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結局変化に適応できた者だけが生き残る

こんにちは。
何やらTwitterが荒れていることについて書こうとnoteアプリを開いた木賀ちお🐧です。
例の常滑のフェスについての話です。

これはまだこの世に存在していない未来の孫に向けたnoteなので、一応何が起こったのかまずは孫が読んだときにわかるように残していこうと思います。

まずは今回問題となったNAMIMONOGATARI2021の主催者の説明文を引用しておきます。

お詫びと経緯のご説明

この度はNAMIMONOGATARI2021の開催にあたり、地域の皆様、全国の皆様、関係者の皆様そして、今まで音楽業界、イベント業界を支えてきて頂いた関係各位の皆様に多大なご迷惑、ご心配をおかけしてしまった事を深くお詫び申し上げます。申し訳ございませんでした。
以下、イベント開催までの経緯としてご説明致します。
今年の3月に開催を発表し、開催に向けて準備をしておりました。準備が進んでいく中、8月18日までの10日前までの時点で、今年の開催が可能な事、過度な飲酒でなければお酒の提供も可能という状態で愛知県から話を頂き、10日前から会場の設営に入りました。
そして、その日から常滑市が蔓延防止重点処置地域に指定され、人数制限が5000人へと縮小されました。その時点でチケット販売が5000枚を超えていた為、愛知県の指示に従い、8月20日でまずチケット販売を終了し、毎年行ってた子供向けプロジェクトの中止を決めました。その時点で売れているチケット枚数に関しては入場可能という指示も同時に頂きました。この時点で酒類の販売の自粛要請も頂いていましたが一部キャンセルできない物を販売しますと愛知県担当者に報告をし、過度の飲酒にならない様、お一人様二杯までとし、アルコールはアルコールチケットで販売をし杯数の管理をしていました。
そして会場内の感染予防対策として、ソーシャルディスタンスステッカー、エリア外飲食の禁止、飲食時以外のマスク着用のお願いなど、イベント会場内でその期間できる範囲以内の対策を講じました。その後、8月27日イベントの前日に緊急事態宣言が愛知県に発令されてしまいました。イベント当日を翌日に迎え、全ての準備が終わっていたタイミングでした。そのタイミングでイベントを中止や延期にする事が物理的にできませんでした。
蔓延防止重点処置地域になった時点でチケットの販売を止めるという事がその時点でできる大きな対策の一つでした。
しかし、イベント当日は8000人を超える観客が来場し、ソーシャルディスタンスは守られず、常に密な状態になってしまいました。主催者側としてはアーティストの入れ替わりの全ての間にナレーション付きの注意喚起の説明を流し、会場のメイン大型画面には注意喚起として、

①会場内は必ずマスクの着用をお願いします

②お客様同士ソーシャルディスタンスをお守りください。

③声を発しての鑑賞はご遠慮ください。

④飲食などでマスクを外す際は声を発さないようにお願いします

⑤飲食は決められたエリアでお願いします

⑥体調が悪くなったら遠慮せず係員に申し出ください。

⑦熱中症対策の為小まめな水分補給をお願いします。

と言った文書を表示しナレーション付きでお客様に直接認知を促していました。また、フロア地面には1メートル間隔のソーシャルディスタンスシールも貼っていました。途中改善されない状況を重く捉え、司会からの強い注意喚起としてマスクをしないとイベントが中断になってしまうとの事も促してはいましたが、結果として、大規模な音楽イベントの感染予防対策に対する認識の甘さが全国の皆様に多大なご心配をかけてしまった事を心より深く反省致しております。
今回、全出演者の方には会場到着後、関係者含む全員に抗原検査の実施も協力して頂き楽屋もちゃんと分けて、しっかりと感染予防対策にご協力して頂いていたにも関わらず、この度、このようなご迷惑をおかけしてしまった事を心よりお詫び申し上げます。全出演者、関係者の皆様、この度は誠に申し訳ありませんでした。
今回の出演者はイベント制作には一切関係ありません。全て制作会社の弊社に責任があります事、よろしくお願い申し上げます。

© office keef Co.,Ltd 2021





これを書いている2021年8月は、新型コロナウイルスのデルタ株というのが世界中に広がっている最中です。

とても感染力が強いらしくて、今まではあまりかからなかった若い人達にも広がって、重症化する人も出てきているようです。

何よりも病院ではコロナウイルスに感染・発症した患者を受け入れられる許容量を越えつつあるようで、入院できないまま亡くなってしまった人のニュースなんかも目にしました。

現在中学二年生のあなたのお母さんが住んでいる地域には緊急事態宣言が出されていて、不要不急の外出の自粛が求められているし、夏休み明けも当分の間は短縮授業になることが決まっています。

街中ではレストランや居酒屋も閉まっているお店が多くて、外を歩くときは全員がマスクをしている状況です。すごく暑いけど、誰も文句をいわないでちゃんとマスクしてる。

あなたのお母さんは、せっかくの夏休みだというのに、友達ともほとんど会えず部活も稲武(じいちゃんの時代からある林間学校)も中止になって、青春らしいイベントが根こそぎ奪われている状況です。

コロナウイルスの感染拡大を止めるために有効だといわれているワクチンの接種は徐々に広まりつつあるけれど、まだなかなか予約が取れない状況です。
私もようやく昨日電話がつながって、来月の予約が取れたところです。じいちゃんはもうじき会社で受けるみたい。

