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フリーゲームのファンアートを描いてみようかなと言っていた話


前回の記事で「自分の画力でファンアートを描いた場合、フリゲ制作者さんはどう思うんだろう? アンケートしてみようかな」と書いておりました。
実際にアンケートをとってみました。

アンケートをとった時のサンプル

このアンケートをする際に一番不安だったことはですね。
イラストを叩かれることじゃないです。前回も書きましたが、「自作絵でコンパク金賞を取った◯◯様の足元にも及ばない画力でゲーム公開するな!」とか散々言われたんで慣れてるので。

じゃあなんなのかって話ですけど。
投票結果が0票で終わるんじゃないかってことです。

不安を抱えつつドキドキしながら初日の夜、Xを開いたらですね。
投票あったんですよ!
というわけで、投票していただいたすべての皆様に、ここでお礼申し上げます。ありがとうございました!

……で、肝心の投票結果ですね。
こんなかんじになりました。

こういうのは、えてして上方修正して回答されやすいので、実際には一段階下の項目に投票されているくらいの認識でいいでしょう。
結論としては、今の画力で企画を進めても、ある程度の疑心暗鬼払拭は見込めるというところでしょうか。
ここで話題にしている疑心暗鬼っていうのは、プラスの言葉を素直に受け取れないくらいにボコボコに心をへし折られてしまった制作者様の心境ですね。
この状態はかなり危険です。私自身が陥ったことがあるので分かります。自信を取り戻すにはポジティブな言葉が必要なのに、その言葉をひん曲がった状態でしか受け取れないわけですから。薬を毒として処理する体になっちゃっている状態なんですよ。
で、言葉が通じないならイラストをぶつけてみようというのが、私の考えなわけです。薬を与えるんじゃなくて、美味しいもの食べてゆっくり寝ようぜ! みたいな。良薬口に苦しという言葉をかなぐり捨ててしまおうぜ! という。

さて、画力の問題はクリアということで、他の問題を考えていきましょう。

まず、ファンアートというからには、当然その作品をプレイする必要があります。もちろん、ある程度までプレイ……完全クリアまでいかずとも、表シナリオクリアくらいまではプレイする必要があるでしょう。
まして、私は決してゲームが上手くない。オクトラ2では、ガルデラ様の洗礼を10回以上受けました。ロマサガ3では、初見プレイ時、カタリナさんをハッピーエンドに導けませんでした。
自作ゲームも「作者がちょっと簡単だと思う程度にすると丁度いい」というセオリーを信じて公開したら「◯◯様のゲームはバランス絶妙! お前のは崩壊してる!」と比較される有様。平均以下の腕前しかないのは確定でしょう。
そのプレイが終わってからようやく作画にかかるわけです。
一人でやるには、一枚にかかる時間が長すぎる。
なので、期間を指定してイベント化するのはほぼ絶望でしょう。
無期限でぼちぼち進めるかたちでないと。

そして、これが大きな問題ですが。
そもそもこの企画に自分の作品を出してくれる人がいるのか? という問題です。

まずは私の拡散能力が永遠の0であるという点。
私の以前の名義を知っている人からは煙たがられているだろうという点。
そして最後に。

私と同じような疑心暗鬼を抱えている人は、自分から手を挙げる気力など、とうに失っているであろうという点です。

単純に「フリゲのイラスト描こう」って話じゃないんですよ。私が考えていることって。
私と同じように、フリゲの世界の最底辺に立たされたことのある人向けの企画なんです。
「ファンアートが発表されることで、ファンで盛り上がれる」というコメントをいただいたのですが、「盛り上がれるファン」がいる時点で、その作品はこの企画の対象外なんです。

ここでお分かりかと思いますが、この企画は「フリゲ界隈を盛り上げよう」とか「特定のフリゲを応援しよう」とか「特定のフリゲのファン同士で語り合おう」とか、そんな善意あるものじゃないんです。
私と同じダークマター疑心暗鬼を抱えている人に届いたらいいなーという、100%自己満足でしかないものなんです。

自分が身を粉にして産んだ作品を、他人の作品を褒めるための踏み台として利用された。
私は味方だよ、公平だよと言いながら、一方的に自分への批判だけを書き綴られた。
嘘をつかれた。
嘘を事実として発表された。
こんな経験を積み重ねて「言葉」を信じられなくなった人に「絵」を届けたいという企画なんです。

「お前が経験したようなことが起こるわけないやろ、フリゲの世界の住人はみんないい人やで。お前の作品が最低の駄作だっただけだろ」と思える人は、優秀な制作者様なので自分の技術を誇ってください。

これほどの疑心暗鬼を植え付けられた人が、一歩前に踏み出すために必要なエネルギー。
その量を分かっているからこそ、最も大きな問題点として挙げたのです。「この企画に挙手をする人がいない」という点を。

これらの問題をどうするかを詰めないと、企画の立ち上げはできないでしょう。

……こうやって問題点ばかりをあーだこーだ言っていても仕方ないですね。
こういう時は、とりあえず形を作ってしまえばいいんです。
そういうわけで、キービジュアルのようなものを描いてみました。

