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つよみ・あごひげ・わかい 2020.10.13

分かる人には何のことか分かるタイトル画像。

※本記事はWeb謎解き「SICKS_MONSTERS」に関するネタバレを少し含んでいるので、解く予定のある方やネタバレを一切見たくないという方がいたら読まないことをお勧めします。

個人的には読んだところで謎の素晴らしさや難しさは一切軽減されないと思いますが、念のため…。





◆what3words

この言葉、聞いたことあります?

位置情報を表す仕組みの一つなんだけど、これを初めて知った時はその凄さというか壮大さにめちゃくちゃ衝撃を受けたので紹介しようと思います。


「what3words」を一言で説明すると、「世界を3メートル×3メートルの正方形に区切った全ての領域に、それぞれ3つの単語を割り当てて位置情報を表す」ためのもの。
端的に言えば、一意に狭い範囲を特定することができる新しいアドレスシステムです。


ちょっと意味分からなくない???地球を3m四方に区切る???


いったい何個の正方形ができるのかというと、57兆個らしい。


やっぱ意味分からないな???

もはや膨大すぎてピンとこない。
でもとにかくどんな場所でも3単語で表すことができてしまうということである。

そもそも3単語ってどういうことだろうとも思うかもしれない(自分もそうだった)が、例を挙げた方が分かりやすいかと思う。

例えば「浅草寺の雷門の入口周辺(観光客がよく写真を撮ってる提灯の前)」の区域は「つよみ・あごひげ・わかい」が割り当てられている。
※下の画像の白い四角部分

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つまり、「今日は『つよみ・あごひげ・わかい』に集合な!!!」と言えば、地球上でたった1ヶ所しか存在しないこの3m×3mの正方形内で待ち合わせることができるのである。

単に「雷門集合ね!」と言っても、提灯の真下なのか、交番の近くなのか、道路側なのか細かいところまで伝えないと上手く落ち合えない可能性があるが、これなら目印などを探したりしなくても一発で周囲3m圏内に集合できる。

もちろん1つの区域に割り当てられている3単語の組み合わせは不変的で一意なのがミソ。

これが全部の正方形ごとに違う単語の組み合わせになってると考えるとマジで途方もないな…。

なお、1つ隣の区域は全く別の3単語になっている。

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住所だけでは絞り切れない位置を相手に伝えたい時にw3wを使えばほぼブレなく伝えることができるというわけだ。

これがいつどこで役に立つかというと………花火大会で場所取りをした時とか…?

河原で家族や友人がどこにシートを敷いたのか、後から合流するのに苦労した経験がある人も多いんじゃないかと思うけど、これを使えば少なくとも3mの範囲までは辿り着ける。

うーん、でもめっちゃ使える機会少ないな…。

全区域が35ヶ国語に対応してるすごいシステムなんだけど、普及はまだまだこれからって感じですね。

ちなみにベンツの車にはカーナビのシステムとして組み込まれている車種もあるらしい。


というわけで、是非このwhat3wordsで待ち合わせをしてみてはいかがだろうか。


ちなみに先程の雷門の位置を英語版what3wordsで表すと「trial.birds.pity」になり、日本語の「つよみ・あごひげ・わかい」を翻訳した単語というわけではない。各国語ごとに異なる単語が割り振られている。

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細かいことは公式サイトで色々と説明されてるのでご参考に。


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そもそも自分がこのwhat3wordsを初めて知ったのは、謎解きゲーム制作団体の零狐春さんが主催したWeb謎解き「SICKS_MONSTERS」の謎で使われていたからだ。

この中のとある謎を解き進めると必ずwhat3wordsに行き着くようになっていて、その後はwhat3wordsを前提として謎を解いていくことになる。

それだけでも既にすごいのに、それを使った謎の構造がとにかくヤバい。最終回答が出た時はマジで声が出た。本当にとんでもない謎だった。
自分が今まで見た謎の中で、制作難易度No.1なんじゃないだろうか…。

よく記憶をなくしてもう一度やりたいゲームとか言われることはあるけど、この謎はまさにそれ。
謎解きが好きでいくら時間と労力がかかってもめげないぜ!という方は挑戦してみるといいです。

ちなみに自分はヒントを見つつ3日くらいかかりました。

覚悟して挑んでね。

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