、等)ため、ただの当て推量になってしまい満足いただける答えを出せる自信があまりありません…ただ少し考えてみようかとは思います。

《death》
①は予想してましたがやはりソフトないと無理ですよね。自分は持ってる人で仲いい人はいないので誰かに計算してもらうのは厳しそうです。 なんとなくでいいのでosnelavさんだったらどうアジャストするかだけでも聞けるとありがたいです。 一応自分も少し考えてますが、畑野さんのnoteで参考になるものがあったので置いておきます。
3bet率が高い相手への対応 →オープンレンジを狭くして3betには広く4bet or コールでディフェンス https://note.com/ryu1poker/n/n6909dd03cebd PreFlop編SBvsBTN_3bp →3betpotで100%頻度で33%CB打ってくる相手にはプレミアで潜る頻度少しアップ →3betpotで100%頻度で66%CB打ってくる相手には4bet0%コールのみでディフェンス https://note.com/ryu1poker/n/n4355de73bd77

ここから推測するとおそらく 3betレンジを狭くして4betには広はく5bet or コールでディフェンスすることになりそうで、あとはどういうハンドで5betしてどういうハンドでコールするかですが、AAは100%コールでAKやAQもドミネイト多いのでコールでよさそうな気がしてます。 他はわかりません。

②に関して私もわかりませんが、プリフロでこの相手が私の3betに降りることはなさそうなのでコールするには弱いハンド全部4betしてるかもしれませんw が、JTsも4betしてたのでほぼ全レンジ4betでしょうか?w ターンはわかりませんがリバーはたぶんSDVないハンド全部やってそうな気はしますね。

《osnelav》
 参考になるかわかりませんが、HJの4Betレンジが適正より若干広い(特にAQoやKJsなどのブロードウェイ系をlight 4betに組み込む)場合の戦略がどうなるかを示しています(monkersolverでプリフロップを計算してもらいました) 主に「Axs等、Broadwayの弱いところのコールが減り、Jamが増える」 で対処しています。
もちろんBroadwayでのコールが減ること等、相手の4Betレンジに依存していることも考えられます。つまりtrash系での4Betが多い場合はBroadwayでのコールレンジは十分に保たれる可能性も高いと考えますが、 それよりもやはり重要なのは、 「相手の4Betレンジがルースな場合、(AAを除いて)AKoやJJ-KK、一部のポケットペアは5Bet Jamが増えている」ということかなと思います。 つまり幅広くプレミアをコールに回す、というのはこの方向への4Betレンジの拡張では起こりえなかったということです。
質問の参考になるかわかりませんが、参考になれば幸いです。


《death》
いえいえ。わざわざmonker持ってる方に依頼していただいてありがとうございます。 予想と逆の結果になって驚きですね。 よく見るとHJの均衡戦略でオールインになってたAKo・AKs・KKQQがすべて通常サイズの4betになってることでライト4を増やしたにもかかわらず逆にレンジが強くなってることが原因でしょうか。 またこれって左右どちらも150bbでの計算結果ですかね?

《osnelav》
①結果に関してはどちらも100bb持ちでの計算結果になっています。 確かにご指摘の通り4Bet AIを返していたハンド群が通常の4Betに回るようになっており、その%アップ分だけでも相当になりそうなので、これだけでは何とも言えなそうですね AKoに関しては、やはりフォールドから得られるEVもかなりあると思いますので、フロップ以降の戦略がしっかりしており4Bet率が十分に高いプレイヤーに対しては基本的にはAIを返す率が高くなりそうかなと思いますが、 畑野さんのnoteの結果からは、フロップのCB戦略にもかなり依存する部分が大きそうですね。deathさんのおっしゃる通り、かなり4Bet率が高く、更にCBをtrashも含めてほとんどのボードでベットしてくる相手に対しては、プレミアハンドでのコールを増やすのはかなり妥当性のありそうな話かなと思います。
②に関してはリバーのバリューブラフ比自体にかなり依存する部分が大きそうです。 レンジ設定自体も難しかったのですが、deathさんが今回AKoを4Betコールに回したようにかなり強力なレンジで4Betコールレンジを構成するようにして計算してみました。4BetコールとしてAAやAKoを含めた相当リニアなレンジにしています