この子の名前も決まっていません。企画名称も仮です。そもそも「届け“隊”」というわりに、ただの個人企画じゃねえか! って話ですし。
いやー作画に1日かかってしまった。最近は和服を描くことが多かったので、身体のラインがハッキリでる服に四苦八苦でしたね。今年はイラストも練習したい。

でね、先ほど挙げた問題点について、今現在考えていることなんですけど。
時間の制約は、もうどうしようもないです。無期限でぼちぼち進める、これ以外にないでしょう。仕事して、家事して、小説書いてるわけですから、フリゲイラストに割ける時間は限定されている。

あとは、参加作品をどう募るかですね。
早い話、作者自らが名乗り出るのがハードル高いよねって話じゃないですか。
だったら、匿名で参加できる仕組みにすればいい。
SNSで連絡してもらおうとかダメダメダメのダメ子です。「みんなSNSやってて当たり前」なんて自分本位な考えは捨てましょう。
この企画はお日様の届かない、お日様が怖くなってしまった人が対象なんです。できるだけ手軽に、刺激少なく参加できる必要があるんです。なのに「SNS」なんてコミュニケーショツールを持ってること前提で進めたらチグハグすぎなんですよ。「文句があんならSNSで連絡してこい」じゃないんですよ、100%全員がSNSやってるわけじゃないんですから。
今考えているのは、マシュマロを使うことです。
あれは匿名で、Xアカウントを持っていない人でもメッセージを送ることができます。
IPやらホストやらが私に分かることもありません。

マシュマロを使うことのメリットは他にもあって。
「自薦か他薦か、私が勝手に選んだ作品か分からない」ことです。
こういう企画で必ずわいてくる「作者の自演だー!」という人。
ですが、マシュマロであればそれは分かりません。
というか、すでにイラストを貰えているような作品は私が弾くんで。「今までイラストを貰ったことがない作品なのに推薦があるのはおかしい! 自演だー!」とか言う輩がいたら「そりゃ(ファンアートがあるような作品は私が弾いてるんだから)そうだよ」と返すだけです。

誤解されそうな気がするのであらかじめ言っておくと、これ「DL数の少ないゲームを応援しよう!」って企画じゃないですからね。
「作品を公開することに疑心暗鬼を抱いてしまった作者」に焦点を当てた企画です。
その作品の作者が「前向きなコメントですら素直に受け取れない状態」にまで心をボコボコにされたかどうかが判断基準です。DL数やランキング、感想数は考慮しません。
ここからも、この企画は、プレイヤーの方はいっさい向いていないとお分かりでしょう。私がただ、同じ痛みを知る人と、その痛みを共有したいってだけなのを隠す気はないです。

あと考えているのがですね。
「サイレントプレイヤーの存在を伝える」方法です。
漆黒疑心暗鬼を抱える作者に、何とか声をかけたいと思っている人。でも、何と言ったらいいのか分からない人。
そういう人たちが、気軽にリアクションできる仕組みがあるといいなーと思うんですよ。
ぼんやり考えているのが、スタンプシステム。
LINEスタンプのようなものを作って、作品に対してリアクションできる仕組みです。

デフォルメキャラなんて最後に描いたのいつだっけ……

どこかのWIKIを借りてきて、作品毎にページを作る。そのページにコメント欄を設けて、そこにスタンプを押せるようにする。これなら気軽に作品にリアクションできます。文章を書くのは苦手だーという人でも、スタンプ押すのであれば楽チン。
作品ページに私のイラストも載せておけば、作者は1ページ見るだけで済みますからね。コンパクト。
スタンプは匿名で、何個でも押せるので、スタンプ数による作品の優劣はつけられません。
「事件に巻き込まれている作者さんを応援したい、でも、自分の名前を出して応援するのは、私にもリスクがあるからやりにくい……」という人もいると思うんですよ。
そういう人と、ダークマター疑心暗鬼を抱える作者をマッチングさせることができたら、傷ついた心が少しでも穏やかになるかなと思うんです。

闇夜の疑心暗鬼にのまれて、作品を消しちゃった方もいると思うんです。
そんな作品も対象にします。
むしろそういう作品こそ、この企画に最も相応しい作品です。
さすがに未プレイでファンアートは描けないので、私限定でもいいから作品をDLさせていただく必要はあるのですが。
そんな作品を、一歩の勇気を振り絞って私に見せていただけたら、そりゃあもう嬉しいですよ。喜んでプレイさせていただきますよ、ええ。
そして「この作品を作って良かったな」「また作ってみようかな」と思ってもらえたら。
同じ疑心暗鬼と闘う人間として、これ以上嬉しいことはないなぁ、と思うのです。

まあ、色々書いてきましたが、まだまだ未確定事項・要検討事項が多いってことですね。
今の私の本業(?)は物書きで、今月末締め切りの公募も控えています。その執筆を進めながら、色々なことをゆるゆる考えていきましょうかね。

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