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持ち物は手入れの行き届く範囲内で。なるべく少なくしましょう

あなたは、自分の持ち物の量を意識したことがありますか?
あなたが学生さんだったり、就職して、2~3年の社会人だったら、まだそれほどの量は持っていないでしょう。
でも、実家暮らしで、ボーナスも順調に貰えている、という方だったら、どうでしょう。自分の持ち物の数など、考えたこともない・・・。そんな心当たりはありませんか?

「断捨離」や「片付け」、「ミニマリスト」、「シンプルライフ」など、いずれも一度は聞いたことのある言葉ではないでしょうか。
もしかしたら、お母様とお祖父様、お祖母様の、「終活したいから、手伝って」「連休の時なら行けるわよ」などという会話を、聞いたことのある方もいらっしゃるかもしれませんね。

第二次世界大戦後の物のない時代から、高度経済成長期を経て、日本は戦前にも増して豊かになり、国中に物は溢れかえりました。
あれも欲しい、これも欲しいという欲望が一息付いて、バブル期の喧騒も夢の彼方へと消えたあと、今は、物には執着せず、ゆったりとした、精神的に豊かな暮らしをしたいという人々が増えているようです。

ただ、それでも、「断捨離」や「片付け」という言葉が出てくるということは、物が多くて、持て余している人々が、まだまだたくさんいらっしゃる、という事なのでしょう。

私は、物はただ少なければいい、と言いたいのではありません
子供時代に買い集めたコミックスが百冊以上あるけれど、どれも愛着があって捨てられない、というなら、無理に捨てることもないでしょう(部屋が狭いなら、電子書籍で買い直して、本自体は処分する、という方法もあります)。
ぬいぐるみやお人形をどうしても手放せない、という人だって、いて当然だと思います。
人が何を大切に思うのかは、人それぞれなのですから。

今回、私が提案したいのは、自分にとって、本当に大切なもの、本当に必要なものは何か、をよくよく考えて、それ以外のものは、買わないようにしよう、ということです。

物は買うから増えるのです。
あなたが、「気位の高いひと」なら、自分の持ち物を、心を込めて、大切に扱っているでしょう。
買うときも、やみくもに目に付いた物を買うのではなく、手持ちの服が傷んできたから、カードケースの角が擦れてきてしまったから、お気に入りのスカートに合う、二枚目のブラウスが欲しいから、と言う理由があって、いつものステディショップに行き、仲良しの店員さんに相談して、一番品質の良い、一番あなたに似合う、一番あなたの好きな商品を購入するのです。

今は、本当に好きなもの、愛着の持てるものに、手を掛けて、長く使う時代です。
靴も、一日履いた後は、帰宅してから、布で拭いて、クリームを塗って、一日休ませます。
履けば踵も磨り減りますから、時々は靴直しに持って行かねばなりません。
忙しいと、貴重なお休みの日に、靴直しに行くだけで面倒、という気分になってしまいます。
これが、何足も靴があったら大変です。

服も、ボタンが取れたら付け直し、裾がほつれたら縫い直します。
洗えるものは、洗濯機のデリケートコースで洗い、アイロン掛けをします。
洗えない物はクリーニング店に持って行きますが、費用だってばかになりませんし、仕上がったあとは、クリーニング店に引き取りにいかねばなりません。
これも、服が何十枚もあったら大変です。

ハンガーも定期的に拭いて綺麗にし、クローゼットの防虫剤も入れ替えます。
あまり着ない服(例えば喪服)も、時々はクローゼットから出して、ブラシを掛けたり。
クローゼット自体のほこりを取るお掃除も必要です。

持ち物が少ない方がいいのは、それだけ一つ一つの物に手を掛けられるからです。
物が多いと、物への扱いがぞんざいになります。手入れが行き届かず、それが自分でもわかるので、ストレスになるのです。

今は、女中さんや小間使いのいない時代です。
小公女セーラの洋服や持ち物が多かったのは、父がフランス人の小間使いのマリエットを雇っていたからです。
ミンチン女学院の寄宿舎で、最高の特別室をあてがわれたセーラには、父の希望で、セーラの世話をするための小間使いも付くことになっていました。
セーラの贅沢な衣類、レースや毛皮やマフや帽子や何ダースもの絹の靴下やハンカチなどは、マリエットが管理していたのです。

現代の忙しい女性は、自分で小間使いの役まではできません。
持ち物の少数精鋭主義がいいのは、そういうわけです。
選び抜かれた持ち物を、大切に長く使って行きましょう。

まとめます。
あなたの持ち物は、あなた自身を表します。
本当にお気に入りの、愛着の持てる物だけを、信頼のおけるお店(ステディショップ)で買って、心を込めて手入れをし、大切にして行けば、あなたの人生もきっと豊かになるはずです。

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