月色眼鏡のかたち

 人生二度目となる折本づくりに挑戦しました。
 『月色眼鏡』は、そのタイトルです。

 Twitterにあげていたこの子たちを折本にしよう、と思ったのが始まりでした。
 素材は既にあるわけだし、足りない分も画像ならすぐ作れるだろうし、あとは該当ページに画像を貼り付けていくだけでしょ。これは、ささっとできそうですね。折本フェアminiにも余裕で間に合っちゃいますね! ……なんて、思ってました。その結果が、これです。これというのは、ここから長々と続く制作過程のことなんですけどね。
 でも、一度やり方を覚えてしまえば、次からはささっとできそうな感じがする。旅行の写真でミニアルバムを作るとか、気軽にできて良さそう。

 さて、今回の折本はアルバムと物語の中間のようなイメージだったので、まずはどういう形の折本にしようかなというところから考えました。縦長か横長か、右開きか左開きか。
 最初に浮かんだのは、写真展でした。画像に添えた呟きも残したいし、額縁の飾り枠で囲って、その下に『タイトル』を入れてみたらいいかもしれない。いや、それだと横長の画像が小さくなってしまうかな。即、却下です。
 そもそも、画像とタイトルが同時に目に入るってのが気に入りません。画像の中の文と一続きに読んで欲しくないな~、なんとなく、なんですけどね。タイトルというか、補足説明というか。画像で完結しているところに、ぽろっとこぼれた言葉が添えられてる感じを出したくて。タイトルを読んでから画像を見るまでに、あるいは画像を見てから呟きを読むまでに、少なくとも一拍。これは、目次としてページを分けた方がよさそう。
 それならば、ページ全体を画像で占めることになります。それでいて、デザイン性のあるもの……写真のフィルム、はどうだろう。私が見た一瞬を切り取り、集めたもの。でもなぁ、モノローグが入っているということは写真というより映画かもしれない。字幕で見る、無声映画の一場面。うん、いいかも。
 というわけで、形は横長。フィルムのコマが進むような感じで、縦に読み進められるようにします。

 縦長の折本を-90度回転させればいける気がすると当たりを付け、お噂はかねがね、Otteeさんのお力を借りることに。
 まずは、写真の向きをどうにかこうにかして本当にお目当ての形になってくれるのかを確かめてみよー!

 ………………? 違和感。なんだか、にゅーんとしている気がする。気のせい? いや、なんか大きいような、縦に長いような……はっはーん、わかりました。はいはい、これね。これを見逃しているじゃないですか。
 と、「縦横比そのまま」にチェック。

 ………………Oh。余白チョット多イネ……。
 え、ええ? どどどどうすればいいの??? 映画のフィルムに白は邪魔だし、かと言って文字が引き伸ばされちゃうのも気持ち悪いなぁ。

 まー、しばらく格闘しました。と言っても、画像を変えてみたり、リサイズしてみたり、縦横比そのままのチェックを入れたり外したり入れたり外したり諦めきれずに入れたり外したり。
 そこでね、はっと気づくわけです。これ、何の解決にもなってないなって。
 我に返ったところで、そもそも画像の縦横比はどうなっているの? という疑問にようやく思い至りました。調べてみると、スマホで撮影した写真は普通の写真よりも横長になっているらしいということが発覚。
 それでかー!! ひとつ、賢くなりました。
 縦横比を合わせるには、どうやらトリミングするしかない模様。ふたつ、賢くなりました。そうと分かれば、ちゃかちゃか切り取っていきましょう。

 賢さの上がった私は、ここで更なる気づきを得ます。
 うわ、Twitterにあげてる画像ほとんど使えないじゃん。
 当然、縦の画像を切り取るのは難しいですし、横の画像も全体のバランスを見て好みの場所に好みの大きさで文字を入れてるので、トリミングすると主張が激しくなってしまうんですね。

 目の前に広がるのは、行き場のない画像たち。楽々できるはずだった折本、いったいどうなっちゃうのー!?
 次回、全部作り直しの巻。お楽しみに!
 

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