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三人の美女が、いかにもおいしそうに御馳走を食べる漫画三選、いただきます!

ぱんだの野望

こんにちは、ぱんだごろごろです。
生きるためには、自分で料理もしますが、できれば人さまに作って頂いた御馳走を、美味しい、美味しいと言いながら、食べる立場になりたい!
常日頃、このような野望を抱いている私の、夢を実現させたかのような漫画に巡り会いましたので、皆様にご紹介致します。

①「ひとりで飲めるもん!」コナリミサト著 (株)芳文社
「めし婚」高田サンコ著 (株)日本文芸社
③「乙嫁語り(7巻、8巻)」森薫著 (株)KADOKAWA

①と②は、一巻で完結していますが、③は、長編漫画のうちの、第36話から、第44話にかけてのエピソードに出てくる、良く食べる美女のお話です。
美女と御馳走、という取り合わせがいいですね。

「風と共に去りぬ」のメラニーとか、「細雪」の雪子さんとか、いくら美女(メラニーは美女と言うよりは、おとなしく可憐なタイプでしたが)でも、あまりに少食では、読んでいて面白くないのですね。
クレイグ・ライスの推理小説、マローン弁護士シリーズに出て来るヘレンは、よく食べる美女で、彼女が大量の朝食をオーダーする場面には、惚れ惚れしました。
大富豪の娘で、その名の通りの美女、ヘレンは、お酒にも強いのです。

①「ひとりで飲めるもん!」コナリミサト著

①の「ひとりで飲めるもん!」は、キャリアウーマンの美女が、毎回一人で、食事をしながら、お酒を飲む、というパターンのお話で、舞台は何と、庶民的なチェーン店です。
新興の化粧品メーカーの広報部に勤務する、紅河明(メイ)は、28歳の出世頭。
仕事に熱く打ち込むメイですが、周囲からのやっかみや、何のフォローもせず、手柄だけは取り上げる、社内の上層部、老舗他社のライバルの存在などに、心身を磨り減らす日々を送っています。
そんな中で、仕事帰りに、チェーン店で、食事をしながら少量のお酒を飲むのが、メイのひそかな楽しみなのです。

この作品を読むと、普段は軽視しがちなチェーン店を見る目が変わって来ます。
ファーストフード店や、回転寿司店、牛丼店や天丼屋、そば屋、うどん屋、チェーンのカフェやケーキ店など、あるのが当たり前で、随分長い間行っていないチェーン店に、久し振りに行ってみようかな、と思わせる作品です。

作者のコナリミサトさんは、代表作、「凪のお暇」が、ドラマ化もされて大ヒットしました。この、「ひとりで飲めるもん!」も続編が出ないかなぁ、と期待しています。


②「めし婚」高田サンコ著

②「めし婚」は、こちらも有能な、不動産会社に勤めるキャリアウーマンの美女が、婚活相手と外国料理を食べ歩く、というストーリーです。
34歳の婚星(よばいぼし)寿美子は、社内で営業トップの成績をあげる美女
しかし、今の彼女の目標は、ただ一つ、結婚すること
彼女が、様々な男性と、外国料理を食べながら、婚活を続け、最後にこの人、という相手と出会うところで、お話は終わります。

何より、美味しいものを食べたときの、寿美子のリアクションが、生き生きと描かれていて、本当にそんなに美味しいのなら、食べてみたい、と思わせる力量があります。
出て来る外国料理は、イスラエル料理、バスク料理、アルゼンチン料理、エチオピア料理と、かなり珍しいものが並びます。
こちらの作者の、高田サンコさんにも、別に、「たべるダケ」という食マンガがあり、評判がいいようです。


③「乙嫁語り(7,8巻)」森薫著

③の「乙嫁語り」は、代表作「エマ」でブレイクした、森薫さんの長編漫画です。
そのうちの7巻と8巻の初めに出て来るのが、よく食べる美女のシーリーンです(12巻にも再登場します)。
この回では、主要登場人物は、ペルシャ(イラン)の富裕な男性の妻、アニスと、その友人で、姉妹妻になるシーリーンの二人です。

アニスは大勢の使用人のいる屋敷で、子育ても自分でする必要はなく、ただ侍女のマーフと夫だけを相手に、日々を過ごしています。
良家の奥方らしく、誰にも会わず、外出もしないアニスは、自分では気が付いていませんが、黄金の鳥籠の中で閉じ籠もって生きている、美しい小鳥のようなものでした。
ある日、ふっと感じた寂しさをマーフに訴えると、マーフは、姉妹妻を持つべきだ、とアニスに奨めます。

姉妹妻を探しに出掛けたお風呂屋さんで、アニスはシーリーンに出会い、強く惹かれて、ついには姉妹妻になってくれるよう、シーリーンに申し込むことになるわけですが、このシーリーンが、ほっそりとしたアニスとは違い、豊かな髪に、豊満な肢体を持つ美女で、ものすごく食べるわけです。

森薫さんという方は、絵を細かいところまで描き込む作家で、シーリーンの食べる料理の数々も見事ですし、食べる姿や表情も、いかにもおいしそうに楽々と食べるので、見ていて気持ちがいいのです

また、姉妹妻という風習は、現在はもうないそうですが、女性同士のもう一つの結婚ともいうべきもので、相手が女性というだけで、男女間の結婚とほとんど変わりがないそうです(作者の後書きでの説明より)。
森薫さんは、私見ですが、女性同士の愛情関係を描くのが非常に上手い。

友情以上恋愛未満というより、恋愛すれすれのアニスとシーリーンですが、アニスが夫を心底愛しているのもわかるので、後に、シーリーンの夫が急死して、シーリーンの家族が窮乏した時に、アニスが夫に、シーリーンを夫の第二夫人にしてくれるよう頼むシーンも、アニスの心情を矛盾なく受け入れて、読み進めることが出来るのです。


まとめます。


今回は、三人の美女が、思い切り食べまくる漫画を三冊選んでみました。
どれも美味しくて、絵が綺麗で、面白い作品ですので、どうぞお手に取ってみて下さいね。

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