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SATANIC 2023/6/17/18

2023/6/17、18
SATANIC カーニバル 2023

私は寝坊して一本遅れた電車に乗っている
天国と地獄に挟まれる日々を送っているが、今日だけは今日と明日だけは自ら悪魔の祭典に乗り込む

そして今二日間が終わり今これを書いている
書く気はなかった
ただ忘れたくない気持ちの方が強かった。

行く前は色んなことを考えた

2/14
Hi-STANDARDドラム 恒岡章氏の訃報を聞いた時
俺は現実を受け止められなかった。
雑なフェイクニュースだと思ったしそんなクソみたいな嘘をつくメディア、公式にすらムカつきを覚えた。
弟も同じくHi-STANDARDの大ファンなのだが、その日弟が帰ってきた時俺を見て何も言わずに頷いた
俺はその時そのニュースたちが嘘じゃないこと俺にとって人生を救ってくれたと言っても過言じゃない大好きな人が亡くなったことが事実だと言うことを知った。

僕はギタープレイヤーでドラムの上手い下手は正直わからない。でもツネさんのドラムは大好きだった。
音から楽しさが伝わるドラムが
カウントを聞いただけで俺の好きな音が鳴るんだってのがわかるくらい聞き込んだドラムが大好きだった。
俺の友達そっくりに笑うツネさんの笑顔をもう見られないんだと。

「もうHi-STANDARD三人のライブを見られない」

こんなことを一度も考えたことはなかった。
人が一人、大好きな人が一人亡くなったという衝撃の方が何倍も強かったからだ。

「三人のライブ見られない悲しい」
と言ったツイートを見るとほんとに殺意を覚えた。人が一人死んでいるのに自分の損得感情で話してる奴ら全員を軽蔑した。
今思えば彼らなりの悲しさの表現だったのかもしれないのだが、今でも納得はできない。

ただ会って握手をして、「会いたかったです」
と伝えたかった。ずっとそう考えていた人の一人が亡くなったのだ。
それが俺にとって悲しくて空虚でどうしていいかわからなかった。

しばらくは何も考えないようにしていたと思う。
変わらずHi-STANDARDを聴いたし、変わらずギターも弾いていた。
ふとした時に思い出したりもしたが、なるべく考えないようにもしていた

ただ横山健さんのコラム「横山健の別に危なくないコラム」を読んだ日に大泣きしたのを覚えている。
頭では理解していたものが、心も受け入れることができた時に人は泣くんだなと実感した。
そしてコラムを読んだ日から不思議と心が軽くなった。

4/8
友達にSATANICをツーデイズ行かないか誘われた。
「2日目ワンチャンハイスタ出るんじゃない?」
そう言われた時まだ自分の中でしっかりと処理できていない感情があることに気づいた。
AIR JAM以外のフェスに出るイメージがないのももちろんあったが、出られるわけがないだろうと思ったのが本心だった。
簡単にHi-STANDARDの名前を出さないでほしいとすら思ってしまった。

後日その友達の予想は大当たりで2日目のトリにHi-STANDARDが出ることが発表された。

形態として友人のドラマーを呼び数曲ずつプレイすると言ったものだった。

俺は正直思ってしまった。
どんな顔でそのライブを観ればいいのか、どんな気持ちでライブに臨めばいいのか。
楽しめるの?泣くの?色んな感情がぐちゃぐちゃになっていた。
SATANIC当日までこの気持ちの整理はつかなかったし、むしろこれで頭がいっぱいだった。
俺にとってコロナ禍が開けて数年ぶりのダイブモッシュ解禁のフェス。
いわゆるカオスなライブだったことすら忘れていたくらいだ。

フェス全体の話を書くとありえないくらいの文量になるし何より書いていて飽きそうになるので、Hi-STANDARDを見たところだけ書こうと思う。

結論から言うとくだらない考えをしていた。
俺が考えていたことや抱えていた気持ちなんてクソの役にも立たなかった。

ただただ楽しかった。
このライブで泣くのは間違っていると思うくらい楽しかった。

三人のサポートドラム全員からはなぜかツネさんの音を感じた。
ライブ中ナンちゃんがMCでなんども
「ツネちゃん来てるんじゃない!?」と言っていたがまさしく来ていた。

全部の曲で喉を潰しながら歌い叫んだが、その一つ一つ流れる時間全てが楽しかった。

今の自分の置かれた状況を色々考えた。
家族、友達、彼女、音楽、パンクロック、ギター、ライブ
俺ば全部に対して感謝しきれないほどの感謝を感じている。

ありがとう

何度も言いたい

ありがとう

ライブ中誰も負けていないと話していたが、ほんとにそうだ。
どんなに辛い人も
どんなに今どん底な人も
死んでても生きていても誰も負けじゃない

ライブが終わり友を弟を思わず抱きしめてしまうくらい楽しかった。

この世界の全て愛さずにいられない。

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