『ブルーマウンテン』 第4週 《想いは遥か遠く…》vol.18

【登場人物】
谷崎 涼真/25歳
カフェでバイトをしている。
いつか、自分で店をオープンするために修行中。
　　　　　　　
嶋田 樹(いつき)/20歳
大学生。両親は有名な俳優。
幼い頃から世話係に育てられ、親の愛情を知ら
ない。

橋本 優香/ 45歳
樹の母。有名女優。
樹が生まれてすぐお世話係を雇い、ずっと子育てを任せっ切りにしていた。

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優香：
『警察に連絡します』

樹：
『やめて…やめてくれ‼︎』

涼真：
『樹…』

樹：
『僕は…もう子どもじゃない。』

優香：
『何言ってるの？あなた、この人に騙されてるのよ。お母さんと、赤の他人のこの男の、どっちを信じるの？』

樹：
『僕は、この人が好きなんだ…』

涼真：
『樹…』

優香：
『好きって…気でも違ったの？…男の人を好きになるなんて…』

樹：
『男の人を好きになって…何が悪いの？』

優香：
『樹、あなた、自分が何を言ってるかわかってるの？…気持ち悪い』

樹：
『え？』

優香：
『気持ち悪いって言ったのよ。…どうして、こんなことになっちゃったの…あの家政婦のせいだわ…こんなことになるなら、私が』

涼真：
『あなたは…あなたは、それでもこいつの母親なんですか？』

樹：
『あ…』

優香：
『な、なによ…』

涼真：
『世界中がこいつを攻撃して来たとしても、命がけで守ってやるのが母親なんじゃないですか？』

樹：
『り、涼真さん…』

優香：
『…』

涼真：
『あんたが味方になってやらなかったら、こいつはどうしたらいいんですか？…あなたは…たった1人だけの…樹の母親なんだぞ！！』