【第15回】空き家の利活用~断熱って何?その2
紀北町のガーシーこと、地域おこし協力隊の東谷です。
皆様、夏を満喫していますか?
暑い日が続いておりますが、来週あたりに台風の影響が出そうですね。
川も渇水状態が続いているところもあるので、災害にならない程度に雨が降ってほしい気もしますが。。。
前回に引き続き、断熱についてお話しをさせていただきますね。
前回で何となく「断熱」というものがわかったような。。。って感じですよね。少し感覚的にイメージしやすいように説明しますね。最後までお付き合いくださいね。
さて皆さん、ホテルを想像してみてください。ホテルに宿泊するイメージです。宿泊する部屋に空調機はあるものの、廊下やロビーなどどこにいてもそんなに温度はかわりませんよね。夏はそれなりに涼しく、冬も凍えるほどの寒さは廊下やロビーでもありませんね。この感覚なんです。
今の住宅の考え方も同じです。家のどこにいても温度の差がほとんどない。そんな住宅を今の日本は目指しています。
昔の日本家屋は、夏は風通しがよく涼しいけど、冬は凍えるように寒く囲炉裏で暖を取るという家屋でした。服を重ね着すれば寒くないし。。。のような考え方も出来ます。
ただ、家の中にいて、廊下に出るのに上着を着たりするのも手間だし、それもまたおかしいような気もしませんか?
そして、ホテル。確かに部屋でも廊下でもロビーでも快適と感じませんか。あの感じが自分の家でも味わえるとしたらいいなぁと思いませんか。
確かに冬場に廊下に出るのに気合いを入れなくて済むので、なんだか体もリラックスできそうに思います。あなたはどう思いますか?一度、想像してみてください。。。
私ははじめ、ホテルと同じようにしようと思ったら、電気やガスなどをたくさん使わないといけないから光熱費が高くつくし、地球にやさしくないやん!って思っていました。
だから、断熱性能の高い家が必要なんです。
ただ、断熱性能だけ上げてもダメなんです。気密性能も同時に必要になります。なので、基本的には断熱性能と気密性能はセットで考えます。どんなに気密性が高くても断熱性能が低ければ壁を伝って熱が出入りしますし、どんなに断熱性能が高くても、気密性がなく隙間だらけの家だとその断熱性能を発揮しません。隙間から暖かい空気が逃げていったり、温かい空気が家に入ってきたりという具合に。
もしも、ホテルのような感覚が自宅でも味わえたらどうですか?
かなり快適に暮らせそうですが、贅沢だと思いますか?それとも、昔の日本家屋のような家がいいですか?
そしてもう一つ。ご存知の方もいると思いますが、健康と温度(差)はとても関係が深いんです。皆様もヒートショックという言葉は聞いたことがあるのではないでしょうか。ヒートショックとは、温度の急激な変化で血圧が上下に大きく変動することによって、失神したり心筋梗塞や脳卒中といった血管の病気などを引き起こす健康被害のことです。なので、「健康寿命を延ばす」という観点から言えば、高気密高断熱の住宅は健康に良さそうですね。
断熱の話しを2回にわたって話しをしました。いかがでしたか?普段の生活に身近に感じながらも今の生活に慣れすぎて断熱のことを気に掛けることもなかったと思います。ホテルを例で取り上げましたが、あなたがもし、新築の家を建てるまたは、リノベーションをするならば、少しでも断熱にも関心を持っていただければと嬉しいです。
その家に住むのは、あなたとあなたのご家族です。
その家の良し悪しを決めるのもあなたとご家族です。
今は昔と違って様々な情報を得ることができます。そこで大切なこと、それは膨大な情報に惑わされずにあなたとそのご家族にとっての本当に必要な住まい方を決めることです。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
次回は、快適に暮らすためのコツについての話をしたいと思います。
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