私が勤めている会社では、2回接種が完了した人はたったの1割に過ぎません。なぜかというと、高齢者から順に接種が始まったので、若い人が多い会社だと全員が打ち終わるまでにはなかなか時間がかかるのです。まあ、私の場合は予約を取るのにちょっとのんびりしすぎていたせいだけど。

とはいえ10~30代の若い世代は、まだほとんどワクチンを受けられていないというのが今日これを書いている時点での日本の状況です。

実はコロナ禍以降も、私とあなたのお母さんは何度かライブに行っています。
お母さんの好きなあいみょんや私が好きなCreepy Nutsを一緒に観てきました。

来月には宝塚も観る予定です。今お母さんはかげきしょうじょにハマっているから、宝塚の地方公演がちょうど良いタイミングで来てくれて、とても楽しみにしています。その次はまたCreepy Nutsもあります。

でも、今は市内で行われるライブにしか行かないって決めてるから、残念だけど岡崎体育はずっと見に行けてなくて私はちょっと悲しいです。おっと、話が逸れたね。

今のライブがどういう状況かというと、私が行った範囲ではそれはもう厳重に感染対策がされていて、学校や会社、電車やショッピングモールなんかの比じゃないぐらいです。

チケットも電子チケットになって、物販ブースも室内なら厳重にビニールで区切られているし、外なら前の人との距離がしっかり保たれてる。それに物販と言えば現金が主流だったのが、キャッシュレス化も進んできました。

入出場も座席のブロックごとに分かれて、人が固まらないように管理されています。当然入るときには体温を測るし、手指消毒するのも当然なのと、追跡アプリもダウンロード必須。もちろんマスク必須で、不織布のマスク着用を求められます。病院と同じぐらいのドレスコードよね。

コロナ以前のライブは、もみくちゃになるのが当たり前で、むしろ最前を死守するために突撃したものだし、キャーキャー声を上げたり、大声で笑ったり一緒に歌ったり、人によってはお酒を飲みながら観たりするのが楽しみだった。あとは喫煙所でたまってタバコを吸うのも見慣れた光景だった。

今はライブハウスでも椅子があって、両隣と前後には誰もいないように席が作られていたりするし、ドリンク無しも普通で、特にアルコールはあり得なくなりました。喫煙所がどうなっているのかはちょっとわからないけど。

楽しみ方も変化していて、コールアンドレスポンスがジェスチャーゲームみたいになってる。

ライブがどんなに素晴らしくて楽しくても、声を出して笑うよりは拍手や、腕の上げ方に表情をつけたりして、みんな思い思いにミュージシャンに気持ちを伝えているのです。

そんな中、常滑で行われた野外フェスでは、前方に人が密集していたり、マスクを外していたり、ミュージシャンの方からコールアンドレスポンスを求めて観客に大声を上げさせたり、お酒を飲んで騒いだり、という状況があったみたいです。

コロナ禍以前のフェスの楽しみ方を、少なくない人数の人達が続けていたという感じなんだと思います。

そのフェスの動画が拡散されて、とうとう開催地の市長さんがそのフェス自体を永久追放する事態になってしまいました。

あなたがこれを読んでいる時代がどうなっているかはわからないけど、少なくともこれを書いている2021年8月の時点での私は、もうコロナ禍以前の状況には戻れない気がしています。

人が密集して大声を上げている場所に近づくことは怖いと思うし、お酒を飲んで酔っている人にも出来れば近寄りたくない。
タバコの煙を無遠慮に吐き出す人のそばにも行きたくない。煙にウイルスが混ざっている気がして、自分にかかるとちょっと気持ち悪いのです。

それに、知らない人の近くで飲み物を安全に飲む方法もまだ編み出せていないから、水分をしっかり摂らなくてはならないような屋外のフェス自体も実はちょっと気がひけてます。

ウイルスは目に見えないから。ペットボトルについているのに気がつかず、口に入ったらと思うと恐ろしくて開けたり閉めたりを繰り返したボトルの水を飲めないのです。

ほんの2年前には何とも思わなかったことなのに、大勢の人の命を奪っているウイルスの感染経路を知ってしまった今となっては、もうあの頃と同じようには楽しめません。

ふだん気をつけている人でも、ちょっと気を抜いてマスクを外して話をしたり、長時間おしゃべりしたことで感染なんてことがあるのに、全く気をつけていない環境にノコノコと出かけていくなんて、もう絶対無理な心境になってしまったのです。

それは私に限らず、多くの日本人にいえることだと思います。

なので、これからの時代を生き抜けるミュージシャンというのは、パフォーマンスが良いことなんて当たり前で、コロナ禍にあって、どれだけ安心して過ごせる空間を提供し続けられるか。ここにかかっているのです。

一度や二度じゃなくずっと続けるには、自分にも厳しくなければならず、プライベートで付き合う相手も選べる人でなければ難しいかもしれません。

そういう意味で、Creepy Nutsには絶対的信頼を寄せている私です。
何故なら、一番手探りだった去年のあの時期に全国ツアーをやってのけ、武道館公演も成功させた実績があるからです。

今年もあれだけハードにスケジュールをこなしながら、2人とも感染していないというのも、自らを律していることの証拠だと思っています。

となると、客側も元気な状態でステージを観られるよう、危ない橋を渡るようなことをしないように気をつけなくてはいけませんね。

オチをつけるつもりなど全くないのに、Creepy Nutsのライブ前日に、二回目のワクチン予約を入れてしまったあなたのおばあさんの運命やいかに。

ちゃんと生き残れたかどうかは家族だけの秘密の話題になることでしょう。

ではまた近いうちに。







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