対して相手の4Betレンジは非常に幅広く設定しています (結局リバーのAIレンジにどこを回すかなので、この広さはそこまで影響はしないのですが)

フロップで相手はレンジCBを行うようにノードロックしました

問題のリバーですが、生身の結果ではほぼAIレンジは存在しないため、 deathさんの想定したようなハンド群をオールインするように設定していきます

まずはJJとJsTsのみをバリューとしてAIに設定しました(ブラフレンジはバランスが取れるように計算されました)

相手のレンジはバランスが取れているので、こちらのレンジ内の33%程度をコールします ただこの時点でAハイも含めindifferentな結果となっています

76sや65sのブラフコンボ数を少し増やしたところ、

Aハイでのコールもかなり増えてきました

あとは計算するまでもないですが、いかにA2sやKQoなどのブラフが増えるかでもちろんAKoのコール頻度は増えていくことになります

ですので、今回のdeathさんの想定通り 「相手のバリューAI域が狭く(フラッシュなどはターンのチェックで相当消えている)」「相手の4Betレンジが相当広く、ショウダウンバリューのないハンドはほぼ入れ込んできている」のであれば、もちろんAKoは十分にコールを検討できる状況であると思います。 ただもちろん相手のリバーのバリュー(と思い込んでいる)オールイン域が少しでも広まれば、コール頻度は少なくなる方向に傾きますし、 なかなか判断が難しい場面であったことは間違いないです。 deathさんの確固たる読みが合っていたかどうか真相は闇の中ですが、参考になるかわかりませんが、最後に今回のラインの一般的なあまりうまくない相手のリバーのベットの傾向をお示ししておきます
4Betのデータがなかったため、OOPaggressorの3BetのBXBのラインの傾向です。 主にブラフヘビーなスポットになります。

ここでいうと、MP以上はマストコール、 LPもほぼマストでコール、 Air(Aハイ等)であっても、コールしても悪くはない結果となります

ただリバーベットサイズが大きいことは、基本的にはうまくない相手であれば、バリューヘビーとなりえますので、 そこは検討の余地はあるとは思います。

参考までに、REGの4bp oop bxb lineのmdaです(vpip19-34,pfr15-27,vpip-pfr0-8,limp0-4)

緑がブラフで黄色が2ndpair+ですね
これで見るとpaired riverとflush hit riverでアンダーブラフなシチュエーションみたいですね

《death》
お疲れ様です。 100bbだったんですね。 てっきり150bbだと思っててAKで150bbのオールインしたら相手のAKo降ろせるからオールインが利益的になるのかなと思ってました。 個人的にはAQoやKJsKTsなどのドミネイトしてるハンドが多い相手に対してそこを降ろすオールインはもったいないと思ってしまいますが、勝ってるハンドからもエクイティを奪うことの価値の方が大きいってことですよね。勉強になります。 フロップのCB戦略の影響に関しては4betpotとなるとGTOもほとんどチェックしないので3betpotよりは気にしなくていいかもしれないですね。

②の方はリバーがペアったことでAハイの強い部分にはSDVがあるのであまりブラフしないだろうという想定ですね。 自分はこの相手はスタッツやtwitter見て結構強いと想定してたのでこちらのターンチェックレンジにセットツーペアはない、けどフロップコールしてるのでペアかAKAQハイぐらいはありそうとこちらのレンジを読んでてこのサイズのオールインすれば私のレンジ全部降ろせると思ってAQぐらいの強いAハイでもセイムやAK含めて降ろすためにオールインしてるのかなーと思ってました。 osnelavさんのブラフレンジ狭めの想定ですらAKにコール頻度があるということなのでおそらくピュアコールでよさそうですね。

多忙な中回答してくださりありがとうございました。kakoouさんも参考になるデータを提供いただきありがとうございます。


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