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上野天神祭特集②

 さて、今回からは鬼行列をご紹介します。写真は鬼行列の先頭を飾る大御幣(おおごへい)、高さ6.3メートル、重さ120キロクグラムを超える日本最大級の、この役行者列(えんのぎょうじゃれつ)の「しるし」にあたります。大御幣は中央の心柱を4本の柱で支えており、男性5人集で電線に気をつけながら、倒れないように操っていきます。この大御幣は密教哲学に基づき、心柱に白、四方東方に青、南方に赤、西方に黄、北方に黒を彩色しています。これを操りながらのお渡りは、かなりの技術を要します。

 この役行者列は上野相生町、上野紺屋町、上野三之西町のもので、江戸の昔、藩祖藤堂高虎が眼を患った際大峰山に眼病平癒祈願を行ったそのお返しとして、能面「阿古父尉(あこぶじょう」を上野紺屋町にあったとする寿福院(現在の松本院)に寄進したと伝えられています。この行列は役行者(阿古父尉)の大峰山峰入りを再現したものだそうです。

 次回はこの役行者列をもう少し詳しくご紹介します。

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