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上野天神祭特集②

 前回からお送りしております楼車(だんじり)編。すべてではありませんが、各だんじり町の楼車をご紹介していきたいと思います。今後のお出かけの際のご参考にしていただければ幸いです。

 写真のだんじりは上野中町(其神山・葵鉾:きしんざん・あおいぼこ)です。上野中町は本町通りと中之立町通りを中心とした町。このだんじりは宝暦9年(1759年)に作られたもので、其神山は上賀茂神社の枕詞です。上野中町のだんじりは、他のだんじりと比べても一際大きなもので、写真では見られませんが、巡行の際方向や障害物を指揮役に伝える人が屋根に乗ります。屋根の鬼瓦には、頂部に雲と宝珠、両流れに精巧な竜の彫り物を配しています。

 だんじりはお囃子が心を揺さぶりますが、もう一つ。だんじりの車輪は小回りが効きませんので、方向を変えてあげる必要があります。その役目を果たすのが「てこ」と呼ばれているもので、一本の木片を車輪にかまし、その勢いで方向を修正します。時によってはだんじりが左右に揺れるほどで、その巧な技と操られるだんじりが醸し出す音に、さらに心が揺さぶられるわけなのです。

 また、次回・・

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