上野天神祭特集②
いよいよ終盤、上野天神祭本祭りの供奉行列の最後を飾る楼車(だんじり)のご紹介です。写真は、ふと通りがかった銀行の垂れ幕にあっただんじり。いいところで見つけました。
だんじりは、9町が運営します。ご紹介しますと(順不同)上野小玉町、上野中町、上野新町、上野福居町、上野東町、上野向島町、上野鍛冶町、上野西町、そして上野魚町の9基です。それぞれだんじりの製造年代は多岐に及び寛延、宝暦、天明、文政、文久、文化などに及びます。
そしてそれぞれに名称が付けられ上野小玉町(小蓑山:こみのやま)、上野中町(其神山・葵鉾:きしんざん・あおいぼこ)、上野新町(薙刀鉾:なぎなたぼこ)、上野福居町(三明:さんめい)、上野東町(桐本:きりもと)、上野向島町(鉄英剣鉾:てつえいけんぼこ)、上野鍛冶町(二東・月鉾:にとう・つきほこ)、上野西町(花冠:かかん)、上野魚町(紫鱗:しりん)となっています。
供奉行列の巡行は、上野天神祭が開催される毎年10月上旬、上野天神宮で行われる籤取式(くじとりしき)で、その年の順位が決まり、それに則り行われます。そして本祭り当日上野中町に置く祭礼本部前にて籤改めの儀が執り行われ、だんじりは上野町内を祭囃子をかだねながらお披露目されます。
祭囃子を聞くと、ほんとに故郷にいるんだなって感じます。だんじりには囃子がつきものですが、基本は祇園囃子なのですが(コンチキチンですね)、上野東町だけはちょっと違います。上野東町は上野天神宮のお膝元で、囃子も五楽奏でかだねられます、太鼓や笛に加え、三味線が加わり、雅なお囃子が楽しめます。そしてだんじりの名である桐本は、文永10年(1827年)製造時、上野天神宮にあった桐の大木にあやかって名付けられました。
次回は、もう少し各だんじりをご紹介していきます。
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